らくゆうげん 第16話 あらすじ/ネタバレ
崔琳(さいりん)は、石を削ることに没頭していました。それは、柳承鋒への約束であり、過去の追憶への追慕でもありました。柳承鋒は、彼女を救うために「崔公子」として身を隠し、彼女が夢を追うことができるように守り抜いてくれました。しかし、彼は彼女のために命を落としてしまいました。その恩と後悔は、崔琳(さいりん)の心に重くのしかかっています。
裴源(はいげん)は何度も李嶷(りぎょく)に、崔琳(さいりん)との距離を置くように警告しました。しかし、李嶷(りぎょく)の心は崔琳(さいりん)に惹かれてしまい、彼女に近づきたい、知りたいという衝動を抑えることができませんでした。ある日、彼は崔琳(さいりん)の家を訪ねると、彼女は傷だらけの手で石を削っていました。李嶷(りぎょく)は心配して止めようとしますが、崔琳は激しく拒否し、柳承鋒への思いを語ります。
李嶷(りぎょく)は、崔琳の拒絶の背後に誤解があるのではないかと考えますが、彼女の冷たさと率直さから、彼女の拒絶が一時的なものではなく、本心であることを悟ります。それでも、李嶷(りぎょく)の崔琳への気持ちは消えることはなく、彼女の心がどうであれ、彼女を守りたいという決意はより強固なものとなります。
夜になり、崔琳は眠れませんでした。うとうとしていると、ベッドのそばで物音がしました。目を覚ますと、そこには李嶷がいました。彼は、木の葉で編んだ小さなネズミを手に、歌を歌って崔琳を落ち著かせようとします。崔琳は複雑な気持ちを抱えながらも、沈黙と回避を選びます。李嶷は、ため息をつき、ネズミを残して去っていきます。しかし、崔琳の拒絶は彼の予想を超えていました。彼女はネズミを投げ捨て、火をつけて燃やしてしまいます。李嶷は、燃える炎を見つめながら、言葉にできないほどの喪失感と執念を感じます。
一方、梁王は洛陽で帝位に就き、野心を抱いて李嶷を風前の灯火にしようとします。彼は李嶷を溱王に任命し、西長京の奪還を命じます。この突然の挑戦に直面した李嶷は、冷静に分析し、この機会に天下の兵馬を集めて失地回復を図ることにしました。彼は成功するためには、まず敵の陣営を乱す必要があると考え、西長京に巧妙に噂を広め、恐怖と混乱を煽ります。
この緊張した状況下でも、李嶷の生活には温情の瞬間があります。彼は崔琳の魚好きを利用して、彼女の食欲を満たしながら、計画を進めていきます。桃という媒介を通して、彼は間接的に自分の気遣いと執念を伝えます。崔琳は表面上は冷淡なままでしたが、李嶷は時間がすべてを証明してくれると信じていました。
李嶷は、崔琳の部屋の前に花を置き続けました。拒否されても諦めません。ついに、ある日、崔琳はドアを開けて花を拾い上げました。この小さな行動に、李嶷は希望を見出します。桃が仲裁に入り、崔琳もようやく現実を受け入れ、李嶷への複雑な感情を認め、彼に会うことに同意します。この長い待ち時間と粘り強さは、転機を迎えるようです。
第16話の感想
第16話は、崔琳と李嶷の複雑な関係に焦点を当てた、感情的なジェットコースターのようなエピソードでした。崔琳は、柳承鋒への深い悲しみと罪悪感に囚われ、心を閉ざしていました。李嶷は、彼女の心を癒そうと必死に努力しますが、彼女の頑なな態度に何度も拒絶されます。
崔琳の苦悩と葛藤は、見ていて胸が痛むほどでした。彼女は、柳承鋒への愛と李嶷への感謝の気持ちの間で揺れ動き、自分の感情に正直になることができません。李嶷の献身的な愛情は、彼女の心を徐々に溶かしていきますが、彼女は過去のトラウマから完全に解放されるまでには、まだ時間がかかりそうです。
このエピソードのハイライトは、崔琳が李嶷に贈られたネズミを燃やすシーンです。この行為は、彼女の拒絶と柳承鋒への変わらぬ愛を象徴しています。しかし、李嶷は諦めず、彼女の心を溶かすために粘り強く努力し続けます。
つづく