楽遊原 第13話 あらすじ/ネタバレ
崔琳(さいりん)は柳承鋒 (りゅう しょうほう)を見舞うが、彼は病を押して営州へ向かおうとする。李嶷(りぎょく)の謀略を心配する一方で、営州の安危も気にかけているのだ。崔琳(さいりん)は李嶷(りぎょく)と鎮西軍は営州軍に危害を加えないと説得するが、柳承鋒 (りゅう しょうほう)は聞く耳を持たない。崔琳(さいりん)は仕方なく、柳承鋒 (りゅう しょうほう)を休ませようと告辞する。
桃子(ももこ)が崔琳(さいりん)の薬を塗り終えると、李嶷(りぎょく)が窓から飛び込んでくる。彼は崔琳(さいりん)のために烙餅と蜂蜜を持ってきてくれた。烙餅が少し乾いていることを心配し、蜂蜜で苦味を和らげてくれるよう勧める。崔琳は喜び、早速蜂蜜を口に含んで満足そうに頷く。
崔琳は李嶷(りぎょく)に西長京への攻め方を尋ねるが、彼はまだ策がないと答える。崔琳は李嶷(りぎょく)を信じ、自分が良い策を持っていることを明かす。ただし、その代わりに営州の救出に協力してほしいと頼む。李嶷は崔琳の頼みを快諾し、たとえ1000個の願い事があっても葉えてあげると約束する。
崔琳は柳承鋒 (りゅう しょうほう)に自分の計画を伝えるが、彼は激怒して血を吐いてしまう。崔琳は仕方なく、柳承鋒 (りゅう しょうほう)を休ませることにする。一方、李嶷も裴源(はいげん)に計画を打ち明けるが、裴源(はいげん)は激怒して李嶷を叱責する。しかし、李嶷は裴源(はいげん)に相談ではなく報告に来ただけだった。裴源(はいげん)は李嶷の性格を知り、彼の計画を聞くことにする。李嶷は京都への潜入計画を明かし、失敗すれば攻め込む口実を作ると豪語する。裴源(はいげん)はさらに激怒するが、どうすることもできない。
西長京に潜入するため、李嶷は顧婉娘に協力を求める。顧婉娘は自ら京都に行くことを提案し、李嶷の妹として同行することを決意する。老鮑(おうぼう)は李嶷に、顧婉娘を崔琳の妹として偽装することを勧める。一行は商人一家に扮して西長京へ向かう。
道中、孫靖(そんせい)の兵士が母娘の食料を奪っている場面に遭遇し、一行は母娘を助ける。
京都に戻った顧婉娘は、父である顧丞相(こしょう)に李嶷からの伝言を伝える。普段は目立たず、いつも隅で黙っていた娘が、流暢に時事問題を語る姿に顧丞相(こしょう)は驚く。顧丞相(こしょう)は現在の状況を理解し、李嶷と会うことを承諾する。しかし、堂々たる顧丞相(こしょう)が直接外の人間と会うことはできない。ましてや相手は鎮西軍の首領だ。そこで、次の課題は孫靖(そんせい)の監視をどうかわすかとなる。
李嶷は崔琳を醬園に連れて行き、自分の過去を語る。子供の頃、父親に叱られたり、いじめられたりすると、この醬園に逃げ出して憂さを晴らしていた。木に登って空の高さ、雲の白さ、鳥の鳴き声を聞いていると心が落ち著くのだ。夏になると、蝉が脱皮して空の殻を残していく。李嶷はその殻を拾い集めて、墨で絵を描いて、まるで本物の蝉のように仕上げていた。兄にいじめられたときは、その殻で脅かしてやり返していた。しかし、家に帰るとまた父親に叱られてしまう。
第13話の感想
第13話は、緊迫感と感動が入り混じった回でした。柳承鋒 (りゅう しょうほう)の病状や李嶷の苦悩、そして顧婉娘の決意など、各キャラクターの心情が丁寧に描かれており、物語に深みを与えていました。
特に印象に残ったのは、李嶷と崔琳の会話シーンです。烙餅と蜂蜜を用意する李嶷の優しさ、そして営州救出の協力を快諾する彼の頼もしさが伝わってきました。また、李嶷の過去が明らかになったシーンも感動的でした。父親に叱られ、兄にいじめられた辛い過去を乗り越えてきた彼の強さが垣間見えました。
一方で、顧婉娘の決意には驚かされました。普段は目立たない彼女が、李嶷のために立ち上がり、京都への潜入を決意する姿は勇ましく、頼もしかったです。
つづく