ロング・シーズン 長く遠い殺人 第5話 あらすじ/ネタバレ

製鉄所の喧騒の中、王響(ワン・シャン)は偶然、同僚の劉全力(リュウ・チュンリー)の不正行為を目撃する。劉は製鉄所の列車を利用して私的に貨物を運搬していたのだ。この行為は、複雑な人間関係を持つ車間主任をも巻き込んでいた。

保衛科の邢建春(シン・チェンチュン)は、この事態を察知し、王響(ワン・シャン)に接近する。彼は2本の高級タバコを「口止め料」として王響(ワン・シャン)に渡そうとするが、数十年のキャリアを持つベテラン運転手である王響(ワン・シャン)は、その危険性を理解し、毅然と拒否する。

王響(ワン・シャン)は翌日、列車に細工を施し、列車は途中で故障を起こす。修理班が点検した結果、私的な貨物の運搬が明らかになった。

誘惑に直面しても、王響(ワン・シャン)は原則を貫き通す。妻は毛糸編みの内職で家計を支えており、1著数十元にしかならないにもかかわらず、彼は2本のタバコを返却し、自尊心と底線を堅持する。しかし、彼の行動は誰かの利益を損なうことになり、王響(ワン・シャン)の家族は嫌がらせを受けるようになる。

一方、王響(ワン・シャン)の息子である王陽(ワン・ヤン)は仮抗期を迎えていた。彼は留年を拒否し、娯楽施設でアルバイトを続け、毎日遅くまで家に帰らない。母親は心配でたまらない。王陽(ワン・ヤン)は同僚の沈墨と深い友情を育む。2人は性格が異なるが、互いに惹かれ合っている。

詩人になることを夢見る王陽(ワン・ヤン)は、沈墨を父親が働く機関車の内部に招待する。それは、ほとんどの人が目にすることのない神秘的な世界だった。機関車のそばで、王陽(ワン・ヤン)は沈墨に自分の想いを伝え、詩を披露する。その純粋さとロマンチックさは沈墨を感動させ、彼女自身の複雑な過去を思い出させる。

沈墨の生活も平穏ではない。突然、伯父と伯母が訪ねてくる。伯父の言動は信用できず、特に沈墨に対する過度な親密さは不安を掻き立てる。王響(ワン・シャン)は昔の情で彼らを丁重に扱うが、内心は警戒している。ある夜、沈墨の家にも不審者が侵入し、王響(ワン・シャン)は一連の事件が劉全力(リュウ・チュンリー)の事件と無関係ではないと予感する。

一方、王陽(ワン・ヤン)は沈墨への想いを募らせ、映画のチケットをプレゼントし、「タイタニック」を一緒に観ようと誘う。しかし、沈墨は家庭の事情で躊躇し、結局1人で映画館に行く。映画を観終えて映画館を出ると、伯父が外で待っていた。その冷たい視線と圧迫感は、野獣に追われているような恐怖を感じさせる。

沈墨の誕生日に、彼女は孤児院の友人の傅軍(フー・ジュン)からポケベルをプレゼントされる。この温かさは、彼女の悩みを一時的に忘れさせてくれる。しかし、その後、伯父が無理やり彼女に新しい服を著せようとし、彼女は息苦しさを感じる。一連の事件は、沈墨の心に闇い影を落とすだけでなく、王響(ワン・シャン)の家族をさらに深い渦に巻き込んでいく。

第5話の感想

第5話は、物語が大きく動き出す重要な回でした。王響(ワン・シャン)の不正行為の発見、劉全力(リュウ・チュンリー)との対立、沈墨への嫌がらせなど、緊迫感のある展開が続きました。

特に印象的だったのは、王響の正義感の強さです。彼は誘惑に負けず、自分の信念を貫き通しました。また、息子である王陽(ワン・ヤン)の成長も描かれており、仮抗期を迎えた彼が自分の夢に向かって一歩踏み出す姿に感動しました。

沈墨の複雑な過去も明らかになり始め、今後の展開が気になります。また、王響の家族が事件に巻き込まれていく様子もハラハラさせられました。

つづく