唐朝詭事録<とうちょうきじろく>-The Mystery of Kingdom- 第4話 あらすじ/ネタバレ

元県令は蘇無名(そむめい)のもとを訪れ、夜の鬼市への潜入を心配し、彼の安全を気遣います。蘇無名(そむめい)は最初は隠そうとしますが、元県令がすでに彼の行動を知っていることを隠しきれず、鬼市に二度訪れたものの、事件は依然謎に包まれており、口に出すのも難しいと正直に打ち明けます。元県令は長老として、長安で長年官を務め、多くの県尉の出世を見てきたが、蘇無名(そむめい)の才能と胆力には特に期待しており、将来は自分を助けてくれることを願っていると語ります。

その後、蘇無名(そむめい)は眠っている費鶏師(ひけいし)を起こし、西市令康元礼の邸宅へ向かいます。康元礼は不在で、二人は勝手に裏庭に入ります。庭には異様な香りが漂っており、費鶏師(ひけいし)はそれが返魂香の花から来ていると小声で教えます。康元礼が戻ってきて、花は依頼されて育てたもので、譲れないと主張します。しばらくやりとりした後、康元礼は客を追い出そうとしますが、費鶏師(ひけいし)が花を盗んでいるのを見て激怒し、杖で打ちます。その時、盧凌風(ろりょうふう)が金吾衛の名で介入し、康元礼に手を止めるように迫ります。そして蘇無名(そむめい)の黙認のもと、花を持って立ち去ります。

帰路、費鶏師(ひけいし)は花を香の粉末にします。その香りは返魂香と全く同じです。費鶏師(ひけいし)によると、康元礼は実は陰十郎(いんじゅうろう)の依頼で、この香を使って肉体を不滅にしようとしているとのことです。蘇無名(そむめい)はそこから、長安紅茶の重要な原料である西域幻草も、長安のどこかに隠されているのではないかと推測します。この草は前隋の頃から禁じられています。

盧凌風(ろりょうふう)は鬼市での行動を咎められ、兵権を奪われますが、傍観するわけにはいかず、昼間に塀を乗り越えて3つの隠れた屋敷を調べ、西域幻草の痕跡を見つけます。蘇無名(そむめい)は真相が明らかになるまで太子に報告するのを待って、本格的な調査を続けることを提案します。費鶏師(ひけいし)は鬼市から情報をもたらし、今月18日に特製の長安紅茶が発売され、驚くべき価格になると言います。

蘇無名(そむめい)は裴堅(はいけん)を訪ね、温超(おんちょう)が茶を買って捕まったことを話し、茶に西域幻草が含まれていると断言します。裴堅(はいけん)は温超(おんちょう)を支援していないと否定しますが、茶の購入については多少知っています。裴堅(はいけん)の娘、裴喜君(きくん)は、恋人である蕭将軍(しょうしょうぐん)のことで悩み、自殺しようとしていました。蘇無名(そむめい)は巧みな計略で、還魂術を餌に彼女の気持ちを落ち着かせ、子時に会う約束をします。

実際には、蘇無名(そむめい)は裴喜君(きくん)の心のわだかまりを解き、彼女を使って計画を立てることを目的としていました。彼は裴喜君(きくん)が描いた蕭将軍(しょうしょうぐん)の肖像画を持って盧凌風(ろりょうふう)と作戦を練り、裴喜君(きくん)を使って冥婚計画を実行し、敵をおびき出すことにしました。盧凌風(ろりょうふう)は最初は乗り気ではありませんでしたが、昔の情を思い出し、最終的に承諾します。

夜中、盧凌風(ろりょうふう)は約束通りに現れ、月明かりの下で剣を舞います。裴喜君(きくん)は琴の音色で彼をサポートします。二人は再会を果たしたようです。盧凌風(ろりょうふう)は温超(おんちょう)を解放し、温超(おんちょう)は陰十郎(いんじゅうろう)と取引をし、冥婚の名簿と引き換えに長安紅茶を手に入れます。中元節に使うためです。陰十郎(いんじゅうろう)が提示した名簿には、裴喜君(きくん)の名前が堂々と記されており、彼女の血を使って極上の紅茶を醸造しようとしていることが明らかになりました。

一方、県尉の捕手たちは、金吾衛の恩義に感じ、武術の鍛錬に励み、邪悪な存在を退治することを誓います。吏部侍郎の裴堅(はいけん)は、朝廷で長安紅茶を妖茶だと公然と非難し、その4つの罪状を列挙します。朝廷は騒然となります。

こうして、長安の街では暗流が渦巻き、長安紅茶と西域幻草をめぐる戦いが静かに始まります。蘇無名(そむめい)と盧凌風(ろりょうふう)たちは、真相に一歩一歩近づいていきます。

第4話感想

第4話は、謎が深まる展開と、各キャラクターの思惑が交錯する、見応えのある内容でした。特に、蘇無名(そむめい)と盧凌風(ろりょうふう)のコンビネーションが光り、今後の活躍が期待されます。

印象に残ったシーンは、蘇無名(そむめい)が費鶏師(ひけいし)と共に康元礼の邸宅に潜入する場面です。異様な香りに包まれた庭で、返魂香の秘密が明らかになるなど、緊迫感とミステリー要素がうまく融合していました。

また、裴喜君(きくん)の悲劇的な運命も、物語に深みを与えていました。蘇無名(そむめい)が彼女を救うために策を巡らすシーンは、感動的でした。

つづく