唐朝詭事録<とうちょうきじろく>-The Mystery of Kingdom- 第30話 あらすじ/ネタバレ

蘇無名(そむめい)は、公主の命を救うため、そして太子の嫌疑を晴らすために、全力を尽くしてこの事件を解決しようと決意する。もし公主が亡くなれば、最大の受益者は太子となるからだ。盧凌風(ろりょうふう)は蘇無名(そむめい)の忠告に感謝し、全力で事件解決に協力することを決意する。

胡十四娘(こじゅうしじょう)の証言をもとに、喜君(きくん)は殺人を依頼した人物の絵を描く。蘇無名(そむめい)は、その人物に覚えがあることに気づく。費鶏師(ひけいし)は人面花の解毒剤を研究するが、豹黄(ほうこう)が足りない。蘇無名(そむめい)は盧凌風(ろりょうふう)を連れて薬聖堂に薬を買いに行く。胡十四娘(こじゅうしじょう)の紹介を理由に購入し、客栈の老板は購入量を尋ねる。蘇無名(そむめい)は、この地に違法な物が存在することを確認する。盧凌風(ろりょうふう)は、薬舗で売られている豹黄(ほうこう)は留守府の老僕から送られてきたものだと知る。蘇無名(そむめい)は寵念寺(ちょうねんじ)を訪ねて公主に会おうとするが、拒否される。他人に尋ねると、留守李約は公主とより親しい関係にあることがわかる。そして、公主の99日目の期限は明日であることもわかる。

翌日、蘇無名(そむめい)は盧凌風(ろりょうふう)を薬聖堂に残し、薬を売りに来た留守府の老僕を待つ。老僕から豹黄(ほうこう)を手に入れた後、薛環(せつかん)に渡して費鶏師(ひけいし)に解毒剤の研究を依頼する。2人は老僕を連れて留守府に行き、豹黄(ほうこう)の栽培場所を探す。しかし、老僕は見つかることを恐れて柱にぶつかって自殺してしまう。その後、蘇無名(そむめい)と盧凌風(ろりょうふう)は暗殺者に襲われる。2人は城内の葬儀の行列に隠れて城外に逃げるが、その集団が実は盗賊だったことがわかる。城外に出ると、2人は盗賊に見つかってしまう。争いを避けるため、蘇無名(そむめい)は人面花の解毒剤で盗賊を誘惑する。蘇無名(そむめい)についてきて豹黄(ほうこう)を見つけ、解毒剤を研究すれば、洛陽の多くの貴婦人が解毒剤を購入してくれる。それは莫大な財産になるからだ。

その後、蘇無名(そむめい)は盧凌風(ろりょうふう)と4人の盗賊を連れて、留守府李約の後庭にやって来る。一行は豹黄(ほうこう)を探している最中に、天鉄熊(てんてつゆう)が現れ、4人の盗賊はあっという間に天鉄熊(てんてつゆう)の掌の下で命を落とす。蘇無名(そむめい)は盧凌風(ろりょうふう)に地面に倒れて死んだふりをするように指示し、難を逃れる。しかし、2人はその後李約に捕らえられてしまう。李約は密室に人面花の木と豹黄(ほうこう)を栽培していた。この別院は、かつて隋の権臣である越国公楊素の別院であり、天后(てんこう)が李約に下賜したものだった。李約は偶然この密室を発見し、薄暗い場所に適した豹黄(ほうこう)を栽培していたのだ。

李約は2人を殺すことはせず、密室に閉じ込める。盧凌風(ろりょうふう)は、この密室は以前楊素の武器庫だったため、出口があるはずだと考える。その後、2人は一面の絵が描かれた壁を発見し、盧凌風(ろりょうふう)が調べた結果、出口を見つける。しかし、そのとき蘇無名(そむめい)は何かを思い出し、今はここを出られないと告げる。

公主は夜遅くに李約の別院を訪れ、自分に異心を抱く役人を連れてきた。役人たちは、公主が人面花の毒で今夜亡くなると信じて異心を抱いていたのだ。公主は李約に、彼らにも顔を腐らせる苦しみを味わわせてほしいと願う。その後、公主は蘇無名(そむめい)も連れてくるように命じる。李約が蘇無名(そむめい)を探しに行くと、盧凌風(ろりょうふう)が逃げ出したことに気づく。

蘇無名(そむめい)は公主に会い、公主の顔は心配していないと告げる。公主の安全だけが心配だったのだ。公主の馬丁から、公主が近日中に長安に向かう予定であることを聞き、公主は毒入り人面花を使っていないと推測したのだ。高忠義らは公主がもうすぐ死ぬと思い、太子に寝返った。公主は激怒する。

第30話の感想

第30話は、緊迫感と意外な展開が続く、見応えのあるエピソードでした。蘇無名(そむめい)と盧凌風(ろりょうふう)が協力して人面花事件の真相を追う姿は、息つく暇を与えません。特に、盗賊を人面花の解毒剤で誘惑するシーンは、蘇無名(そむめい)の機転の良さと大胆さが光っていました。

しかし、後半では李約の意外な一面が明らかになり、物語はさらに複雑な展開を見せます。李約は、密室に人面花と豹黄(ほうこう)を栽培していただけでなく、公主を毒殺しようとしていたことが判明しました。彼の真の目的は何なのか、今後の展開が気になります。

また、公主の命を狙う高忠義ら役人の裏切りも衝撃的でした。公主の危機を救った蘇無名(そむめい)は、公主の真意を知り、彼女を長安に送り届けることを決意します。

つづく