楽遊原 第39話 あらすじ/ネタバレ

崔琳(さいりん)はゆっくりと目を開け、李嶷(りぎょく)の顔をそっと撫でた。その優しさは、夢と現実の境界を突き抜けるかのようだった。しかし、李嶷(りぎょく)は眠りから覚め、隣を見ても静寂が広がっているだけだった。先ほどの温もりが、ただの幻影に過ぎなかった。彼はそっと崔琳(さいりん)を元の場所に寝かせ、代わりに彼らの過去の思い出が詰まった画帳を開いた。一筆一画が、彼らの共同の過去を鮮やかに描き出し、物語の終わりまで。空白の部分は、崔琳(さいりん)が自分で埋められなかった無念さを表している。李嶷(りぎょく)の心は張り裂けそうになり、ついに崔琳(さいりん)の体を抱きしめ、涙が音を立てずに流れた。

一方、謝長耳は荒れ果てた場所で桃子(ももこ)を見つけ出した。命の火は弱々しいものの、まだ一縷の望みはあった。重傷を負った桃子(ももこ)に対して、宮中の太医でさえも手が出せなかった。長耳は焦りながら、桃子(ももこ)がいつも持ち歩いている薬箱を探し、中に蘇生できる妙薬が隠されていることを願った。

その頃、顧婉娘は悲しそうな様子で、新帝と皇后のもとを訪れ、太子妃の死を嘆くように見せかけ、李嶷(りぎょく)が崔琳(さいりん)を連れて行った後の行方を意図的に隠した。新帝は心配し、喪が明けた後には顧婉娘を新しい太子妃に冊封することを約束した。烏洛(うらく)も急いで顧丞相(こしょう)府邸に向かい、二人は昨日のことを密談した。顧丞相(こしょう)は、烏洛(うらく)と共謀して太子妃を殺害したことは大罪であることを知っており、事が発覚することを恐れて先手を打つことにした。翌日早朝、新帝に謁見し、太子が謀仮を企てていると偽って告発し、太子から兵権を剝奪し、廃位するよう強く勧めた。新帝は詳しく調べもせずに顧丞相(こしょう)の言葉を信じ、すべてを顧丞相(こしょう)に任せてしまった。

阿恕(あじょ)はそれを聞き、急いで東宮に向かい、李嶷(りぎょく)に真実をすべて話した。李嶷は表面上は平静を装っていたが、心の中では崔琳の無念を晴らすために、怒りが燃え上がっていた。彼は崔琳の遺体を整え、戦服を著せ、彼女の遺誌を胸に聖上のもとへ向かうことを決意した。顧婉娘は李嶷の行動を知り、慌てて阻止しようとしたが、李嶷から太子妃の死因を問われ、鋭い言葉で心を突かれた。顧婉娘は知らぬ存ぜぬを装うが、李嶷は怒りを抑えきれず、剣を突きつけて、崔琳の生死に関わらず、自分にとって唯一の太子妃であると警告した。

宮門の禁令にもかかわらず、李嶷は後退することなく、矢で守衛を威嚇し、部下を率いて大殿に突入した。顧丞相(こしょう)と禁軍に化けた掲碩人(けつしょくじん)は阻止しようとしたが、李嶷によって外敵と結託していることが暴かれた。新帝はしばらくの間、どちらにつくべきか迷っていたが、最終的には顧丞相の味方をした。李嶷は失望した。窮地に陥った李嶷は行動を起こすことを決意し、顧丞相と烏洛(うらく)も本性を現し、新帝を人質に取った。新帝はようやく理解し、李嶷を守るために彼を逃がそうとしたが、生死の瀬戸際に妥協し、掲碩人(けつしょくじん)の脱出路を確保した。

そのまさにその時、李嶷は短剣を正確に投擲し、烏洛(うらく)の腕を撃ち抜き、新帝を救った。その後、彼は烏洛(うらく)と激戦を繰り広げ、互角の戦いを繰り広げた。まさにその時、棺桶の中の崔琳が奇跡的に目を覚まし、剣を持って飛び出し、烏洛と戦った。李嶷はそれを目の当たりにして、無限の希望と感動が込み上げてきた。顧丞相はまずいと思い、その隙に逃げ出した。最終的に、李嶷と崔琳は息を合わせて顧丞相をその場で殺し、この陰謀に終止符を打った。

第39話の感想

第39話は、怒涛の展開と感動のラストシーンで締めくくられた、見応えのある回でした。特に、崔琳の蘇生と李嶷との共闘は、鳥肌が立つほどの興奮をもたらしました。

前半は、李嶷の悲しみと怒りが中心でした。崔琳の死を悼み、彼女を殺害した犯人への復讐を誓う李嶷の姿は、見ていて胸が痛みました。しかし、後半では彼の怒りが力に変わり、堂々と宮殿に攻め込む姿は、まさにヒーローそのものでした。

また、顧婉娘と烏洛の悪事が暴かれ、ついに裁きを受けることになったのも、スカッとする展開でした。彼らの陰謀は卑劣で許し難いものでしたが、李嶷によって阻止されたことは、正義が勝利したことを意味します。

そして、何と言っても崔琳の蘇生は、この回最大のサプライズでした。棺桶の中で奇跡的に蘇った彼女は、李嶷と共に最後の戦いに挑みます。二人の息の合った連携は、まさに夫婦の絆の強さを表しており、感動的なシーンとなりました。

つづく