少年歌行~Beginning of the Legend~ 第36話 あらすじ/ネタバレ

天啓城に闇雲立ち込める

天啓城は依然陰鬱な空に覆われ、差し迫った嵐を闇示しているかのようだった。瑾宣(キン・セン)太監が明徳帝に冷宮に幽閉されたという知らせは、朝廷に大きな波紋を起こすことはなかったが、蕭羽(シャオ・ユー)の心に重くのしかかっていた。赤王府は力強い片腕を失ったようなものだった。

一方、鬼医夜鴉(イェ・ヤー)の陰謀は著々と進行していた。かつての強者であった月姬(げつき)と無心(ウー・シン)は、今では彼の操る薬人となってしまっていた。蕭羽(シャオ・ユー)は焦燥に駆られ、蕭瑟が親友の裏切りに遭う瞬間を目の当たりにすることを渇望していた。

華錦(カ・キン)の不安と沐春風(モク・シュンフォン)の解薬

前回の明徳帝との面会以降、華錦(カ・キン)の心は不安に苛まれていた。彼女は、灯油の毒は表向きのものであり、真の黒幕はまだ水面下にいることを知っていた。皇帝の安全は依然危うい状態にあった。

翌日、沐春風(モク・シュンフォン)は華錦(カ・キン)の解薬を永安王府に持参した。この解薬が無心(ウー・シン)を水深火熱から救い出すことができるのかどうかは、まだ未知数だった。

蕭瑟の密会と蘇暮雨(スー・ムーユー)の決断

蕭瑟は葉若依と司空千落(スコン・チエンルオ)の目を盗み、雷無桀(レイ・ムージェ)を連れて蘇暮雨(スー・ムーユー)と密会した。3人は共謀し、蘇昌河(スー・チャンホー)を排除し、赤王府に潜入して無心(ウー・シン)を救出することを誓った。

非凡な闇河の殺し屋である蘇暮雨(スー・ムーユー)は、侠義の精神をまだ失っていなかった。蕭瑟の誘いを受け、これが唯一の道であることを悟った彼は、快諾した。

南訣からの使者と花燈節

南訣の太子である敖玉(オウ・ギョク)からの密書は、赤王府の静寂を破り、使者の来訪を予告した。蕭羽(シャオ・ユー)は疑念を抱いていたが、これが蕭瑟が仕掛けた罠であるとは思いもよらなかった。

一方、蕭崇(シャオ・チョン)と藏冥(ゾウ・メイ)は表面上は平静を装っていたが、内心はそれぞれに思惑を秘めていた。藏冥(ゾウ・メイ)は巧みに話題を転じ、近づいている花燈節について触れ、この重苦しい雰囲気を明るくしようと努めた。

雷無桀(レイ・ムージェ)の帰還と花燈の宴

雷無桀(レイ・ムージェ)が王府に戻ると、葉若依からからかわれた後、3人は一緒に花燈を見に行く約束をした。蕭瑟は宮中に出仕する必要があり、同行できなかったため、司空千落(スコン・チエンルオ)は落胆を隠せなかった。しかし、蕭瑟が突然現れ、花燈の屋台をまるごと買い占めると、千落の陰りは瞬く間に消え去った。

葉若依と雷無桀(レイ・ムージェ)は、傍らで自分たちの時間を楽しんでいた。雷無桀(レイ・ムージェ)の活発さは葉若依の憧れとなり、彼と一緒に四方八方を旅することを決意した。

橋の上で再会した4人は、花燈の美しさを眺めながら、蕭瑟は雷無桀(レイ・ムージェ)に作戦を耳打ちした。同時に、天女蕊(てんじょすい)は花燈を眺めながら、唐蓮(タン・リェン)との甘い思い出を回想していたが、今はもう天人永隔となっていた。彼女が悲しみに浸っている最中、蕭羽(シャオ・ユー)の姿が彼女の新たな関心事となった。

蘇昌河(スー・チャンホー)との戦い

夜闇の中、蘇昌河(スー・チャンホー)を襲撃する作戦が静かに展開された。蕭瑟、蘇暮雨(スー・ムーユー)、雷無桀(レイ・ムージェ)が手を組んだが、それでも苦戦を強いられた。

その時、飛軒(フェイ・シュエン)と李凡松(リー・ファンソン)が戦いに加わり、天女蕊(てんじょすい)は暴雨梨花針で蘇昌河(スー・チャンホー)に重傷を負わせた。蘇昌河(スー・チャンホー)は最期に悔悟し、蘇暮雨(スー・ムーユー)の手によって命を落とした。

赤王府での攻防

蕭瑟は赤王府に急ぎ、蕭崇(シャオ・チョン)は知らせを受けてすぐに司空千落(スコン・チエンルオ)と葉若依に連絡した。赤王府の中で、蕭瑟はついに月姬(げつき)と無心(ウー・シン)を見つけ出したが、無心(ウー・シン)は完全に自我を失っており、蕭瑟の呼びかけに一瞬だけ我に返ったものの、すぐに夜鴉(イェ・ヤー)の邪術に操られてしまった。

蕭羽(シャオ・ユー)の帰還により、空気が一転して緊張した。彼は無心を操って蕭瑟を殺そうとしたが、蕭崇(シャオ・チョン)の断固たる警告を受けて、やむなく引き下がった。

最終的に、蕭瑟一行は蕭崇(シャオ・チョン)の庇護の下、無事に脱出した。怒りに燃える蕭羽を残し、蕭瑟は軽傷を負ったものの、命に別状はなかった。

この夜、天啓城の闇流は激しく渦巻いたが、最終的には一時的な平穏を取り戻した。しかし、未来の嵐は依然として醸成されているようだった。

第36話の感想

第36話は、緊迫感とドラマが満載のエピソードでした。蕭瑟と蕭羽の兄弟の確執は、新たな次元へと達し、両者とも互いに相手を倒す決意を固めました。

このエピソードのハイライトは、間違いなく蘇昌河との戦いです。アクションシーンは素晴らしく、アニメーションは最高でした。天女蕊(てんじょすい)の登場は嬉しい驚きであり、彼女の暴雨梨花針は戦いの流れを変えました。

また、このエピソードではキャラクターの成長も見られました。蕭瑟はリーダーとして成長し、仲間を信じられるようになりました。雷無桀(レイ・ムージェ)は、彼の無謀さにもかかわらず、忠実な友人であることを証明しました。司空千落(スコン・チエンルオ)は、蕭瑟への愛情をさらに深めました。

つづく