ロング・シーズン 長く遠い殺人 第9話 あらすじ/ネタバレ

巧雲(チャオユン)の苦悩と王響(ワン・シャン)の義侠心

巧雲(チャオユン)は、満を持して行政部門に退職手続きに向かったが、必要なハンコが足りず、手続きが進まない。対応した職員の冷たい態度に、巧雲(チャオユン)は困惑する。

途方に暮れた巧雲(チャオユン)は、かつての同僚である王響(ワン・シャン)に電話で助けを求める。王響(ワン・シャン)は二言なく巧雲(チャオユン)のために証言し、電話越しに昔を懐かしむ。王響(ワン・シャン)の義侠心は、巧雲(チャオユン)の窮地を救うだけでなく、行政部門の老人に対する冷酷な対応を糾弾する。

行政部門を出た後、王響(ワン・シャン)は落ち込む巧雲(チャオユン)を慰めようと、アイスクリームを買ってあげる。そして、20年前にビクトリアナイトクラブで沈墨と傅衛軍(フー・ウェイジュン)に会ったことがあるかどうか尋ねる。かつてそこでホステスをしていた巧雲(チャオユン)は、過去の仕事を偏見の目で見ているのではないかと誤解し、そそくさと立ち去ってしまう。

馬徳勝(マー・ダーション)の執念と沈墨の謎

一方、馬徳勝(マー・ダーション)は未解決の套牌タクシー事件への執念に駆られて警察に戻る。彼は、被害者が警察に届け出をせずに病院を去ったことに特に注目し、警察署で沈墨の祖父である沈棟梁(シェン ドンリャン)と遭遇する。沈輝(シェン・フェイ)が沈棟梁(シェン ドンリャン)の息子であることを知り、事件の背後に大きな陰謀が隠されているのではないかと疑う。

事件の糸口を掴むため、馬徳勝(マー・ダーション)はかつての弟子で現在は署長に昇進した人物を訪ねるが、冷たくあしらわれ、事件ファイルを見ることさえできない。

諦めない馬徳勝(マー・ダーション)は、傅衛軍(フー・ウェイジュン)から情報を引き出そうとするが、傅衛軍(フー・ウェイジュン)は2ヶ月前に亡くなり、遺骨は沈棟梁(シェン ドンリャン)が引き取ったことを知る。王響(ワン・シャン)、龔彪(ゴン・ビャオ)、馬徳勝(マー・ダーション)の3人は、事実を確認するため火葬場に向かい、沈棟梁(シェン ドンリャン)に直接話を聞くことにする。

沈棟梁(シェン ドンリャン)の住むアパートに到著した3人。王響(ワン・シャン)は管理人になりすまして沈家に入り込むが、部屋の中では煙が充満し、沈棟梁(シェン ドンリャン)の半身不随の妻の酸素マスクが外され、沈棟梁(シェン ドンリャン)本人は惨殺されているという凄惨な光景を目撃する。

王響(ワン・シャン)はすぐに警察に通報し、3人は警察署に連行される。龔彪(ゴン・ビャオ)はこの一連の偶然に驚き、傅衛軍(フー・ウェイジュン)の遺骨を引き取った直後に沈棟梁(シェン ドンリャン)が殺害されたことに疑問を抱く。

しかし、署長は馬徳勝(マー・ダーション)に対して冷淡で、余計なことをするなと警告する。馬徳勝(マー・ダーション)はすでに退職しているが、正義感は消えておらず、弟子の冷酷な態度に心を痛める。

警察は沈棟梁(シェン ドンリャン)の自宅から、傅衛軍(フー・ウェイジュン)に関連すると思われる黒竜江省出身の殷紅(イン・ホン)からの手紙を発見する。署長は黒竜江省警察に捜査協力を要請することを決める。

20年前の出来事

20年前、ビデオホールでは激しい衝突が発生していた。傅衛軍(フー・ウェイジュン)はオートバイを盗んだことで報復を受け、仲間の隋東と共に鉄棒で襲われそうになる。

一方、王陽(ワン・ヤン)は数日間禁足処分を受けていたが、ようやく自由になり、沈墨を探しに行く。しかし、沈墨が盧文仲(ルー・ウェンジョン)の嫌がらせを受けて辞職したことを知る。怒った王陽(ワン・ヤン)は盧文仲(ルー・ウェンジョン)に復讐しようとするが、自分には力がないことに気づく。

諦めない王陽(ワン・ヤン)はビデオホールに向かい、傅衛軍(フー・ウェイジュン)と隋東に相談を持ちかけるが、目の前に広がっていたのは惨状と負傷した傅衛軍(フー・ウェイジュン)の姿だった。沈墨は傅衛軍(フー・ウェイジュン)の傷を丁寧に手当てしており、王陽(ワン・ヤン)の苦笑いに沈墨は毅然とした表情で応え、王陽(ワン・ヤン)よりも深い絶望と不屈の意誌を滲ませる。

第9話の感想

第9話は、巧雲(チャオユン)の苦悩と王響(ワン・シャン)の義侠心、馬徳勝(マー・ダーション)の執念と沈墨の謎、20年前の出来事という3つの要素が複雑に絡み合った、非常に内容の濃い回でした。

巧雲(チャオユン)の退職手続きがスムーズに進まない様子は、高齢者に対する社会の冷たさを浮き彫りにしています。一方、王響(ワン・シャン)の義侠心は、巧雲(チャオユン)を救うだけでなく、行政部門の対応を糾弾するなど、正義感の強い人物であることを印象付けます。

馬徳勝(マー・ダーション)の執念は、事件の真相を明らかにしたいという強い思いが伝わってきます。しかし、警察内部の腐敗や、沈墨の謎など、解決すべき課題は山積みです。

20年前の出来事は、事件の背景を理解する上で重要な手がかりとなります。傅衛軍(フー・ウェイジュン)と王陽(ワン・ヤン)の友情、沈墨の強さなど、見どころ満載です。

つづく