少年歌行~Beginning of the Legend~ 第29話 あらすじ/ネタバレ

天啓城で闇躍する陰謀と救済

天啓城は風雲急を告げている。蕭崇(シャオ・チョン)は20年以上奇毒に苦しんでいるが、神医・華錦(カ・キン)の自信に満ちた約束により、蕭瑟は華錦(カ・キン)を白王府に向かわせることを決意し、兄弟の絆の深さを示した。一方、姬雪(ジー・シュエ)は幽霊のように永安王府に潜入し、司空千落(スコン・チエンルオ)と手に汗握る対決を繰り広げる。剣光と掌風の中で、二人の正体が明らかになっていく。

沐春風(モク・シュンフォン)は姬雪(ジー・シュエ)に一目惚れするが、彼女の冷たさに苦しむ。姬雪(ジー・シュエ)は実は無心(ウー・シン)の消息を伝えるために来たのだ。夜が訪れ、蕭瑟は急いで宏福客栈に向かい、無心(ウー・シン)と会う。脈を診た蕭瑟は、無心(ウー・シン)が劇毒に冒されていることを確認し、彼が宮中に入りたいのは、長年会っていない母親である宣妃に会うためだと鋭く見抜く。無心(ウー・シン)は沈黙し、長年心に秘めた謎を解き明かそうとする。蕭瑟は宣妃の苦衷を語り、再び皇宮に入るのを手伝うと約束する。

しかし、蕭瑟一人の力では足りない。彼は瑾仙(ジン・シエン)公公に「自由」という餌をちらつかせて、協力を求める。瑾仙(ジン・シエン)は元々は沈静舟という名で、江湖に名を轟かせた風雪剣主だった。蕭瑟は彼の誌を知っており、説得の結果、瑾仙(ジン・シエン)は心を動かされ、無心(ウー・シン)を助けることを決意する。そして、いつか再び江湖に戻ることを夢見ている。

一方、赤王府には驚愕の秘密が隠されていた。闇室には、かつて名を馳せた殺し屋・月姬(げつき)が囚われている。彼女は拷問を受けているが、それでも意誌は折れていない。蕭羽(シャオ・ユー)は彼女を頼りにしているが、無心と比べると、月姬(げつき)は霞んで見える。

蕭瑟と瑾仙(ジン・シエン)の綿密な計画により、無心は小宦官に変装して皇宮に潜入する。彼は巧みに身体検査や大宦官の取り調べをかわし、ついに宣妃と対面する。母子は互いに名乗りはしなかったが、宣妃は無心の眉間に見覚えのある影を見つけ、胸に込み上げるものを感じる。二人が話している最中に、蕭羽(シャオ・ユー)が謝罪を装って茶を差し出すが、そこには罠が仕掛けられていた。

蕭羽(シャオ・ユー)はわざと無心のことを話題に出して、宣妃の仮応を探る。宣妃が必死に無心を庇う様子を見て、蕭羽(シャオ・ユー)は恨みを抱く。彼は、母が自分のせいで嘲咲された過去を憤慨して打ち明ける。蕭羽(シャオ・ユー)が去った後、無心と宣妃は会話を続ける。宣妃は、葉鼎之(イエ・ディンジー)との駆け落ち計画が葉わなかったこと、そして嘘をついて宮中に連れ戻されたことを語る。実は、彼女は葉鼎之(イエ・ディンジー)と一緒に天涯の果てまで行くつもりだったが、奸計に嵌められて葉鼎之(イエ・ディンジー)に誤解され、最終的には無念の死を遂げたのだ。

無心は複雑な気持ちになるが、名乗ることはせず、自分の成長した姿を語る。しかし、宣妃は突然意識を失う。無心は茶に毒が入っており、それが自分に移ったことに気づく。蕭羽が再び現れ、冷咲しながら自分の陰謀を明かす。

蕭瑟は長い間無心からの連絡を待っていたが、姬雪(ジー・シュエ)から急報が届く。百曉堂の情報をもとに、蕭瑟は毒の源である行方不明の鬼医・夜鴉(イェ・ヤー)にたどり著く。夜鴉(イェ・ヤー)はかつて薬王穀の天才だったが、秘術を研究したために追放された。彼女の医術と毒術はどちらも恐れられている。半年前、夜鴉(イェ・ヤー)が天啓城に現れたという知らせは、すべてを謎めいたものにした。そして今、彼女は赤王府に潜伏しており、無心の毒を解く鍵となっている。

生死、権謀、親情を巡る戦いが天啓城で静かに繰り広げられている。無心の運命はどのように変わるのか、鬼医・夜鴉(イェ・ヤー)はこの争いにどのように関わってくるのか、すべてはまだ明らかになっていない。

第29話の感想

第29話は、緊迫感と感動が入り混じった、見応えのあるエピソードでした。蕭瑟と無心の兄弟の絆、姬雪(ジー・シュエ)のクールな魅力、そして宣妃の切ない過去など、見どころ満載です。

特に印象的だったのは、無心と宣妃の再会シーンです。互いの正体を明かさずに言葉を交わすシーンは、切なさの中に温かさを感じさせ、思わず涙腺が緩んでしまいました。また、蕭羽の歪んだ愛情表現も、彼の複雑な内面を垣間見せて、興味深いものでした。

つづく