楽遊原 第29話 あらすじ/ネタバレ
烏洛(うらく)の陰謀と李嶷(りぎょく)の決意
野心家で計算高い烏洛(うらく)は、大きな利益を得るために柳承鋒を中原に送り込みました。崔倚は事態の深刻さを理解し、掲碩人(けつしょくじん)の行方を調査します。
一方、勝利者として李頼(リー・ライ)の屋敷に入った柳承鋒は、借りた兵への感謝と、掲碩人(けつしょくじん)を味方につけていることを伝えます。李頼(リー・ライ)は柳承鋒の真意を疑い、李嶷(りぎょく)を殺す目的があることを指摘します。
崔琳(さいりん)と李嶷(りぎょく)の別れ
離別の時が近づき、崔琳(さいりん)は李嶷(りぎょく)に「もし私が許せないことをしたら、気持ちは変わるのか」と尋ねます。冗談で誤魔化そうとした李嶷(りぎょく)は、崔琳(さいりん)の真剣な眼差しに自分の気持ちを自覚し、「どんなことがあっても、この気持ちは変わらない」と約束します。喜んだ崔琳(さいりん)は、賭けを提案します。自分が10数える間に李嶷が目を開けなければ、今後戦った時、3回先手を譲るという内容です。
数え終わる前に、崔琳(さいりん)は李嶷にキスをしました。今までとは違う、別れを惜しむキスです。李嶷は目を覚まし、負けを認め、同じ約束をします。そして、再びキスをして、この瞬間を大切にします。別れ際、李嶷は崔琳に小さな稲わら人形を渡し、守ることと寄り添うことを約束します。
新皇の思惑と李嶷の苦悩
崔家軍が白水関を破ったという知らせが都に届き、新皇は大赦と李俊(りしゅん)の釈放を命じます。李嶷は李俊(りしゅん)と信王妃の死との関連を疑い、新皇の偏袒に憤慨します。裴献(ペイ・シェン)は崔倚の奏上した、李嶷を太子に立てるという提案を提示します。朝臣たちは賛同しますが、李嶷は複雑な心境です。
崔琳の心配と李嶷の悲劇
崔琳は李嶷が誤解して自分たちを遠ざけるのではないかと心配します。案の定、李嶷は崔琳に預けていた珠子を取り返しにきます。気まずい雰囲気の中、崔琳は珠子を返し、李嶷は簪を返します。「これで借りはない」と言い残し、李嶷は去ります。
李嶷は部屋に閉じこもり、外界との接触を断ちます。そんな中、顧婉娘と乳母は筍幹包子を作ります。しかし、乳母は包子を食べて倒れてしまい、帰らぬ人となります。李嶷は悲しみに暮れ、包子に異変を感じ、真相を突き止めるために検視をしようとします。
崔琳の行動と李俊(りしゅん)の悪行
乳母の死を知った崔琳は、李嶷を心配します。迷いながらも、李嶷のもとを訪れますが、李嶷は姿を現しません。検視しようとする李嶷を、崔琳は桃子(ももこ)を通して謝長耳に阻止させます。
調査の結果、乳母の死は李俊(りしゅん)が乳母の息子を買収して李嶷を闇殺しようとした結果、誤って乳母を殺してしまったことが判明します。怒り狂った李嶷は信王府に向かいます。李俊(りしゅん)は慌てて無実を訴えます。裴源(はいげん)が駆けつけ、李嶷をなだめます。李嶷は怒りを抑え、剣を投げ捨てます。しかし、剣は李俊(リージュン)の手を傷つけ、李俊(リージュン)の悪行を告発するかのようです。
第29話の感想
第29話は、陰謀と悲劇が交錯する衝撃的な展開でした。特に、李嶷と崔琳の別れは、切なくも美しいシーンでした。崔琳の純粋な愛情と、李嶷の複雑な心境が繊細に描かれており、思わず涙を誘われました。
また、李俊(リージュン)の悪行が明らかになったことで、物語はさらに緊迫感を増しました。李嶷の怒りと悲しみは痛いほど伝わってきて、今後の展開が気になります。
一方で、裴献(ペイ・シェン)の立ち回りには注目すべき点があります。新皇の思惑と李嶷の苦悩の間に立ち、巧みにバランスを取りながら、事態を収拾しようとする姿は、まさに名宰相と言えるでしょう。
つづく