風起洛陽~神都に翔ける蒼き炎~ 第15話 あらすじ/ネタバレ
武思月(ぶしげつ)と李頓(りとん)の出会い
武思月(ぶしげつ)は心事重重に帰宅する途中、李頓(りとん)の側近の宮女に呼び止められ、東宮へと向かう。李頓(りとん)は武思月(ぶしげつ)に助けを求める。彼は武慎行(ぶしんこう)と不仲であり、武慎行(ぶしんこう)は宋凉(そうりょう)の事件を利用して李頓(りとん)を陥れようとしている。さらに、李頓(りとん)と宋凉(そうりょう)は旧知の仲であった。武思月(ぶしげつ)は李頓の心の広さを知り、宋凉(そうりょう)に勝手なことを言わせないと約束する。
実は、李頓はかつて妻と子供を連れて范州から神都に戻る途中、春秋道(しゅんじゅうどう)に襲撃された。宋凉(そうりょう)が率いる兵士が駆けつけて救出し、春秋道(しゅんじゅうどう)を撃退し、道尊・逍遥子(しょうようし)を捕らえた。春秋道(しゅんじゅうどう)は姿を消し、宋凉(そうりょう)は功績を認められて兵部尚書に昇進した。武思月(ぶしげつ)は宋凉(そうりょう)が春秋道(しゅんじゅうどう)を一掃したとは信じられず、李頓に詳細を尋ねると、宋凉(そうりょう)が殺したのは逍遥子(しょうようし)の側近ばかりだったことがわかる。
武攸決(ぶゆうけつ)の進言
武攸決(ぶゆうけつ)は晋(しん)王・武慎行(ぶしんこう)に報告する。武慎行(ぶしんこう)は、高秉燭(こうへいしょく)を逃がしたことで高昇(こうしょう)の怒りを買っていた。しかし、武思月(ぶしげつ)も事件に関与しているため、妹を守るため、武攸決(ぶゆうけつ)は王登成(おうとうせい)を身代わりに差し出し、高秉燭(こうへいしょく)の件は伏せるよう進言する。武慎行(ぶしんこう)は他に良い策がなく、従うことにする。
百里弘毅(ひゃくりこうき)と柳然(りゅうぜん)の再会
百里弘毅(ひゃくりこうき)は、柳然(りゅうぜん)が肌の手入れに熱心で毎日マスクをしていることを知り、申非(しんひ)に神都の18軒の化粧品店を調べさせる。柳然(りゅうぜん)が魚膠を購入した記録が見つかり、柳然(りゅうぜん)の居場所が判明する。柳然(りゅうぜん)は毎日涙を流し、食事も取っていなかった。そこに百里弘毅(ひゃくりこうき)が食事を持って訪れ、一緒に家に帰ろうと誘う。柳然(りゅうぜん)は感激して涙を流す。
逍遥子(しょうようし)の狂言
武思月(ぶしげつ)は李北七(りほくしち)に逍遥子(しょうようし)の幽閉場所を尋ねる。李北七(りほくしち)は、逍遥子(しょうようし)は御犯であり、武攸決(ぶゆうけつ)でさえ簡単には会えないため、ためらう。武思月(ぶしげつ)は芙蓉牡丹令を見せ、李北七(りほくしち)は仕方なく密牢に案内する。逍遥子は手足を鉄の鎖で繋がれ、口も塞がれていた。李北七(りほくしち)が口の鉄枷を外すと、逍遥子は神道の大業を成し遂げると豪語する。武思月(ぶしげつ)は、5年前に春秋道(しゅんじゅうどう)は滅んでおらず、潜伏して謀反を企てていたと推測する。武思月(ぶしげつ)は逍遥子に、手戟(しゅげき)を持った刺客について尋ねる。逍遥子は顔色を変え、刺客・十六夜(いざよい)が生きていることを認め、「帰蔵鳳出、天下傾」と意味深な言葉を口にする。武思月は十六夜(いざよい)の行方を必死に問いただすが、逍遥子は狂ったようにわけのわからないことを口走る。李北七(りほくしち)は、武思月にこの狂人を信じるなと忠告する。
柳適(りゅうてき)の決意
柳然(りゅうぜん)は柳適(りゅうてき)に、百里弘毅(ひゃくりこうき)と争わないように説得する。百里弘毅(ひゃくりこうき)は良い人だと話す。柳適(りゅうてき)は、柳(りゅう)家が皇帝に罪を犯したため、仕方なく山に籠って許しを請うたことを明かす。もし柳襄(りゅうじょう )が愚かな行動を取らなければ、柳適(りゅうてき)は戻ってこなかっただろう。これ以上我慢すれば、柳(りゅう)家は完全に没落してしまう。柳適(りゅうてき)は柳然(りゅうぜん)にこれ以上苦しんでほしくないと思っている。柳然(りゅうぜん)は、父が柳(りゅう)家のために大きな犠牲を払っていたことを知り、心を痛める。柳適(りゅうてき)は、百里弘毅(ひゃくりこうき)が柳然(りゅうぜん)を探すために神都の18軒の化粧品店を駆け回ったことを知り、百里弘毅(ひゃくりこうき)が柳然を大切に思っていることを知る。柳然はさらに嬉しくなる。
百里弘毅(ひゃくりこうき)の疑惑
百里弘毅(ひゃくりこうき)は申非(しんひ)に高秉燭(こうへいしょく)の行方を捜させるが、手がかりは得られない。しかし、宋凉(そうりょう)が獄中で無関係な人物を巻き込もうとしているという噂が広まり、文武百官は誰も宋凉(そうりょう)に関わりたがらなくなる。百里弘毅(ひゃくりこうき)は、宋凉(そうりょう)の事件は単純ではないと感じている。不良井(ふりょうせい)の坑道は狭く、多くの反乱軍を隠すことはできない。宋凉(そうりょう)が大業が成ると豪語していることから、百里弘毅は重要な手がかりを見落としているのではないかと考える。申非(しんひ)は、まずは柳然を安心させるべきだと進言する。
武思月の調査
武思月は内衛府の案牘庫を訪れ、内衛の樊長陵(はん ちょうりょう)に「帰蔵鳳」について尋ねるが、樊長陵(はん ちょうりょう)も聞いたことがない。武思月は、春秋道が近いうちに大きな動きを起こすのではないかと考えているが、確たる証拠がない。そのとき、王登成(おうとうせい)が獄中で死亡したとの報告が入る。
柳然と百里弘毅の和解
柳然と百里弘毅は誤解を解き、関係が深まる。柳適(りゅうてき)は安心し、百里(ひゃくり)家を出る。柳然は百里弘毅の部屋の掃除を手伝うが、誤って松の木で作られた宝塔の模型を壊してしまう。柳然は謝罪するが、百里弘毅は責めず、松の木は湿気やすいからだと説明する。百里弘毅は、宋凉(そうりょう)の剣が簡単に折れたことを思い出し、あることに気づく。
百里弘毅の推理
百里弘毅は内衛府で働くふりをして、不良井(ふりょうせい)で押収された武器を調べたいと申し出る。李北七(りほくしち)は、不良井(ふりょうせい)の鋳兵坊で押収された武器を点検させる。百里弘毅は一つ一つ調べ、刀剣が粗雑で、蓮山黄銅で作られていないことに気づく。百里弘毅は、蓮山に行って黄銅の行方を突き止めることを決意する。
武思月は裴諫(はいかん)に会い、王登成(おうとうせい)が殺されたのではないかと疑う。裴諫(はいかん)は、王登成(おうとうせい)は獄中で心労が重なり、心臓発作で亡くなったと説明する。検死の結果、致命傷や中毒の痕跡はなかった。王登成(おうとうせい)はすでにすべての罪を認めており、大理寺に侵入して殺害する理由はなかった。
柳然の決意
武思月は街を歩いていると、春風満面の柳然に出会う。武思月は、高秉燭(こうへいしょく)に王登成の死をどう説明すればいいのかわからない。柳然は、武思月が高秉燭(こうへいしょく)を大切に思っていることを知り、高秉燭(こうへいしょく)のために何かしてあげれば、心の傷を癒すことができると励ます。
柳然は家に帰ると、申非(しんひ)が荷物をまとめる様子を見る。百里弘毅が踏青に出かけることを知り、何か裏があるのではないかと疑う。百里弘毅は仕方なく真実を明かす。柳然は心配し、百里弘毅と一緒に蓮山に行きたいと申し出るが、百里弘毅は危険だからと断る。柳然はこっそり馬車の座席の下に隠れる。百里弘毅は柳然に気づき、申非(しんひ)に柳然を家に送り返すように命じる。柳然は百里弘毅と一緒にいたい、力になりたいと訴えるが、百里弘毅は頑として承諾しない。申非は、蓮山は官府の管轄外であり、危険だと忠告する。柳然は馬車の後ろをついていく。百里弘毅は柳然が後をつけてきていることに気づき、馬車に乗せる。
第15話の感想
第15話は、衝撃のな展開が続いた回でした。まず、武思月が李頓に協力を約束したことで、武家と李家の関係が大きく動き出すことが予想されます。また、逍遥子の狂言から、春秋道が再び動き出していることが明らかになり、今後の展開が気になります。
一方、柳然と百里弘毅の仲は深まり、柳適(りゅうてき)も安心した様子で百里(ひゃくり)家を出ました。しかし、柳然が百里弘毅と一緒に蓮山に行くことを決意したことで、新たな波乱が起きそうな予感がします。
つづく