少年歌行~Beginning of the Legend~ 第17話 あらすじ/ネタバレ

江湖の風雲急を告げる中、無心(ウー・シン)は深厚な内力をもって葉若依の傷を一時的に抑えたものの、その力は風に揺らぐろうそくの火のように、いつ消えてもおかしくない状態だった。無心(ウー・シン)が偶然捕らえた伝書鳩は、蕭瑟と雷無桀(レイ・ムージェ)も危険な状況にあることを明らかにし、江湖の嵐をさらに激化させた。

無心(ウー・シン)と唐蓮(タン・リェン)が対策を練っている最中、冥侯(めいこう)が金の巨刀を担ぎ、不穏な雰囲気を漂わせながら乱入してきた。続いて、週囲に強い気場をまとった謎の男が現れ、場に緊張感が走る。冥侯(めいこう)が先製攻撃を仕掛け、巨刃を振り下ろしたが、相手にはかすり傷一つ負わせることができず、逆に鞘から抜かれていない剣で簡単に押し返されてしまう。無心(ウー・シン)はそれを目の当たりにして、江湖の道の険しさを改めて痛感した。

強敵を前に、無心(ウー・シン)は単身で応戦し、唐蓮(タン・リェン)は葉若依を連れて密林の奥深くへと姿を消した。残されたのは、無心と五大剣仙の第三位、怒剣仙(どけんせん)・顔戦天との激しい戦いだった。怒りを力に変え、剣を抜けば必ず血を見るという顔戦天は、かつて葉鼎一と戦えなかった無念を晴らすため、無心を最高の相手として選んだようだ。

一方、唐蓮(タン・リェン)の逃亡によって唐門内部は闇流が渦巻いていた。老太爷は深く追及することはなかったが、葉啸鷹(ヨウ・ショウヨウ)の怒りを鎮めるために策を練らざるを得なかった。そんな中、闇河の慕雨墨(ムー・ユーモー)がひそかに現れ、唐門老太爷と謎めいた取引を交わす。これは、江湖に新たな波乱が巻き起こることを予感させる出来事だった。

それと同時に、蕭崇(シャオ・チョン)は「九弟」の蕭瑾瑕(シャオ・ジンシエ)を迎え入れ、蕭楚河(シャオ・チューホー)を名乗っていることを事実上黙認した。蘇昌河(スー・チャンホー)率いる闇河勢力は、蕭崇(シャオ・チョン)の力を借りて闇河を再興し、雷門を滅ぼして蕭崇(シャオ・チョン)を権力の頂点に押し上げようと企んでいた。しかし、蕭崇(シャオ・チョン)は冷酷な人間ではないものの、江湖と朝廷の残酷さをよく理解しており、蕭瑾瑕(シャオ・ジンシエ)には慎重に行動するよう忠告すると同時に、六皇子・蕭楚河(シャオ・チューホー)が情のためにあらゆることを厭わない姿勢には敬意を表した。

蕭瑟、雷無桀(レイ・ムージェ)ら一行は雷家堡へ向かう途中、さまざまな困難に遭遇し、金欠状態が常態化していた。雷無桀(レイ・ムージェ)が金銭に困っている最中、高額報酬で医師を募集する公告が目に入った。蕭瑟は仕方なく、貴重な蓬莱丹を知府衙門に贈ったが、治療を受けた女性が葉若依だったとは思いもよらなかった。この偶然の一緻により、一行は葉若依の傷をさらに心配し、無心の犠牲に感謝の気持ちを抱いた。

一方、雪月剣仙・李寒衣(リー・ハンイー)は唐門と闇河の連合軍に包囲され、闇河の仕掛けた陣法によって実力を発揮することができなかった。青城山にいる趙玉真(チャオ・ユーチェン)は、李寒衣(リー・ハンイー)の危機を察知し、救出のために下山を決意した。激しい戦いの末、李寒衣(リー・ハンイー)は剣術で蘇昌河(スー・チャンホー)と渡り合ったものの、陣法の圧迫により重傷を負ってしまう。危機的状況の中、趙玉真(チャオ・ユーチェン)が桃花を携えて駆けつけ、神遊一剣で一時的に形勢を立て直したが、力を使い果たしたことで仮噬を受けてしまう。唐門の三長老が隙をついて襲いかかり、李寒衣(リー・ハンイー)は毒針を打たれて意識を失ってしまった。蘇昌河(スー・チャンホー)が追撃しようとしたところ、国師・斉天塵(セイ・テンジン)が間に割って入り、江湖の嵐はひとまず収束した。

第17話感想

第17話は、怒涛の展開が続く見応えのある回でした。無心と唐蓮(タン・リェン)の連携、冥侯(めいこう)と怒剣仙(どけんせん)・顔戦天の激闘、唐門内部の闇闘、蕭崇(シャオ・チョン)と闇河の思惑、そして李寒衣(リー・ハンイー)と趙玉真(チャオ・ユーチェン)の共闘と、各所で目が離せないシーンが続きました。

特に印象に残ったのは、無心と顔戦天の戦い。怒りを力に変える顔戦天の剣技はまさに圧巻で、無心も苦戦を強いられました。また、李寒衣(リ・ルンイ)と趙玉真(チャオ・ユーチェン)の共闘も美しく、二人の剣技が織りなす舞は圧巻でした。

しかし、この回の最大の見どころは、やはり蕭崇(ショウ・シュウ)と闇河の取引でしょう。蕭崇(ショウ・シュウ)は蕭楚河(シャオ・チューホー)を名乗る蕭瑾瑕(シャオ・ジンシエ)を迎え入れ、闇河の力を借りて権力の頂点を目指すことを決意しました。この取引が江湖にどのような影響を与えるのか、今後の展開が気になります。

つづく