唐朝詭事録<とうちょうきじろく> 第5話 あらすじ/ネタバレ
長安紅茶事件で裴堅(はいけん)は朝野から多くの反感を買っており、皇帝と公主も彼を不満に思っている。しかし、愛娘の裴喜君(きくん)の冥婚を無事に済ませるため、彼はすべてを甘んじて受け入れる。
中元節、裴喜君(きくん)は蕭将軍(しょうしょうぐん)との冥婚式に臨み、鬼市を通ることを恐れることなく盛装で待っている。盧凌風(ろりょうふう)は侍衛に扮して花轎を護送するが、途中で突如狂風が吹き、巨大な獣が現れる。彼は単身で戦い、幻術を破って真の姿である十一娘(じゅういちじょう)を出現させる。激しい戦いの後、十一娘(じゅういちじょう)は逃走し、裴喜君(きくん)は花轎の中から消えてしまう。
盧凌風(ろりょうふう)は費鶏師(ひけいし)のヒントから隠し通路を発見し、救出に向かう。
一方、蘇無名(そむめい)は酒で元縣令(げんけんれい)を誘い、酒を酌み交わす。数杯飲んだ後、元縣令(げんけんれい)は酔っ払って正体を現す。蘇無名(そむめい)は彼の正体が仙長元来(げんらい)であることを見抜いていた。蘇無名(そむめい)は幼い頃に失血による失神を経験していたが、狄公(狄仁傑(てきじんけつ)/てきじんけつ)の事件解決に協力した後は克服していた。裴府での失神は演技だったのだ。武大の溺死事件から元縣令(げんけんれい)の様々な試み、そして鬼市での仙長の言葉から、蘇無名(そむめい)は彼の正体を確信していた。
その頃、盧凌風(ろりょうふう)は矢の雨に襲われ、捕手と共に三手に分かれて敵を包囲し、殲滅する。武大の死は、彼が陰十郎(いんじゅうろう)にたどり着いたことで仙長に長安紅茶で毒殺されたことが原因だった。仙長は花嫁を殺して極陰の血を茶に混ぜ、亡霊を導くために方相氏的面具を被っていた。元来(げんらい)は長安紅茶で官僚を支配し、一年後には長安の支配者になることを夢見ていた。
蘇無名(そむめい)は自分が真の極陰の体質であると名乗り出る。彼は幼い頃に解毒剤として天山奇蘭を使用したため、体内の陰気が非常に強い。十一娘(じゅういちじょう)は信じず、蘇無名(そむめい)を殺そうとするが、逆に彼の仕掛けた洞窟の仕掛けに巻き込まれてしまう。盧凌風(ろりょうふう)らが駆けつけて救出する。
元来(げんらい)は名門出身ながら、足の不自由さから長安県に留め置かれ、業績を上げながらも昇進できず、怨恨を抱いていた。そこで、民衆の血を使って長安紅茶を作り、朝野を支配しようと企てたのだ。幽離四怪(ゆうりしかい)が石を破って出現する。彼らはかつて聖后を暗殺しようとして囚われていた殺人で、元来(げんらい)に私的に利用されていた。盧凌風(ろりょうふう)らは激闘の末、費鶏師(ひけいし)の協力を得て幽離四怪(ゆうりしかい)を全滅させる。十一娘(じゅういちじょう)は形勢不利と見て逃亡する。元来(げんらい)は裴喜君(きくん)を殺そうとするが、盧凌風(ろりょうふう)に射殺される。
金吾衛大将軍の陸仝(りくどう)が現場に到着し、現場を整理し、生き残りを連行して尋問する。蘇無名(そむめい)と盧凌風(ろりょうふう)は事件に関与したとして、金吾獄に投獄される。長安紅茶事件はこれで解決したものの、背後にある権力闘争と人間の歪みは、依然として考えさせられるものだった。
第5話の感想
第5話は、怒涛の展開と衝撃の事実が明らかになる、まさにクライマックスと言える内容でした。
まず、裴喜君(きくん)の冥婚式での事件は、予想以上に緊迫感があり、ハラハラさせられました。十一娘(じゅういちじょう)の正体や、彼女の目的が明らかになったことで、物語の核心に迫る重要なエピソードとなりました。
また、蘇無名(そむめい)が実は真の極陰の体質であるという衝撃の事実も明らかになりました。彼がなぜ武大の事件に関与していたのか、なぜ長安紅茶事件に巻き込まれたのか、など、謎が一気に解き明かされたことで、物語の深みが増したように感じます。
そして、元来(げんらい)の真の目的が明らかになったことで、物語はさらに複雑な様相を呈してきました。彼はなぜ民衆の血を使って長安紅茶を作り、朝野を支配しようとしたのか、その背後にはどのような思惑があるのか、など、今後の展開がますます気になります。
一方で、盧凌風(ろりょうふう)と蘇無名(そむめい)のコンビネーションは相変わらず見事でした。二人はそれぞれ異なる能力を持ちながら、互いを補完し合い、事件解決に尽力する姿は痛快でした。
つづく