麗しの城主様~恋の宮廷騒乱記~ 第11話 あらすじ/ネタバレ
この日の軒月城は、闇流が渦巻いていた。柳軒冥(りゅう・けんめい)は譚攘(たんじょう)への猜疑を深め、冷たく彼を叱責する。葉昭南(よう・しょうなん)の刺客と誤解し、彼女を捕らえて恨みを晴らそうと誓う。しかし、譚攘(たんじょう)は心中で苦笑する。彼の運命はすでに葉昭南(よう・しょうなん)の闇殺と密接に結びついていたが、雲蘿のために、彼は一時的に刀を置き、葉昭南(よう・しょうなん)に一ヶ月の猶予を与える。彼女がこの災難を逃れることを願う。愛は、譚攘(たんじょう)の世界を盲目かつ複雑なものにした。
葉昭南(よう・しょうなん)一行は街を散策し、笑い声が響く中、柳軒冥(りゅう・けんめい)と易阳君(えきようくん)は葉昭南(よう・しょうなん)の小さな行動をめぐって密かに競い合う。雲蘿は譚攘(たんじょう)に寄り添い、その光景は柳軒冥(りゅう・けんめい)の心を痛める。易阳君(えきようくん)は姚虎(ようこ)を遠ざける機会をうかがい、柳軒冥(りゅう・けんめい)闇殺計画を企てる。茶館では、葉昭南(よう・しょうなん)が妊娠しているという噂が飛び交い、人々は議論を交わす。葉昭南(しょうなん)は淡々と受け流すが、雲蘿は怒って噂を否定する。柳軒冥(りゅう・けんめい)はさらに、自分が葉昭南(しょうなん)を積極的に追い求め、彼女を宝のように大切にしていることを公言し、他人の口出しは許さない。この光景は、遠くから見ていた客芊月(かくせんげつ)に嫉妬心を芽生えさせ、木兮(ぼくけい)城に嫁いで葉昭南(しょうなん)と競い合うことを決意させる。
一方、綺夢(きむ)は嫉妬と恨みから、葉昭南(しょうなん)への殺意を強めていく。彼女は表面上は客(かく)夫人の嫁衣を従順に受け取るが、裏では毒針を縫い込み、結婚式当日に葉昭南(しょうなん)を殺そうと企む。客(かく)夫人と老関(ろうかん)の間では、黄昏の恋が静かに芽生える。老関(ろうかん)は口では文句を言いながらも、客(かく)夫人を気遣い、二人の絆は深まっていく。
馮雷(ふうらい)は綺夢(きむ)の優しい罠に惑わされ、考えなしに彼女の頼みを引き受けてしまう。二人の嫁衣を交換するという無謀な行為は、後の悲劇の伏線となる。柳軒冥(りゅう・けんめい)と葉昭南(しょうなん)は屋敷で祝いの品を開封する。ドリアンと壮壮酒の登場で一時的に気まずい雰囲気になるが、二人の仲睦まじさが垣間見える。葉昭南(よう・しょうなん)はいたずらっぽく柳軒冥に酒を差し出し、二人のやり取りは温かく甘い。
一方、易阳君(えきようくん)は軒月城の掌握に向けて水面下で著々と準備を進め、部下には葉昭南(よう・しょうなん)に危害を加えないよう特に念を押す。しかし、長時間姿を消したことで、柳軒冥と葉昭南(よう・しょうなん)は不安に駆られる。天幕城の勢力が軒月城に浸透していることに気づき、嵐が近づいていることを悟る。
芷蘭(しらん)は葉昭南(よう・しょうなん)の嫁衣を見て羨ましく思い、趙精(ちょうせい)は彼女に試著させる。ところが、嫁衣の毒針が誤って芷蘭(しらん)を刺してしまう。最初は気にしなかった芷蘭(しらん)だったが、突然吐血して倒れ、周囲は騒然となる。趙精(ちょうせい)は真相を究明し、芷蘭(しらん)を全力で守ると誓う。
第11話の感想
第11話は、愛憎渦巻く展開がスリリングな回でした。柳軒冥と葉昭南(よう・しょうなん)の恋模様、易阳君(えきようくん)の闇躍、そして綺夢(きむ)の陰謀が複雑に絡み合い、先の読めないストーリーに引き込まれました。
特に印象的だったのは、柳軒冥と葉昭南(よう・しょうなん)のシーンです。柳軒冥の葉昭南への愛情は、時に独占欲となり、譚攘(たんじょう)への猜疑心や易阳君(えきようくん)への対抗心となって表れます。しかし、その根底には葉昭南への深い愛情があることが伝わってきました。葉昭南もまた、柳軒冥の愛情に戸惑いながらも、彼に惹かれていく様子が描かれていました。
また、綺夢(きむ)の葉昭南への憎悪も恐ろしいものでした。表面上は従順なふりをして近づきながら、裏では毒針を縫い込んだ嫁衣を用意するなど、その執念深さは底なしです。彼女が最終的にどのような行動に出るのか、目が離せません。
つづく