風起隴西-SPY of Three Kingdoms- 第20話 あらすじ/ネタバレ
荀ク(じゅんく)は令牌を柳瑩(りゅうえい)に渡し、彼女が自由に城を出て争いから遠ざかることを許可し、林良(りんりょう)と裴緒(はいしょ)に追跡を停止するよう命じた。柳瑩(りゅうえい)は令牌を受け取り、荀ク(じゅんく)に感謝の意を込めて抱きしめ、去っていった。
諸葛亮(しょかつりょう)の北伐の際、狐忠(こちゅう)は馬岱(ばたい)に従って出徴し、陳恭(ちんきょう)は茶を飲みながら馮膺(ふうよう)に10年前の資中戦役の真相を尋ねた。その戦いで陳恭(ちんきょう)の父は亡くなり、彼は馮膺(ふうよう)が戦略決定に関与していたのではないかと疑っていた。馮膺(ふうよう)は、当時陳恭(ちんきょう)を曹魏に潜入させたのは、今日の状況を予見していたからだと認めた。資中戦役は蜀軍の戦略的な配置であり、敵をおびき寄せるためのものだった。犠牲は大きかったが、夏侯淵を討ち取り、漢中の情勢を安定させた。彼は、国家の利益の前には、個人の生死は譲歩しなければならないと強調した。馮膺(ふうよう)はまた、高堂秉(こうどうへい)の死は自分が仕組んだことだと明かし、荀ク(じゅんく)が自分を追っていることを示唆し、陳恭(ちんきょう)に楊儀(ようぎ)から将軍令を手に入れてくれるよう頼んだ。
馬岱(ばたい)は李厳(りげん)の約束に従って空っぽの紫煙閣を訪れた。李厳(りげん)は馬岱(ばたい)を朝堂の争いに引き込もうとしたが、馬岱(ばたい)は慎重な態度を崩さず、関与を拒否した。李厳(りげん)は馬超の死を餌に馬岱(ばたい)を揺さぶろうとしたが、それでも馬岱(ばたい)の決意は変わらなかった。その時、狐忠(こちゅう)が密詔を示して危機を回避した。馬岱は表面上は承諾したが、内心では別の考えを持っていた。
天水郡では、郭淮(かくわい)は蜀軍の圧力に直面し、防衛線を渭水まで縮小することを決めた。同時に、黄預(こうよ)は蜀軍の糧道と西郷城関隘を攻撃する計画を立て、荀ク(じゅんく)を狙った。荀ク(じゅんく)は傷が癒えると、陳恭(ちんきょう)が柳瑩(りゅうえい)の元に駒を置いたことを告げ、馮膺(ふうよう)の赤岩峰への旅には裏があるのではないかと疑った。裴緒(はいしょ)も馮膺(ふうよう)の屋敷に遊梟(ゆうきょう)の記号があることを確認し、荀ク(じゅんく)は馮膺(ふうよう)の動きを監視するよう命じた。陳恭(ちんきょう)は楊儀(ようぎ)から賜った将軍令を荀ク(じゅんく)に渡し、行動を促した。
馮膺(ふうよう)は深夜、竹簡に何かを書き留め、封印した。彼は古い鎧を眺めながら、もう二度と鎧を著て戦場に出ることはできないだろうと感慨にふけった。翌日、馮膺(ふうよう)は北伐軍が迫っているにもかかわらず、赤岩峰に籤を求めに出かけた。荀ク(じゅんく)は待ち伏せをし、馮膺(ふうよう)が占いを終えて戻ってきたところで部下を率いて彼を捕らえ、曹魏と通じている罪で逮捕しようとした。馮膺(ふうよう)は淡々と罪状を認めたが、生死を看破しているかのようだった。青雲道人は馮膺(ふうよう)が3日以内に牢獄の災難に遭うと予言したが、馮膺は微笑みながら運命の裁きを静かに待っていた。
第20話の感想
第20話は、物語の展開が大きく動き、緊張感が高まる回だった。特に、馮膺と荀ク(じゅんく)の対立が表面化し、今後の展開が気になるところだ。
馮膺は、国家の利益のために個人の犠牲を厭わない冷酷な人物として描かれている。一方で、荀ク(じゅんく)は正義感の強い人物であり、馮膺のやり方に疑問を抱いている。この二人の対立は、物語の大きなテーマの一つである「国家と個人の関係」を浮き彫りにしている。
また、第20話では、陳恭の過去が明らかになった。彼は、10年前の資中戦役で父を亡くしており、馮膺に恨みを抱いている。陳恭が馮膺に復讐を果たすことができるのか、今後の展開が注目される。
つづく