『少年歌行~Beginning of the Legend~』第11話 あらすじ/ネタバレ

春風そよぐ百花会

春風が吹き、百花が咲き乱れる季節。一年一度の江湖の盛大なお祭り、百花会が開催されました。各門派の弟子たちが集い、花海の中で優雅な音楽が流れ、芳しい香りが漂います。普段はいつも冷静な蕭瑟も、この華やかな光景に思わず咲顔を見せ、江南段家の二人の若旦那に視線を向けました。段宣易(ダン・センイ)は、段家の若旦那として、弟の段宣恒(ダン・センコウ)を伴ってやってきました。段宣恒(ダン・センコウ)は、雪月城で武術を学んだことがありました。

二階の雅な席では、儒剣仙の謝宣(シャ・セン)と雪月城城主の司空長風(スコン・チャンフォン)が酒を酌み交わし、この美しい景色を眺めていました。しかし、司空長風(スコン・チャンフォン)は少し残念そうに言います。「この景色は美しいが、美女がいないのは残念だ」。その言葉が終る前に、葉若依が優雅に会場に入ってきました。その美しい姿は、瞬く間にみんなの視線を釘付けにしました。謝宣(シャ・セン)は司空長風(スコン・チャンフォン)から、この美女が斉天塵(セイ・テンジン)の高弟であることを知り、さらに敬意を表します。

段家の二人の若旦那は、風流を気取って葉若依に話しかけようとしますが、唐蓮(タン・リェン)の不興を買います。唐蓮(タン・リェン)は、彼らを懲らしめようとしますが、段宣易(ダン・センイ)は技量が一枚上手で、隠水訣を使って酒を水滴に変え、唐蓮(タン・リェン)に飛ばします。まさにその瞬間、雷無桀(レイ・ムージェ)が天から舞い降りてきました。彼は、葉若依を助けようとしますが、剣気が製御できず、無辜の人を傷つけそうになります。

危機一髪のその時、葉若依が花海に入り、柔よく剛を製して、雷無桀(レイ・ムージェ)の手を握り、彼の剣気を穏やかな風に導きます。花びらが舞い踊り、これはまさに葉家秘伝の「若依舞剣」です。

上譜は雲門のように、流れる雲のように舞います。下譜は殺陣で、殺気が横行します。葉若依の舞と雷無桀(レイ・ムージェ)の剣法は相性が良く、人々から賞賛されます。この時、蕭瑟が琴を弾き始め、琴の音と舞が完璧に調和します。謝宣(シャ・セン)も感動して雅閣から飛び出し、笛の音でそれに和します。四人が力を合わせて、視覚と聴覚の饗宴を演じ、唐蓮(タン・リェン)も思わず歌を歌い、無心(ウー・シン)の詩は自由への憧れを表現しています。

曲が終わり、人々が散っていくと、謝宣(シャ・セン)は故人が訪ねてくると予感し、急いで立ち去ります。別れる前に、蕭瑟たちに古書を贈り、彼らの未来に必要なことを示唆します。

雪月剣仙の登場

その後、雪月剣仙の李寒衣(リー・ハンイー)が現れ、雷無桀(レイ・ムージェ)の成長を認めますが、同時に無断で下山したことを厳しく叱責します。

夜が更け、師弟二人は月の下を散歩します。李寒衣(リー・ハンイー)は突然、雷無桀(レイ・ムージェ)に葉若依への気持ちを尋ねます。雷無桀(レイ・ムージェ)は一目惚れだと正直に答えます。李寒衣(リー・ハンイー)は、「見色起意」だと思いつつも、邪魔はせず、剣術を熱心に練習し、3ヶ月以内に剣仙になることを目標に定めるよう促します。

蕭瑟は、謝宣(シャ・セン)から贈られた本を読み進めます。本の中の秘術は、彼の心を一変させ、真気が循環し、あらゆる術が使えるようになります。しかし、本の中の流転の術は、一時的に彼の力を回復させることができるものの、危険も潜んでおり、少しのミスで全てを失い、命を落とす可能性があります。

無双(むそう)城の新たな城主

一方、無双(むそう)城では、大きな変化が起きていました。大長老は、製御しやすい葉松涛(ヨウシ・ョウトウ)を次の城主にすることを発表します。宋燕回(ソン・イェンフイ)は、無双(むそう)を推薦し、彼の優れた剣術で長老たちを圧倒し、最終的に無双(むそう)が後継者になりました。

夏が到来し、雷無桀(レイ・ムージェ)は約束通り李寒衣(リー・ハンイー)と剣を交えます。激しい戦いの末、雷無桀(レイ・ムージェ)は紙雲煙剣法で驚異的な実力を発揮し、最終的には敗北したものの、自在地境に達し、司空長風(スコン・チャンフォン)たちを驚かせます。試合終瞭後、雷無桀(レイ・ムージェ)と李寒衣(リー・ハンイー)は姉弟であることが判明し、李寒衣(リ・ルンイ)の身元の謎が明らかになります。彼女の両親は、雷門四傑の一人である雷夢殺と、剣塚の伝人である李心月(リ・シンユエ)でした。長い間封印されていた過去が明らかになります。

第11話の感想

第11話は、百花会という華やかな舞台を背景に、様々な人物の思惑が交錯する回でした。蕭瑟と唐蓮(タン・リェン)の友情、葉若依の舞と雷無桀(レイ・ムージェ)の剣、謝宣の琴と司空長風(スコン・チャンフォン)の笛、それぞれのキャラクターの個性が光るシーンが多く、見応えがありました。

特に印象的なのが、葉若依と雷無桀の共闘シーンです。葉若依の舞と雷無桀の剣がシンクロし、美しいだけでなく力強い演出が素晴らしかったです。また、蕭瑟と謝宣の演奏も、物語に深みを与えていました。

一方、李寒衣(リ・ルンイ)と雷無桀の師弟関係にも注目です。李寒衣(リ・ルンイ)の厳しい指導と雷無桀の成長が描かれており、今後の展開が気になる終わり方でした。

つづく