唐朝詭事録<とうちょうきじろく> - 第33話 あらすじ/ネタバレ
かつて韋庶人は謀反を企て、先帝を毒殺しようとした。幸いにも公主と太子が手を組み、反乱を鎮圧。太子は親族である韋参軍の叔父を斬り、朝廷の秩序を正した。
今、韋風華は沙斯(さし)を利用して太子に復讐しようとしている。公主は彼女の真意を疑い、私怨が混ざっていないかと問いただす。韋風華はこれを否定し、公主への忠誠を誓う。公主は表情を変えずに、重金を持って沙スとの約束を果たすように命じ、成功すれば官職を元に戻すと約束する。
盧凌風(ろりょうふう)は雍州司法参軍に任命され、裴堅(はいけん)の信頼に応えるため、沙スを捕らえることを決意する。しかし、雍州長史の杜銘(どぅーみん)は、彼が捜査の専門家ではないとして、懐疑的な態度を示す。公主は沙スの情報を餌に盧凌風(ろりょうふう)を参天楼(さんてんろう)に呼び寄せ、韋風華を監視するよう密かに指示する。そして、8月7日に何かが起こるかもしれないと示唆し、公正に処理し、韋風華の身分を気にすることなく行動するよう命じる。
8月7日、沙スと韋風華は竹林で密会する。韋は重金で沙スを誘うが、沙スは宰相の座を狙っており、金のために危険を冒したくないと拒否する。二人は合意に達した後、盧凌風(ろりょうふう)が部下を率いて突然現れ、沙スを生け捕りにしようとするが、部下が誤って沙スを殺してしまう。盧凌風(ろりょうふう)は韋風華を取り調べようとするが、韋は私怨を理由に罪を認めず、最終的に乱闘の末に死亡する。
盧凌風(ろりょうふう)は杜銘(どぅーみん)に報告するが、杜銘(どぅーみん)は最初は彼の功名心が強すぎるのではないかと疑っていた。しかし、検死の結果、沙スが死亡したことを確認する。盧凌風(ろりょうふう)は沙スの身元を証明するために様々な証拠を集め、裴喜君(きくん)の助けを得て、肖像画から手がかりを得る。
蘇無名(そむめい)は召喚なしに桜桃(おうとう)を連れて勝手に都に侵入し、夫婦を装って潜入する。入城すると、盧凌風(ろりょうふう)が沙スを斬ったことを告げる布告を見つける。盧凌風(ろりょうふう)はこれに不満を表明し、杜銘(どぅーみん)に問いただす。杜銘(どぅーみん)は太子の指示に従ったと答えるが、心の中では疑念を抱いている。
盧凌風(ろりょうふう)は太子に謁見し、太子は民心を安定させるために布告を出したと説明する。そして、もし沙スが生きていれば、このことで油断して捕まえやすくなると付け加える。盧凌風(ろりょうふう)は公主の情報に感謝し、公主は韋風華を排除したのは個人的な理由であり、沙スのことではないと答える。公主は盧凌風(ろりょうふう)に親近感を示し、親子関係について感慨深く語る。
蘇無名(そむめい)は『沙斯(さし)伝』をくまなく探すが、この本は狄公の未完の遺作である。無名書店に行くと、店主は法外な値段を要求し、蘇無名(そむめい)は怒って店を出て行く。夜、桜桃(おうとう)は特別な手段を使って本を盗んで蘇に贈り、蘇は感謝の気持ちを表すために、彼女を長安名物である桜桃(おうとう)饆饠に招待する。
盧凌風(ろりょうふう)も『沙斯(さし)伝』を入手し、裴喜君(きくん)に沙スの愛人である賀蘭雪(がらんせつ)の肖像画を描いてもらうように頼む。裴は承諾し、一緒に桜桃(おうとう)饆饠を食べに出かけようと誘う。二人は店で偶然出会い、食事の後、盧は蘇を検死に誘う。蘇は死者は沙スではなく、年齢も体格も一致しないと断言する。
蘇無名(そむめい)は『沙ス伝』を詳しく調べると、作者は狄公の同僚で、南山钑鏤子という名前で署名していることがわかる。この手がかりは、沙スの謎を解き明かすことができるかもしれない。
第33話の感想
第33話は、物語が大きく動き、衝撃的な展開が続きました。まず、韋風華と沙スの密会シーンは、二人の思惑が交錯し、緊張感に満ちていました。しかし、沙スの死は意外であり、事件の真相がさらに謎深くなりました。
盧凌風(ろりょうふう)は、沙スの死を巡って、杜銘(どぅーみん)や太子との確執が深まり、苦悩する姿が印象的でした。一方、蘇無名(そむめい)は、桜桃(おうとう)と共に事件の謎を追う中で、新たな手がかりを発見し、今後の展開が気になります。
また、公主と盧凌風(ろりょうふう)の関係にも変化が見られました。公主は、盧凌風(ろりょうふう)を信頼し、親近感を示す一方で、私怨のために韋風華を排除したことを明言し、複雑な心情が垣間見えました。
つづく