唐朝詭事録<とうちょうきじろく>-The Mystery of Kingdom- 第9話 あらすじ/ネタバレ
盧凌風(ろりょうふう)は捜査中に、一軒の家で劉十八(りゅうじゅうはち)が人頭を燃やしているのを目撃する。その人頭は於都尉と崔無忌(ついむき)のものだった。裴喜君(きくん)は昨夜、左上房に泊まっていたが、異変に気づかなかった。蘇無名(そむめい)は劉十八(りゅうじゅうはち)に殺人の動機と遺体の行方を問いただす。劉十八(りゅうじゅうはち)は激怒し、2人が自分のペットである白い大蛇「小白」を殺したと訴える。大蛇は実は盧凌風(ろりょうふう)が殺したものであり、劉十八(りゅうじゅうはち)は怒りで我を忘れ、笛を吹いて大蛇の群れを呼び寄せ、盧凌風(ろりょうふう)たちを襲わせる。裴喜君(きくん)と蘇無名(そむめい)の説得により、盧凌風(ろりょうふう)は撤退を決意し、劉十八(りゅうじゅうはち)は蘇県尉(そけんい)に引き渡される。
その後、蘇無名(そむめい)一行は蘇県尉(そけんい)に別れを告げ、南州への旅に出る。裴喜君(きくん)は同行を希望する。南州に到着後、彼らは南州刺史である熊千年(くませんねん)を訪ねる。熊刺史(ゆうしし)は蘇無名(そむめい)が狄仁傑(てきじんけつ)の弟子であること、そして公主からの依頼を受けていることを知り、彼らを温かく迎える。熊刺史(ゆうしし)は歓迎の宴を催し、費鶏師(ひけいし)も招待される。費鶏師(ひけいし)はすでに刺史に蘇無名(そむめい)と盧凌風(ろりょうふう)の正体を明かしており、宴に参加することができた。
裴喜君(きくん)は熊刺史(ゆうしし)の晩餐の誘いを断り、薛環(せつかん)を連れて司馬府に向かう。薛環(せつかん)のために南州での最初の食事を自分で作りたいと考えたのだ。薛環(せつかん)は蘇無名(そむめい)の博識と盧凌風(ろりょうふう)の勇猛さを目の当たりにして、満足する。裴喜君(きくん)は薛環(せつかん)が盧凌風(ろりょうふう)の武術を尊敬していることを知り、盧凌風(ろりょうふう)に弟子入りすることを提案する。
宴会の席上、蘇無名(そむめい)は旧友の顔元夫(がんげんふ)の消息を尋ねるが、すでに亡くなっていることを知る。しかも、その日は顔元夫(がんげんふ)の葬儀の日だった。顔元夫(がんげんふ)は生前、南州三子と深い親交があり、この日は三子が顔元夫(がんげんふ)を見送るために集まっていた。蘇無名(そむめい)は昔を懐かしみ、感慨にふける。
一方、琴師の林宝(りんばお)は路公復(ろこうふく)に弟子入りを希望するが、何度も断られてしまう。路公復(ろこうふく)は林宝(りんばお)に才能がないと直言し、公の場で彼を辱める。林宝(りんばお)は恨みを抱くようになる。
蘇無名(そむめい)は刺史と共に葬儀に参加し、故人を送る。刺史は「石橋図」について言及する。これは南州四子の友情を描いた絵で、現在は欧阳泉が所蔵しているという。欧阳泉は南州四子の一員にはなれなかったものの、顔元夫(がんげんふ)とは深い友情があり、自宅に祭壇を設けて供養している。
裴喜君(きくん)は蘇無名(そむめい)と盧凌風(ろりょうふう)に肖像画を贈る。2人はその絵の素晴らしさに感嘆する。裴喜君(きくん)はさらに盧凌風(ろりょうふう)に刀を贈ろうとするが、最初は断られてしまう。しかし、費鶏師(ひけいし)と蘇無名(そむめい)のからかいもあり、盧凌風(ろりょうふう)は最終的に受け取る。夜、盧凌風(ろりょうふう)は刀の練習をしていると、薛環(せつかん)が様子を伺っていることに気づく。薛環(せつかん)は盧凌風(ろりょうふう)に弟子入りを希望する。盧凌風(ろりょうふう)は最初は薛環(せつかん)に大した志がないと考えていたが、薛環(せつかん)の真摯な言葉に感銘を受け、弟子にすることを決意する。
盧凌風(ろりょうふう)の身分の問題について、蘇無名(そむめい)は捕賊司法参軍の代理としてしばらくの間、経験を積むことを提案する。蘇無名(そむめい)はすべての責任を負うと約束する。盧凌風(ろりょうふう)は承諾するが、蘇無名(そむめい)に裴喜君(きくん)を都に送り返してほしいと頼む。蘇無名(そむめい)は快諾する。
第9話の感想
第9話は、緊張感と人間ドラマが入り混じった、見応えのある回でした。特に、劉十八(りゅうじゅうはち)の復讐劇は、彼の狂気と悲しみが入り混じった複雑な感情を表現しており、見応えがありました。また、蘇無名(そむめい)と盧凌風(ろりょうふう)の友情、裴喜君(きくん)の献身的なサポートなど、登場人物たちの魅力がさらに深まった回でもありました。
特に印象に残ったのは、盧凌風(ろりょうふう)が劉十八(りゅうじゅうはち)の怒りを鎮めようと説得するシーンです。盧凌風(ろりょうふう)は劉十八(りゅうじゅうはち)の怒りを理解しつつも、彼の行為を否定し、冷静になるよう説得します。このシーンは、盧凌風(ろりょうふう)の優しさと思いやりを表現しており、彼の魅力をさらに高めていました。
また、薛環(せつかん)が盧凌風(ろりょうふう)に弟子入りを希望するシーンも、印象的でした。薛環(せつかん)は盧凌風(ろりょうふう)の武術に憧れ、弟子入りを希望しますが、盧凌風(ろりょうふう)は最初は彼の志を疑問視します。しかし、薛環(せつかん)の真摯な言葉に感銘を受け、弟子にすることを決意します。このシーンは、盧凌風(ろりょうふう)の成長と、師弟関係の尊さを表現しており、感動的なシーンでした。
つづく