風起隴西-SPY of Three Kingdoms- 第19話 あらすじ/ネタバレ

馮膺(ふうよう)の策略

馮膺(ふうよう)は、李厳(りげん)を利用して諸葛亮(しょかつりょう)の後方支援と防御を弱体化させ、政敵を排除する策略を提案する。陳恭(ちんきょう)は表面上馮膺(ふうよう)を称賛するが、内心は複雑だ。李厳(りげん)はこの計画を受け入れ、実行に移すことを決意する。狐忠(こちゅう)は馮膺(ふうよう)の冷酷な手段に驚き、諸葛亮(しょかつりょう)への忠誠心から馮膺(ふうよう)を信じることができない。李厳(りげん)も馮膺(ふうよう)を完全に信頼することはできない。

荀ク(じゅんく)の疑念

荀ク(じゅんく)は燭龍(しょくりゅう)事件にこだわり、特に馮膺(ふうよう)を疑っている。偶然、馮膺(ふうよう)の衣服に牢屋の壁の灰が付著しているのを発見し、疑念を深める。裴緒(はいしょ)は馮膺(ふうよう)の衣服の破片と高堂秉(こうどうへい)の牢屋の機の破片が一緻することを突き止め、荀ク(じゅんく)の疑いをさらに強める。荀ク(じゅんく)は破片を残し、陳恭(ちんきょう)の帰還を待って対策を練る。

郭淮(かくわい)の策略

諸葛亮(しょかつりょう)が二度目の北伐を開始した際、天水郡守の郭淮(かくわい)は祁山の守備が手薄になることを懸念する。郭剛(かくごう)は、陳恭(ちんきょう)が蜀軍の指揮権を握れば、蜀軍の動向を掌握できると自信を示す。五仙道は大きな打撃を受けたものの、まだ力を残している。郭淮(かくわい)は黄預(こうよ)を漢中に送り込み、陳恭(ちんきょう)を監視し、荀ク(じゅんく)を殺害させて魏への忠誠を証明させるよう密命を下す。

荀ク(じゅんく)の告白

荀ク(じゅんく)は陳恭(ちんきょう)に、高堂秉(こうどうへい)の死と馮膺(ふうよう)の関係、そして証拠となる破片について打ち明ける。馮膺(ふうよう)は自分が監視されていることに気づき、裴緒(はいしょ)は密かに様子を伺う。馮膺(ふうよう)は青石峪赤岩峰に占卜に行くことを決める。

陳恭(ちんきょう)の決断

荀ク(じゅんく)は馮膺(ふうよう)の目を逃れるため、陳恭(ちんきょう)に援軍を要請する。特に追跡に長けた部下を必要としている。彼は柳瑩(りゅうえい)に疑念を抱き、彼女の出現のタイミングと馮膺(ふうよう)が逃亡したときの行動を怪しんでいる。陳恭(ちんきょう)は、江湖は複雑だと笑いながらも、曹魏から帰還した林良(りんりょう)を荀ク(じゅんく)の支援に派遣する。

黄預(こうよ)の登場

陳恭(ちんきょう)は部屋に侵入者がいることに気づき、それは郭淮(かくわい)の命令を携えた黄預(こうよ)だった。黄預(こうよ)は陳恭(ちんきょう)に荀ク(じゅんく)を殺害するよう命じる。陳恭(ちんきょう)は、荀ク(じゅんく)がここで殺害されれば自分が疑われることを理解するが、黄預(こうよ)は兄弟の情を理由に直接手を下すことを拒否する。これは郭淮(かくわい)の冷酷な策略であり、陳恭(ちんきょう)を追い詰めるための罠である。

李厳(りげん)の陰謀

李厳(りげん)と狐忠(こちゅう)は北伐を阻止するために、馬岱(ばたい)が食料を輸送している際に洪水が発生したと偽装し、食料を奪う計画を立てる。狐忠(こちゅう)は、諸葛亮(しょかつりょう)に不満を持つ馬岱(ばたい)を計画に引き込むことを提案する。

荀ク(じゅんく)と柳瑩(りゅうえい)

荀ク(じゅんく)は笛の音で柳瑩(りゅうえい)を別荘の外に呼び出し、高堂秉(こうどうへい)の証言と二人の頻繁な接触を根拠に、柳瑩(りゅうえい)が魏のスパイであることを指摘する。柳瑩(りゅうえい)は荀ク(じゅんく)への想いを告白するが、蜀と魏の争いに無力であることを嘆く。彼女は荀ク(じゅんく)の逮捕を受け入れるために手を差し伸べる。

第19話の感想

第19話は、物語が大きく動き出す重要な回となりました。馮膺(ふうよう)の冷酷な策略、荀ク(じゅんく)の葛藤、郭淮(かくわい)の陰謀など、各キャラクターの思惑が交錯し、緊迫感あふれる展開が続きました。

特に印象的だったのは、荀ク(じゅんく)と柳瑩(りゅうえい)のシーンです。荀ク(じゅんく)は柳瑩(りゅうえい)を魏のスパイであると疑い、柳瑩(りゅうえい)は荀ク(じゅんく)への想いを告白するものの、蜀と魏の争いに翻弄される無力さを嘆きます。二人の切ないやり取りは、戦乱の世に翻弄される人間の悲哀を映し出していました。

また、陳恭が黄預(こうよ)から荀ク(じゅんく)の殺害を命じられるシーンも衝撃的でした。陳恭は荀ク(じゅんく)を信頼しているものの、郭淮(かくわい)の策略に嵌められ、苦渋の決断を迫られます。このシーンは、陳恭の葛藤と郭淮(かくわい)の冷酷さを浮き彫りにし、物語の今後の展開を予感させます。

つづく