風起隴西(ふうきろうせい)-SPY of Three Kingdoms- 第4話 あらすじ/ネタバレ

司聞曹の緊迫した雰囲気

司聞曹では、狐忠(こちゅう)が部下たちに厳格な巡回調査と尋問を行っている。荀ク(じゅんく)の親友であり、軍謀司司尉である高堂秉(こうどうへい)は、性格が直情径行で李厳(りげん)派に不満を抱いているものの、詳細な記録に基づいた尋問に黙って耐えている。豊富な仮間諜経験を持つ馮膺(ふうよう)は、荀ク(じゅんく)を遊梟(ゆうきょう)任務に派遣した事実を巧みに隠蔽し、狐忠(こちゅう)の誘導をかわした。

聴松院での調査

一方、聴松院では、糜冲(びちゅう)が綿密な捜索を行っている。彼は、蜀漢の遊梟(ゆうきょう)がまだ天水に潜んでいると確信し、疑わしい人物や捕らえられた蜀兵に焦点を当てている。陳恭(ちんきょう)の突然の行動も、彼の判断を確固たるものにした。

陳恭(ちんきょう)の窮地と大胆な計画

陳恭(ちんきょう)は荀ク(じゅんく)から、谷正(こくせい)が連絡線として活動していただけでなく、「赤帝(せきてい)」という下線を持っていることを知る。このコードネームは司聞曹では聞いたことがなく、燭龍(しょくりゅう)が高い地位にいて、職権を乱用して身分を偽装していることを示唆している。谷正(こくせい)の死により手がかりが途絶え、街亭の敗北、北伐の失敗で、陳恭(ちんきょう)は白帝(はくてい)として窮地に陥る。

狐忠(こちゅう)は李厳(りげん)に報告し、馮膺(ふうよう)が楊儀(ようぎ)の白帝(はくてい)即刻処断の提案を採用しなかったのは、2人の間に確執があるためだと推測する。李厳(りげん)は馮膺(ふうよう)の地位を維持することを決定するが、同時に側近を副官に拠えることを提案する。狐忠(こちゅう)は馬謖(ばしょく)の件で左遷され、不満を抱いている李バク(りばく)を推薦し、李バク(りばく)は快諾し、李厳(りげん)のために司聞曹の立て直しに尽力することを誓う。

窮地に立たされた陳恭(ちんきょう)は大胆な行動を計画する。それは、燭龍(しょくりゅう)の正体を知る郭剛(かくごう)を蜀漢に拉緻し、真相を吐かせようというものだ。荀ク(じゅんく)は荒唐無稽な計画だと考えるが、陳恭(ちんきょう)の決意は固い。彼は郭剛(かくごう)の奇技淫巧への執著を利用し、復元された公輸子の竹雀を使って計画を実行することを提案する。時間がないため、実験する余裕はなく、陳恭(ちんきょう)は一か八か賭けるしかない。彼は著陸地点を綿密に計画し、荀ク(じゅんく)に迎えを頼む。

司聞曹内部の闇闘

司聞曹内部では、馮膺(ふうよう)は罰せられたものの倒れておらず、陳恭(ちんきょう)は郭剛(かくごう)に竹雀の成果を披露している。しかし、郭剛(かくごう)の真の目的は、竹雀を使って蜀国の軍技司に潜入し、燭龍(しょくりゅう)と協力して「蜀都元戎」連弩の図面を盗み出すことである。これは、青萍計画の重要な鍵となる。糜冲(びちゅう)は進んで馮膺(ふうよう)と共に竹雀に乗り、実際には陳恭(ちんきょう)を監視する。郭剛(かくごう)は表面上は信頼しているように見せかけながら、裏では策略を巡らし、馬車を驚かせて偽装死し、2人の行動を援護する。

陳恭(ちんきょう)は、この旅で燭龍(しょくりゅう)と直接対決できるかもしれないと計算し、蜀の地で糜冲(びちゅう)を排除して代わり、白帝(はくてい)の身分から完全に解放され、荀ク(じゅんく)の任務も達成できることを計画している。窮地を脱した2人は、杯を交わして祝杯を上げる。特に陳恭(ちんきょう)を喜ばせたのは、彼らを迎えに来たのが五仙道の黄預(こうよ)だったことで、愛妻の翟悅(たくえつ)に再会できることを意味していた。

夜明け前の緊張

夜が更けても、陳恭(ちんきょう)は寝返りを打ちながら、荀ク(じゅんく)から結婚式の日に祝福されたことを思い出し、再会への思いを募らせている。糜冲(びちゅう)は出発前の準備に追われ、郭剛(かくごう)の命令で陳恭を守る一方で、彼の正体を暴くことを誓い、2人の間には闇流が渦巻いている。緊張した空気が静かな夜に漂っている。

第4話の感想

第4話は、緊迫感とサスペンスに満ちた展開で、目が離せない内容でした。特に、陳恭の窮地と大胆な計画、司聞曹内部の闇闘、そして夜明け前の緊張感は、視聴者を釘付けにするものでした。

陳恭の計画は、荒唐無稽でありながらも、彼の決意と郭剛(かくごう)の奇技淫巧への執著によって実現可能となりました。しかし、郭剛(かくごう)の裏切りによって、計画は思わぬ方向へと進んでいくことになります。

司聞曹内部では、馮膺(ふうよう)と李厳(りげん)の確執が表面化し、李バク(りばく)の登場により新たな展開が予想されます。また、糜冲(びちゅう)の郭剛(かくごう)に対する疑念も、今後のストーリーに大きな影響を与えるでしょう。

夜明け前の緊張感の中で、陳恭と荀ク(じゅんく)の再会、そして翟悅(たくえつ)との再会が描かれ、感動的なシーンとなりました。しかし、この幸せも長くは続かず、新たな危機が待ち受けていることを予感させる終わり方となりました。

つづく