唐朝詭事録<とうちょうきじろく>-The Mystery of Kingdom- 第28話 あらすじ/ネタバレ

盧凌風(ろりょうふう)と胡十四娘(こじゅうしじょう)の会話

盧凌風(ろりょうふう)は胡十四娘(こじゅうしじょう)に、土羅の女が人面花を売っているかどうか尋ねます。胡十四娘(こじゅうしじょう)は多くを語らず、自分自身も人面花を持っていると言い、部屋に誘います。

胡十四娘(こじゅうしじょう)は、人面花はかつて波斯が隋に献上した宝物であり、宮廷から出る際に一箱盗み出したものだと明かします。花は長い年月を経て乾燥していますが、水に浸せば新鮮な状態に戻り、使用すれば永遠の若さを保つことができると言います。

盧凌風(ろりょうふう)が人面花を貰おうとした瞬間、誰かが部屋に近づいてくる音が聞こえます。しかし、盧凌風(ろりょうふう)は毒の香を吸ってしまい、部屋に現れた青銅の厲鬼に対抗することができません。桜桃(おうとう)が助けようとしますが、敵いません。幸いなことに、黒衣の男が現れて青銅の厲鬼を連れ去ってくれたため、二人は危機を免れます。

蘇無名(そむめい)の検視と土羅の女の復活

蘇無名(そむめい)が検視に向かうと、土羅の女が突然蘇ります。土羅の女は蘇無名(そむめい)を縛り上げ、その隙に逃走します。盧凌風(ろりょうふう)と桜桃(おうとう)が駆けつけた時には、既に姿を消していました。

蘇無名(そむめい)は検視の際に、土羅の女が返魂香を使用したのではないかと疑っていました。返魂香を鼻に置くと、一時的に息を止めることができるからです。蘇無名(そむめい)は、この客棧があまりにも怪しいと感じ、盧凌風(ろりょうふう)と桜桃(おうとう)を連れて立ち去ることにしました。

半夜の謎

夜中、盧凌風(ろりょうふう)は自分を助けた黒衣の男の正体を疑い、乾歳客棧に戻って胡十四娘(こじゅうしじょう)に尋ねます。そして、黒衣の男の部屋を調べようとしますが、その前に胡十四娘(こじゅうしじょう)から人面花を2つ貰います。

その後、盧凌風(ろりょうふう)は黒衣の男を探しますが、意外にもその正体が金吾衛大将軍の陸仝(りくどう)であることが判明します。

邢穎の来訪と人面花の謎

邢穎が蘇無名(そむめい)を訪ねて、安神草の遠志を贈ります。本来は、斜封官に就任した蘇無名(そむめい)を嘲笑するつもりでしたが、蘇無名(そむめい)は草木のように泥土に根を張り、他人に左右されない志を持っていると答えます。邢穎は誤解していたことに気づき、謝罪します。

邢穎は、昨夜土羅の女を見失ったものの、空中庭院に行ったのではないかと推測します。その後、盧凌風(ろりょうふう)が現れて人面花を蘇無名(そむめい)に見せます。邢穎も人面花を持っていることがわかり、二人はそれぞれの人面花を見比べます。

二つの花は、一つは新鮮な花、もう一つは乾燥した花です。蘇無名(そむめい)は、この花は毒がなく、肌を腐らせることもないと説明します。色が濃い乾燥した花は隋の時代のもの、色が薄い新鮮な花は人を害する妖物であると言います。蘇無名(そむめい)は、費鶏師(ひけいし)から人面花は苗疆の鬼丑と豹黄(ほうこう)が作り出したもので、瞬時に肌を腐らせる効果があると聞いていました。蘇無名(そむめい)は、盧凌風(ろりょうふう)と邢穎に空中庭院に行って土羅の女を探させることにしました。

公主の不安と蘇無名(そむめい)の決意

公主は、太子が東都に滞在していることを知り、自分の結末を知りたいのではないかと推測します。蘇無名(そむめい)が事件を解決するのを待つ一方で、背中に針を刺されているような不安を感じています。

蘇無名(そむめい)が公主に会いに行きます。官服を着ていないことに公主は腹を立てますが、蘇無名(そむめい)は全力を尽くして解毒剤を手に入れると約束します。公主は、蘇無名(そむめい)に安心して事件を解決するように言い、大唐には自分が必要であり、大唐を復興させるには自分が不可欠だと信じています。

空中庭院での捜査

盧凌風(ろりょうふう)と邢穎は空中庭院で捜査しますが、入り口で阻まれます。幸いなことに、李約が守っていたため、無事に中に入ることができました。二人は庭にいる全員を調べ、盧凌風(ろりょうふう)は新鮮な人面花を使って疑わしい人物を見つけようとします。しかし、その時に土羅の女は既に服毒自尽していました。

手がかりが途絶えた今、高刺史は蘇無名(そむめい)が解毒剤を見つけられないのではないかと心配します。さらに、人面花で公主が亡くなった場合、太子が順調に即位し、公主に従っていた者たちを厳しく取り締まるのではないかと不安になります。自らの身を守るため、高刺史は太子に寝返ろうとします。

邢穎と辛懷慎の密会

邢穎は太子に事件の進捗を密告します。太子は邢穎に全力を尽くして事件を捜査するように命じます。辛懷慎が太子に会いに行き、最近公主が自分を信頼し、高忠義を監視させていることを伝えます。辛懷慎は、高忠義が寝返ろうとしていることをほのめかしますが、太子は今は事件の解決を急いでおり、姑姑の命が危ない前に解毒剤を見つけたいと考えています。

第28話 感想

第28話は、緊迫感のある展開と衝撃的な事実が明らかになるエピソードでした。

まず、毒の香を吸ってしまい、青銅の厲鬼に襲われる盧凌風(ろりょうふう)と桜桃(おうとう)のシーンは、ハラハラドキドキしました。黒衣の男の登場で危機を免れたものの、その正体が金吾衛大将軍の陸仝(りくどう)だったという衝撃的な事実には驚かされました。

また、土羅の女の復活や、人面花の謎も明らかになりました。人面花は、苗疆の鬼丑と豹黄(ほうこう)が作り出したもので、瞬時に肌を腐らせる効果があるという恐ろしい事実が判明しました。

つづく