ロング・シーズン 長く遠い殺人 第1話 あらすじ/ネタバレ

王響(ワン・シャン)の人生は、常に車と深く関わっている。若い頃は、鉄の巨竜を操る機関士として、鉄路を駆け巡った。そして晩年になると、タクシー業界に転身し、車輪で街の隅々まで走り回った。職場は変わっても、仕事に対する情熱と真摯さは変わらなかった。

ある日、王響(ワン・シャン)は龔彪(ゴン・ビャオ)と交代で勤務することになった。龔彪(ゴン・ビャオ)は謎めいた表情で興奮気味に、王響(ワン・シャン)を新車の前まで連れて行った。彼は昨夜、見知らぬ酒仲間から中古車を格安で手に入れたのだ。他の買い手に先を越されるのを恐れた龔彪(ゴン・ビャオ)は、迷わず購入を決めた。しかし、喜びは長くは続かなかった。ベテランの王響(ワン・シャン)は、この車に問題があることにすぐに気づいた。エンジンは水没している疑いがあり、ブレーキパッドにも問題があったのだ。龔彪(ゴン・ビャオ)は冷水を浴びせられたように、気分はどん底に落ちた。

さらに悪いことに、午後には警察から電話がかかってきた。交通事故の監視カメラ映像によると、事故車のナンバープレートは龔彪(ゴン・ビャオ)の新車と同じだったのだ。警察は事件が解決するまでは、龔彪(ゴン・ビャオ)の車を留置せざるを得なかった。突然の事態に龔彪(ゴン・ビャオ)は焦り、この車は彼の貯金すべてをつぎ込んだだけでなく、家族への隠し事でもあることを知った。美容院を開業しようとしている妻には、車の購入を隠していたのだ。

潔白を証明するため、龔彪(ゴン・ビャオ)は偽造車の情報を求めて奔走する。彼はまず被害者を病院に見舞うが、被害者はすでに退院し、連絡先も空番号だった。仕方なく、龔彪(ゴン・ビャオ)は公告を貼り出し、善意の人々の協力を願うしかない。

数日の努力の末、ついに偽造車の痕跡が見つかった。龔彪(ゴン・ビャオ)と王響(ワン・シャン)はすぐに動き、修理工場まで追跡した。王響(ワン・シャン)は機転を利かせて龔彪(ゴン・ビャオ)を店外で待たせ、自分だけで店に入って尋ねた。しかし、修理工場には裏があり、王響(ワン・シャン)がおかしいと気づいた時には、車が突然飛び出してきて、路上のタクシーのバンパーを壊してしまった。王響(ワン・シャン)はためらうことなく、損傷した車に飛び乗り、追跡を開始した。

龔彪(ゴン・ビャオ)は驚きながらも、王響(ワン・シャン)が追いかけてくるのを見て、少し安心した。王響(ワン・シャン)は元機関士であり、速度と操作に独自の知識を持っているからだ。ハラハラドキドキの追跡の末、車はとうとうトウモロコシ畑に突っ込んだ。犯人は複雑な地形を利用して逃げようとしたが、失敗した。龔彪(ゴン・ビャオ)はすぐに追いかけたが、狡猾な犯人は結局、車を運転して逃げてしまった。

この事件は、龔彪(ゴン・ビャオ)と王響(ワン・シャン)の友情を深めただけでなく、視聴者にも二人の性格と能力をより深く理解させた。そして同時に、物語は20年前に遡る。当時の王響(ワン・シャン)は、まだ意気揚々の機関士だった。家庭には優しい妻と仮抗的な息子、王陽(ワン・ヤン)がいた。ある朝、工場内で凄惨なバラバラ殺人事件が発生し、ゴミ箱の横に血まみれの骨が発見された。この突然の事件は、工場の静けさを破るだけでなく、その後の物語の伏線となった。

当時の王響(ワン・シャン)は、直接事件に巻き込まれてはいなかったが、様々な理由から事件に関わらざるを得なかった。そして、そのすべてが、仕事もせずにぶらぶらしているように見える息子、王陽(ワン・ヤン)と何らかの関係があるようだ。数年後、王響(ワン・シャン)が夢から覚めて、壁に飾られた息子の白黒写真を眺めていると、封印されていた記憶が再び蘇ってきた……。

第1話の感想

第1話は、王響(ワン・シャン)と龔彪(ゴン・ビャオ)という二人のタクシー運転手を中心に、謎めいた新車と交通事故、そして20年前の殺人事件が絡み合う、興味深い展開を見せた。

王響(ワン・シャン)は、ベテランのタクシー運転手として、冷静沈著で頼りがいのある人物として描かれている。一方、龔彪(ゴン・ビャオ)は、新車購入にまつわるトラブルに見舞われ、焦りや不安を見せるなど、やや感情的な一面が垣間見える。二人の対照的な性格が、物語に深みを与えている。

また、20年前の殺人事件が、現在進行形の事件とどのように関連しているのか、今後の展開が気になるところだ。王響(ワン・シャン)の息子、王陽(ワン・ヤン)が事件に何らかの関与をしている可能性もあり、謎が謎を呼ぶ展開に期待が高まる。

つづく