楽遊原 第26話 あらすじ/ネタバレ

皇太孫は西長京に戻りたいと願うが、京中の情勢が不穏なため、今は城外で韓将軍と共に機を伺うしかない。幸いなことに、城外は静かで書声が聞こえてくるため、皇太孫はここで読書をしたいと考える。

一方、顧婉娘は乳母と共に城外の寺で劉娘娘のために祈願する。劉娘娘の肖像画を拝む際、顧婉娘は故意に肖像画の一角を焦がしてしまう。そして、修復を申し出て李嶷(りぎょく)に、皇族の女性は金箔を貼った絹の衣服を好むが、絹は非常に燃えやすく、大量に重ねると火油に匹敵すると告げる。李嶷(りぎょく)は何かを察し、裴源(はいげん)に信王府の土を盗ませる。すると、土の中から大量の金珠が見つかる。

裴源(はいげん)はこの手掛かりから信王府の火事は、本当に信王が関係していると突き止める。李嶷(りぎょく)は怒りを抑えきれず、李俊(りしゅん)の冷酷さに愕然とする。以前、父と兄たちは李嶷(りぎょく)を冷遇していたが、義姉だけが彼を気にかけてくれていた。如今、李俊(りしゅん)は太子になるために義姉を殺害したのだ。李嶷(りぎょく)はこれを許すことができない。

翌日、李嶷は朝廷に出席せず、信王は妻を亡くしたので崔家と再婚しても良いと指摘する。李俊(りしゅん)は内心喜びながらも、悲しんでいるふりを続ける。

その時、李嶷が現れて信王が王妃と侍女に薬を盛って、王妃の部屋に絹を積み上げて火を付け、王妃と屋敷の人々を焼き殺したと告発する。朝廷は騒然となり、証拠が揃ったため、新皇は李俊(りしゅん)を信王府に禁足させる。李嶷はこれで義姉の仇を討つことができた。

しかし、李嶷は喜びを感じない。皇城は危険に満ちており、皆が利益のために手段を選ばず、最も親しい人さえ殺すことにためらいがないことに疑問を抱く。彼は牢蘭関での無憂無慮の生活を懐かしみ、崔琳(さいりん)の言葉を改めて考える。

崔琳(さいりん)は信王妃の事件を知り、李嶷を心配して楽遊原を訪れる。李嶷は信王妃が彼の妻であり、なぜ李俊(りしゅん)がそんなことができるのか理解できないと話す。崔琳(さいりん)は、東宮は储君の地位であり、権力が人を狂わせる場所だと説明する。李嶷は常に東宮との関わりを避けようとしてきたのも、このためだ。彼は幼い頃から、華やかな東宮は牢獄のような場所だと知っており、自分と崔琳(さいりん)の子供たちもそのような場所で暮らしたくないと考えていた。しかし、今はもう李嶷も東宮に関わっている。

柳承鋒は崔琳(さいりん)を捕らえ、薬を飲ませて動けなくする。一方、崔琳を待ち続ける桃子(ももこ)は、以前崔琳が行方不明になった際に使った方法で彼女を探そうとするが、今回は効果がない。桃子(ももこ)は仕方なく皇城に戻り、李嶷に報告する。李嶷は柳承鋒が崔琳を連れ去ったと推測し、彼らは大裕と掲碩の国境にいる可能性が高いと考える。

崔琳は柳承鋒に、李嶷がいてもいなくても、彼を好きになることはないと言い切る。崔琳にとって、柳承鋒は兄であり、かけがえのない幼馴染だが、夫や生涯のパートナーにはなりえない存在だ。柳承鋒は悲しみながらも、生き延びるために掲碩人(けつしょくじん)と接触したと説明する。しかし、崔琳の気持ちは変わらない。

第26話の感想

第26話は、衝撃的な展開が続きました。信王の冷酷さ、李嶷の怒り、崔琳の決意など、登場人物の複雑な感情が描かれており、非常に読み応えのある内容でした。

特に印象に残ったのは、李嶷が信王府の罪を暴いたシーンです。彼が証拠を突き付け、李俊(リージュン)を糾弾する姿は、とても力強く、痛快でした。また、崔琳が柳承鋒に自分の気持ちを告げるシーンも印象的でした。彼女は、柳承鋒の過去を受け入れることができず、彼を拒絶します。このシーンは、崔琳の強さと潔さを示しています。

つづく