蓮花楼第18話 あらすじ/ネタバレ
夜が訪れ、江湖の静寂を破る事件が突如として起こりました。謎めいた女性、角麗譙(かくれいしょう)が人前で仮面を脱ぎ捨てると、静かな湖に石を投げ入れたかのように、波紋が広がりました。彼女の言葉は雷鳴のように響き渡り、衝撃的な事実を告げました。あの李相夷(りしょうい)、かつて江湖を震撼させたその人物が、まだ生きているというのです。
この知らせに、喬婉娩(きょわんべん)の手の震えが止まりません。彼女は感情を堪え、ゆっくりと剣を下ろしますが、李相夷(りしょうい)の生死不明を案じる様子は明らかです。しかし、運命は残酷です。彼女が詳しく尋ねようとしたその瞬間、毒蛇のように襲いかかる猛毒が彼女の体を蝕み、抵抗する力を奪ってしまいました。彼女の倒れた姿は、週囲の人々を驚愕と喜びの入り混じった複雑な表情で包みます。
一方、李蓮花 (りれんか)と笛飛声(てきひせい)は、入り組んだ梨花陣の中を駆け巡っていました。李蓮花 (りれんか)は、笛飛声(てきひせい)を死門に導くように装っていますが、実際には別の思惑があり、この機会に抜け出そうとしています。しかし、笛飛声(てきひせい)は並外れた実力を持ち、陣に捕らわれることなく、単身で破陣し、敵を打ち破ります。最終的には負傷を負いますが、颯爽と立ち去り、週囲に驚きと畏敬の念を残します。
喬婉娩(きょわんべん)が毒に侵されたという知らせに、人々は焦燥に駆られます。特に、李相夷(りしょうい)の秘伝の内功が命を救うかもしれないと知ると、その思いはさらに強まります。そんな中、李蓮花 (りれんか)が静かに姿を現し、ためらうことなく医術を振るい、喬婉娩(きょわんべん)を救うことを決意します。懸命な治療の末、喬婉娩(きょわんべん)はついに危機を脱しますが、李蓮花 (りれんか)は内力を使い果たし、血を吐いて倒れてしまいます。
笛飛声(てきひせい)の登場は、緊張した空気に微妙な変化をもたらしました。彼は李蓮花の惨状を見て、困惑しつつも敬意を抱きます。李蓮花を守るため、彼は喬婉娩(きょわんべん)を連れ去り、李蓮花を一人残します。去り際に、笛飛声(てきひせい)は角麗譙(かくれいしょう)の次の行動に備え、警戒を怠らないことを心に誓います。
意識を取り戻した喬婉娩(きょわんべん)は、記憶が蘇ります。特に、角麗譙(かくれいしょう)が李相夷(りしょうい)が生きていると語ったことは、彼女の心を再びどん底に突き落とします。一方、李蓮花 (りれんか)は体調不良を感じながらも、蘇姑娘(そじょう)の訪問に気丈に振る舞います。彼は想いを伝えようとしますが、突如現れた関神医(かんしんい)に遮られ、話はそこで途切れてしまいます。
関神医(かんしんい)は李蓮花の正体に興味を持ち、目の前の人を大切に、蘇姑娘(そじょう)を悲しませないようにと忠告します。李蓮花 (りれんか)は蘇姑娘(そじょう)の怪我を気遣う気持ちはありますが、関神医(かんしんい)の忠告に心を動かされます。彼が門を閉めようとした瞬間、喬婉娩(きょわんべん)が突然現れ、沈黙を破ります。彼女は心の疑問を解き明かしたいと切望しています。
喬婉娩(きょわんべん)の追及に対して、李蓮花 (りれんか)は再び回避し、すべての責任を笛飛声(てきひせい)に押し付けようとします。しかし、喬婉娩(きょわんべん)はかつての弱々しい女性ではなく、李蓮花の偽装を見抜き、彼に自分と向き合うように促します。最終的に、李蓮花 (りれんか)は苦々しい咲顔で振り返り、喬婉娩(きょわんべん)に新しい人生を始めるように伝え、かつての強大な李相夷(りしょうい)は死んだと告げ、過去を捨てて未来を見拠えるように願います。
喬婉娩(きょわんべん)は複雑な心境に陥ります。10年ぶりの再会で、失われた愛情を取り戻せると思ったのに、あまりにも冷酷な答えが返ってきたのです。彼女は落胆し、静かに立ち去ります。李蓮花 (りれんか)は一人残り、仏珠を握りしめ、喬婉娩(きょわんべん)との思い出に思いを馳せます。そして、彼は小さくため息をつき、仏珠を脇に投げ捨てます。それは、心の重荷を下ろしたかのように。
第18話の感想
第18話は、衝撃的な展開と複雑な人間関係が絡み合う、見応えのあるエピソードでした。李相夷(りしょうい)の生存が明らかになり、喬婉娩の運命が大きく動き出します。
李蓮花の苦悩と葛藤が描かれたシーンは、特に印象的でした。彼は喬婉娩(きょわんべん)への想いを抱えながらも、過去の罪悪感と責任感から彼女を遠ざけようとします。しかし、最終的に彼は真実を打ち明け、喬婉娩に新しい人生を歩むよう促します。
一方、笛飛声(てきひせい)は相変わらずの飄々とした態度で、李蓮花を助けるなど、重要な役割を果たします。彼の行動の真意は不明ですが、今後の展開が気になります。
つづく