蓮花楼 第9話 あらすじ/ネタバレ

陽光が降り注ぐ中、喬婉娩(きょわんべん)は人々に向かって力強く語りかける。悪を退治し、世の中を良くする、李相夷(りしょうい)の想いを胸に、決して初心を忘れないようにと。傍らで彼女の憂いを察した恋人は、そっと寄り添い慰める。二人の親密な様子は、週囲の人々の心に様々な感情を呼び起こす。

李相夷(りしょうい)は複雑な表情でその様子を見つめる。失落感に包まれる彼と、傍観者として振る舞っていた笛飛声(てきひせい)もまた、空気の変化に気づく。喬婉娩(きょわんべん)は李相夷(りしょうい)の伴侶ではないのか、と誤解していた笛飛声(てきひせい)は、一抹の残念さを覚える。

話題が進む中、百川書院の剣二が姿を現す。その瞬間、李相夷(りしょうい)の記憶が蘇る。試合のルールが告げられると、方多病(ほうたへい)らも参加を表明し、李蓮花も参戦を促されるが、彼は興味なさそうに笛飛声(てきひせい)と談咲する。しかし、笛飛声(てきひせい)の策略により、李蓮花は一炷香の間に刺繍を獲得することに。

李蓮花が名乗りを上げ、姓が李であることを明かすと、喬婉娩(きょわんべん)の瞳に複雑な感情が浮かぶ。過去の影がちらつくが、李蓮花は武術を知らぬと主張する。皆の催促に押され、彼は剣を手に取ろうとするが、笛飛声(てきひせい)は別の剣を破壊し、偽物であることを暴く。喬婉娩(きょわんべん)も剣がすり替えられていることを確認し、一行は手掛かりを追って射箭場へ。そこで、彼らは深い密道を発見する。

ためらいなく密道に足を踏み入れた一行は、奥で喬婉娩(きょわんべん)の失踪した侍女の遺体を見つける。悲憤に暮れる中、彼らは手がかりを頼りに普渡寺(ふどじ)へ。そこで、李蓮花は喬婉娩(きょわんべん)と並んで座るように促される。二人の息の合った様子は、再び週囲の人々の心を動かし、喬婉娩の疑念も深まる。彼女は口実を作り、その場を離れる。

笛飛声(てきひせい)は李蓮花を嘲咲するが、冷たくあしらわれる。李蓮花は喬婉娩の失踪を知り、必死に捜索を開始。笛飛声によって敵に連れ去られたことを知ると、彼は激しく問い詰める。一方、山洞に囚われた喬婉娩は、剣を手にした僧侶に命を狙われる。危機一髪のその時、李蓮花が駆けつけ、悪僧を倒して喬婉娩を救出する。

二人は先に進むが、途中で李西風(りせいふう)の喘息発作を目撃した喬婉娩は、李蓮花を李相夷(りしょうい)と錯覚し、深い罪悪感を抱く。李蓮花は優しく過去を振り返り、彼女の心を落ち著かせる。そして、李相夷(りしょうい)の死を告げ、過去を乗り越えるように促す。遺体が仏珠を身につけていたことを知った喬婉娩は悲しみに暮れ、李蓮花も彼女の苦しみを胸に痛む。

そこに蕭大侠が現れ、喬婉娩に襲いかかろうとするが、方多病(ほうたへい)が阻止する。帰路、百川院(ひゃくせんいん)の院長が李蓮花を訪れ、彼の正体と隠している理由を探ろうとする。李蓮花は巧みにかわし、院長は何も得られずに去る。この一日は、すべての人にとって心の洗礼となり、過去と未来を深く見つめ直す機会となった。

第9話の感想

第9話は、蓮花楼の物語が大きく動き出す重要な回となりました。喬婉娩の決意、李相夷の複雑な感情、笛飛声の思惑、そして李蓮花の活躍など、見どころ満載でした。

特に印象に残ったのは、喬婉娩と李蓮花のシーンです。二人の間に流れる空気は、李相夷の存在を感じさせ、切なさと同時に今後の展開への期待を感じさせます。また、李蓮花の機転と強さは、彼の魅力をさらに引き立てていました。

一方で、笛飛声の行動は謎に包まれており、彼の真意が気になります。今後、李蓮花との関係がどのように変化していくのかにも注目です。

つづく