風起洛陽~神都に翔ける蒼き炎~ 第25話 あらすじ/ネタバレ
高秉燭(こうへいしょく)と武思月(ぶしげつ)は真相を明らかにするために雲萃観に向かう。
高秉燭(こうへいしょく)は真相を明らかにするために武思月(ぶしげつ)と共に雲萃観へ向かう。彼は白浪(はくらん)に協力を依頼し、武思月(ぶしげつ)には官服を脱いで女装に着替えるように指示する。
雲萃観に到着した二人は、香客で賑わう様子を目にする。押し売りの手串に困らされていると、白浪(はくらん)が助けに入り、道観へと案内する。高秉燭(こうへいしょく)は道士たちの屈強な体格を見て、護衛の変装ではないかと疑う。香客たちは大殿に並び、病気を治すための薬を求めている。高秉燭(こうへいしょく)は武思月(ぶしげつ)に病人を装うように指示するが、演技が下手なため、武思月(ぶしげつ)に殴られてしまう。二人は後方の禁地へと向かうが、厳重な警戒に阻まれる。
道士に呼び止められた二人は、お参りに来たと嘘をつき、大殿へと案内される。高秉燭(こうへいしょく)と武思月(ぶしげつ)は列に並び、薬を受け取る。その様子を見ていた白浪(はくらん)は、病人になりすまして薬を飲み、倒れたふりをする。騒ぎに乗じて高秉燭(こうへいしょく)と武思月(ぶしげつ)は後方の禁地へと侵入する。
道士は天通道人(てんつうどうじん)に知らせ、天通道人(てんつうどうじん)は急いで部下を連れてその場を去る。高秉燭(こうへいしょく)と武思月(ぶしげつ)は、それぞれの部屋を調べ始める。武思月(ぶしげつ)は、高秉燭(こうへいしょく)に注意するように念を押す。
武思月(ぶしげつ)は部屋に入ると、薬の入った棚を発見する。中には北帝玄珠(ほくていげんしゅ)の入った引き出しがあるが、中は空っぽだった。
天通道人(てんつうどうじん)は仮面をつけた黒衣の男と会う。男は、財力、人手、錬丹の材料、そして北帝玄珠(ほくていげんしゅ)まで与えているのに、3ヶ月経っても九転升仙丹が完成していないことに不満を漏らす。天通道人(てんつうどうじん)は、古方程式が不完全であるため、何度も試作を重ねていると説明する。男は猶予を許さず、脅迫する。天通道人(てんつうどうじん)は、すぐに完成させると約束する。
武思月は苦労の末、天通道人が北帝玄珠(ほくていげんしゅ)を使って薬を作っている手記を発見する。高秉燭(こうへいしょく)は外で警戒している。白浪(はくらん)は地面に倒れて大騒ぎをし、香客たちは道観に賠償を求める。道士たちは策略にはまったことに気づき、警鐘を鳴らす。警鐘を聞いた天通道人は、黒衣の男を護衛してその場を去る。高秉燭(こうへいしょく)は、武思月を連れて錬丹房に向かう。武思月は机の上に玄武の模様が刻まれた金の丹盒を見つけ、見覚えがあると感じながらも、どこで見たのか思い出せない。そこに道士が現れたため、高秉燭は武思月を連れて逃げ出す。
武思月は、太子李頓(りとん)の東宮で同じ丹盒を見たことを思い出す。李頓(りとん)は錬丹に熱心だったため、黒衣の男が李頓(りとん)ではないかと疑う。二人は百里弘毅(ひゃくりこうき)に相談するため、急いで戻ってくる。
百里弘毅(ひゃくりこうき)は、李頓(りとん)と天通道人の関係を調べることを提案する。武思月は、李頓(りとん)が春秋道(しゅんじゅうどう)の刺客に襲撃された過去があるため、春秋道(しゅんじゅうどう)である天通道人と関わるはずがないと考える。しかし、太子である李頓を調査するには、確たる証拠が必要だ。
実は、雲萃観の黒衣の男は李頓だった。彼は皇宮に戻ると、誰にも会おうとせず部屋に閉じこもる。高秉燭と武思月は、それぞれ李訳忱(りやくしん)と武攸決(ぶゆうけつ)に調査の許可を求めるが、どちらも拒否される。高秉燭は単独で調査することを決意するが、李訳忱(りやくしん)は聯昉(れんほう)の名義を使うことを禁じ、責任は自分で負うように忠告する。武思月は必死に訴えるが、武攸決(ぶゆうけつ)は許可を出さない。彼は密かに李北七(りほくしち)に雲萃観周辺を監視させる。
天通道人は、錬丹の手記がなくなったことに気づき、李頓に責められることを恐れて掌秋使(ひらきみおくり)に報告する。掌秋使(ひらきみおくり)は天通道人を叱責する。掌春使(しょうしゅんし)は、天通道人が神道の大業を妨害したとして、殺そうとする。掌秋使(ひらきみおくり)は、掌春使(しょうしゅんし)がわざと怒りをぶつけていることに気づき、天通道人を殺さないように説得する。道徒の陸離は掌秋使(ひらきみおくり)を擁護するが、掌秋使(ひらきみおくり)は復讐は後にすると告げる。
武思月は高秉燭に相談し、翌日東宮で李頓を調査することを提案する。高秉燭は危険だと反対するが、武思月は万全の策を考えたという。武思月は翌日東宮を訪れるが、李頓は体調不良を理由に誰にも会おうとしない。武思月は李鹿(りろく)に協力を依頼し、李頓に会わせてくれるように頼む。百里弘毅(ひゃくりこうき)は柳然(りゅうぜん)を連れて留白楼を訪れ、柳適(りゅうてき)に相談するが、彼は紅绡坊にいることを知る。柳然(りゅうぜん)は一人で柳適(りゅうてき)を探しに行く。
柳沣(りゅうほう)は毎日紅绡坊に通い、宇文佩佩(うぶんはいはい)に会おうとするが、彼女は姿を現さない。柳適(りゅうてき)は怒りながら紅绡坊に押し入り、柳沣(りゅうほう)を連れ帰ろうとする。柳沣(りゅうほう)は、4歳の時に家を出て、母親の死にも戻ってこなかった柳適(りゅうてき)を父親として認めていないと告げる。柳適(りゅうてき)は言葉を失う。柳然(りゅうぜん)が駆けつけて柳適(りゅうてき)を宥め、留白楼に連れ帰る。百里弘毅(ひゃくりこうき)は豪華な料理を用意し、天通道人が作った錬丹の手記を柳適(りゅうてき)に見せる。
李頓は仕方なく武思月に会い、北帝玄珠(ほくていげんしゅ)について質問される。体調が悪いと嘘をついて立ち去ろうとするが、武思月は丹盒を取り出し、李頓が雲萃観に行ったことを指摘する。李頓は否定する。錬丹房が突然火事になり、李頓は急いで駆けつける。焼け跡を見て心を痛める李頓に、武思月は錬丹に執着しないように忠告する。
李頓は仕方なく真実を明かす。宋凉(そうりょう)の謀反が発覚して以来、皇帝に怒られるのではないかと不安になり、九転升仙丹を作って機嫌を取ろうとしたという。東宮の舎人である戴舟(たいしゅう)から天通道人を紹介され、錬丹の技術を教わっていたが、火事で3ヶ月の苦労が水の泡となってしまった。武思月は、戴舟(たいしゅう)と天通道人を庇う必要はないと考えるが、李頓は戴舟(たいしゅう)が克部の商隊のために身元証明書を発行した際に、商隊の胡人(こじん)が謎の死を遂げたことを明かし、自分が連累することを恐れていたと告白する。武思月は、天通道人が春秋道(しゅんじゅうどう)の人間ではないかと疑う。李頓は驚愕する。
第25話の感想
第25話は、高秉燭と武思月の雲萃観での調査が中心となった。二人は真相に迫るものの、新たな謎も浮上し、今後の展開が気になる。
高秉燭と武思月は、相変わらず息の合ったコンビネーションで行動している。高秉燭の行動力と武思月の洞察力が、事件解決の鍵となるだろう。
一方、李頓の思惑が明らかになったことで、物語はさらに複雑な展開を迎える。彼は九転升仙丹を手に入れることで、皇帝の怒りを鎮めようとしていた。しかし、その背後には春秋道(しゅんじゅうどう)との関係が疑われる天通道人の存在がある。
つづく