蓮花楼 第12話 あらすじ/ネタバレ
朝焼けの中、李蓮花 (りれんか)は郭坤(かくと)の背中に刻まれた不気味な髑髏に再び目を奪われ、疑問が深まる。彼の様子を伺っていた方多病(ほうたへい)は、口では関わりたくないと言いながらも、好奇心と諦めきれない思いを隠せない。李蓮花 (りれんか)と郭坤(かくと)の因縁は、彼にとって無視できない存在になっていた。
郭坤(かくと)の部屋に入ると、彼は奇妙な行動を取り、放心状態に陥り、口の中で「業障」という言葉をつぶやく。笛飛声(てきひせい)は立ち去ろうとするが、突然の変化に引き留められる。李蓮花 (りれんか)は「業障」の正体を尋ねるが、答えは得られない。そこで彼は機転を利かせて、身分を変えて情報を引き出そうとする。一連のやり取りの結果、郭坤(かくと)を一時的に拘束することに成功する。その際、郭坤(かくと)の部屋の外で黙々と紙を燃やす老婆と遭遇する。その光景は郭坤(かくと)の言葉と一緻し、寒意を感じさせる。
住居に戻った李蓮花 (りれんか)は、方多病(ほうたへい)のために自ら料理を作り、食事の席で笛飛声(てきひせい)の安否を気遣う。同時に、話題を転じて方多病(ほうたへい)に事件の捜査への協力を求める。方多病(ほうたへい)は乗り気ではないものの、李蓮花の懇願を断ることができず、郭坤(かくと)が実兄に闇算された可能性があるという衝撃的な情報を明かす。
夜が更け、笛飛声(てきひせい)は単身で庄主の屋敷に侵入し、警備兵の襲撃を受ける。激しい戦いの末、真実の幕が静かに開かれる。屋内では、李蓮花 (りれんか)、方多病(ほうたへい)らが事件の真相を語り合うが、庄主は頑なに否定し、強硬な態度を取る。李蓮花 (りれんか)は、過去の出来事を明らかにし、真実を暴く決意をする。
10年前、獅魂(しこん)は採蓮荘の蓮池に誤って落ちてしまったが、許娘子に助けられた。獅魂(しこん)は異様な容姿のために苦難を味わったが、許娘子は優しく接し、二人は恋に落ちる。しかし、この禁断の恋は庄主に知られてしまい、彼は怒りに任せて許娘子を殺害し、さらに獅魂(しこん)を惨殺した。郭坤(かくと)はすべてを目撃し、詳細を密かに記憶していたが、庄主は弟に罪をなすりつけ、責任を逃れようとした。
動かぬ証拠を突きつけられても、庄主は頑として認めない。笛飛声(てきひせい)は極端な手段で彼を追い詰め、ようやく罪を認める。連行中に李蓮花 (りれんか)たちは異変を感じ、急いで屋敷に戻ると、庄主の息子が逃げ出そうとしているところに出くわす。対峙の結果、息子は父親の暴行を告発し、獅魂(しこん)が実は金鴛盟の構成員であったことを明かす。彼は獅魂(しこん)の遺品を持ち逃げしようとするが、混乱の中で逃走する。
李蓮花 (りれんか)は遺品から師匠である単孤刀(ぜんことう)の遺骨の在りかを知り、決然と発掘に向かい、遺体を連れ出して丁重に埋葬する。その後、彼は方多病(ほうたへい)を連れて墓前に供え、初めて心を開いて単孤刀(ぜんことう)との深い友情と未練を語る。夕陽の下、二人の姿は長く伸び、まるで封印された記憶を長く伸ばし、すべての恩怨情仇を風とともに天に消し去っていくかのようだった。
第12話 感想
第12話は、蓮花楼の複雑な謎が明らかになり、衝撃的な展開が続く見応えのあるエピソードでした。特に印象に残った点は以下の通りです。
- 真実が明らかになる: 郭坤(かくと)の背中の髑髏の謎、獅魂(しこん)と許娘子の悲劇、庄主の罪など、物語の重要な謎が次々と明らかになり、物語が大きく前進しました。
- 李蓮花の活躍: 李蓮花は、郭坤(かくと)の情報を引き出したり、庄主の罪を暴いたり、単孤刀(ぜんことう)の遺骨を回収したりと、多くの場面で活躍しました。彼の機転と行動力が物語を引っ張っていると言えるでしょう。
- 郭坤(かくと)の悲劇: 郭坤(かくと)は、兄の罪を背負わされ、精神を病んでしまった人物です。彼の悲劇的な運命は、物語に深みを与えています。
- 獅魂(しこん)と許娘子の恋: 獅魂(しこん)と許娘子の恋は、身分違いの悲恋であり、見ていて切ない気持ちになりました。彼らの死は、物語の大きな転換点となりました。