風起隴西-SPY of Three Kingdoms- 第23話 あらすじ/ネタバレ

楊儀(ようぎ)の最終策

楊儀(ようぎ)は陳恭(ちんきょう)らと共に最終策の展開を協議する。李厳(りげん)は精兵を握っているため、上策は謀仮の罪をでっち上げて彼を自ら逃亡させること。魏延(ぎえん)はすでに食料を輸送し、奇兵を派遣して五仙道の陣営を奇襲する予定で、黄預(こうよ)らを一網打尽にすることができる。夜、柳瑩(りゅうえい)は覆面をして別邸の書斎に侵入し、箱の鍵をこじ開けようとしたところ、屋外の警備兵に気づかれる。柳瑩(りゅうえい)は咄嗟の判断で木箱に火油を注いで火をつけ、窓から逃走する。

李厳(りげん)の苦悩

李厳(りげん)は陳恭(ちんきょう)から堤防が決壊し食料が水没したという知らせを待っていたが、最初に届いたのは書斎が焼かれ密書が焼失したという知らせだった。灰になった手紙を見て、李厳(りげん)は自分が名分を失ったことを悟る。柳瑩(りゅうえい)の姿はなく、侍女の死体だけが発見された。李厳(りげん)はすぐに全市を捜索し、配下に江州の5000の精鋭兵を全員撤退させるよう命じる。河堤で待機していた黄預(こうよ)はついに燭龍(しょくりゅう)からの合図を受け取るが、それは蜀軍の攻撃の合図でもあった。前後から挟み撃ちにされた黄預(こうよ)は陳恭(ちんきょう)に騙されたことに気づくが、もはやどうすることもできない。陳恭(ちんきょう)は翟悅(たくえつ)から託された剣を抜き、黄預(こうよ)と決闘する。剣が黄預(こうよ)の胸に突き刺さるのを目の当たりにした陳恭(ちんきょう)は、ようやく妻の仇を討つことができた。

狐忠(こちゅう)の逮捕

大計が成功したと信じていた狐忠(こちゅう)は成藩(せいはん)と酒を飲んでいたが、馬岱(ばたい)が侍衛を連れて陣営に突入し、李厳(りげん)と結託して曹魏と通じて食料を奪おうとしたとして狐忠(こちゅう)を逮捕する。楊儀(ようぎ)は馬岱(ばたい)と共に馬を転回し、南鄭に戻る。最後の網を閉じる時が近づいていた。一方、荀ク(じゅんく)は怪我をした足を引きずりながら必死に闇洞から這い出し、ようやく日の光を浴びて安堵する。

李厳(りげん)の窮地

慌てふためいた李厳(りげん)は急いで戻ってきた陳恭(ちんきょう)に大散関の状況を尋ねる。陳恭(ちんきょう)は堤防が決壊し、食料が水没したと李厳(りげん)に嘘をつき、作戦が成功したと思い込ませる。しかし、李厳(りげん)は馮膺(ふうよう)と柳瑩(りゅうえい)が実は魏のスパイであることを知っており、焼かれた箱の中には密詔だけでなく、将軍たちの押印文書も入っていた。李厳(りげん)はもはや後戻りできないことを悟る。馬岱(ばたい)は李厳(りげん)の配下の兵士の強さを知っており、今回の作戦は迅速に決著をつける必要があると進言する。精鋭部隊である右曲三営を動員されると勝敗は予測できない。楊儀(ようぎ)は李厳(りげん)が本当に漢に背くようなことをすれば益にならないことを理解しており、戦いたくないが圧力をかけざるを得ない。

陳恭(ちんきょう)の最後の賭け

李厳(りげん)はもはやどうすることもできず、決断を下すことができない。彼は自分の築き上げてきた地位を手放したくないし、謀仮の汚名を著せられたくない。陳恭(ちんきょう)はためらう李厳(りげん)を見て、最後の賭けに出る。彼は李厳(りげん)に、弓を引いたら後戻りはできないと言い、食料はすでに破壊され、狐忠(こちゅう)も逮捕された。もし李厳(りげん)がすべての計画を明らかにしてしまえば、李厳(りげん)は仮撃する力を持たなくなる。今こそ、李厳(りげん)が単身城を出て山道を迂回して成都に向かい、陛下に真意を表明するべき時だ。そして、陳恭(ちんきょう)は兵符を持って南鄭に残り、李厳(りげん)のために3時間時間を稼ぐ。2度も窮地に陥った李厳(りげん)を救ったのは李家の父子であり、李厳(りげん)は老涙を流して言葉も出ない。李厳(りげん)がついに去ったのを見て、陳恭(ちんきょう)は計画が成功したことを知る。

荀ク(じゅんく)の救援要請

司聞曹の裴緒(はいしょ)は城内の戦況を観察していた。部下が城外に3つの狼煙が上がっていることを報告すると、裴緒(はいしょ)はすぐに荀ク(じゅんく)が助けを求めていることを理解する。意識を取り戻した荀ク(じゅんく)は、真っ先に陳恭(ちんきょう)を探そうとする。大きな災いが迫っていることを知らない楊儀(ようぎ)は軍を率いて南鄭に入り、別邸で正座している陳恭を見て、仮間の計がついに成功したと喜ぶ。しかし、その瞬間、荀ク(じゅんく)が司聞曹の兵士を率いて別邸に突入し、陳恭を捕まえようとする。

陳恭の最後の計

楊儀(ようぎ)は陳恭があまりにも心優しく、後患を残してしまったことを嘆く。この計略がここで暴露されてしまえば、馮膺(ふうよう)の犠牲が無駄になるだけでなく、多くの人が命を落とすことになる。翟悅(たくえつ)はすでに死んでおり、自分が荀ク(じゅんく)を殺すわけにはいかない。陳恭は楊儀(ようぎ)に最後の計を告げる。

第23話の感想

第23話は、緊迫感と衝撃が連続する怒涛の展開でした。特に、李厳(りげん)と陳恭の駆け引きは息を呑むほどスリリングで、両者の思惑が交錯する様子は見ていてハラハラしました。李厳が窮地に陥り、陳恭が最後の賭けに出るシーンは圧巻で、彼らの複雑な感情が伝わってきました。

また、荀ク(じゅんく)が闇闇から這い出してきて希望の光を見つけたシーンは感動的でした。彼は最後まで諦めずに戦い続け、ついに勝利を掴んだのです。一方、楊儀(ようぎ)は仮間の計に成功したものの、大きな代償を払うことになりました。彼の複雑な心境が描かれており、今後の展開が気になります。

つづく