雲の羽 ~揺らめく愛、刹那の二人~ 第16話 あらすじ/ネタバレ

宮子羽(ゴン・ズーユー)の心は闇雲に覆われた。試言草の効果で明らかになった雲為衫の拒絶は、彼を甘い夢から冷たい現実へと突き落とした。彼は二人の想いが通じ合っていると思っていたが、それは彼の思い違いだったのだ。深い落胆の中、彼はこれが誤解であってほしいと願うが、最終的には理性に従って解毒剤の開発に没頭する。宮門の跡取りとして、彼はより大きな責任を負っているからだ。

月(ユエ)長老は宮子羽(ゴン・ズーユー)の苦悩を敏感に察知し、経験者として、感情の温もりに執著することは間違っていないと慰める。その想いは、最も闇い時に進むべき道を示す光となるかもしれない。月(ユエ)長老の言葉にヒントを得た宮子羽(ゴン・ズーユー)は、解毒剤を見つけたふりをして、試言草を使って月(ユエ)長老に無意識のうちに解毒剤の処方を漏らさせる。この行為に少し不安を感じながらも、雲為衫のためなら仕方がないと考える。

しかし、解毒剤の調合に必要な薬草のうち、重要な須臾草は一份しかない。つまり、解毒剤は一剂しか作れない。これは薬草の不足だけでなく、宮子羽(ゴン・ズーユー)と雲為衫の愛の試練でもある。静かな庭で、宮子羽(ゴン・ズーユー)は琴の音色で心を表現し、雲為衫は黙って聴いている。二人の間には見えない壁があるようだ。解毒剤が届けられると、宮子羽(ゴン・ズーユー)は雲為衫の気持ちを確かめるために、わざと罠を仕掛ける。雲為衫は迷わず解毒剤を宮子羽(ゴン・ズーユー)に残し、自分は普通の薬を飲む。この光景に宮子羽(ゴン・ズーユー)は感動と安堵を覚える。

しかし、雲為衫が突然咳き込んで倒れたことで、宮子羽(ゴン・ズーユー)の心は再び不安になる。彼は解毒剤に誤りがあると勘違いし、急いで雲為衫を部屋に連れ帰って治療する。幸いなことに、上官浅(シャングワン・チエン)は偶然にも出雲重蓮という神薬を知っており、雲為衫の治療に希望をもたらした。同時に、月(ユエ)長老の登場で真実が明らかになる。蝕心之月は緻死性の毒ではなく、心の試練だったのだ。宮子羽(ゴン・ズーユー)と雲為衫の深い愛情は、この試練を乗り越えた。

月(ユエ)長老は宮子羽(ゴン・ズーユー)を正式に認め、より高度な武術である斬月三式を伝授する。これは彼が武術の道で大きな飛躍を遂げたことを意味する。そして、宮子羽(ゴン・ズーユー)は試言草を探す過程で、月(ユエ)長老と雲為衫の間に隠された秘密があることに気付く。銀の腕輪は、二人の過去を繋ぐ手がかりとなった。

一方、宮尚角(ゴン・シャンジュエ)が上官浅(シャングワン・チエン)を特別扱いしたことで、弟の宮遠徵(ゴン・ユエンジー)は不満を募らせていく。兄弟間の微妙な感情が静かに動き始める。また、金繁(ジン・ファン)は侍衛の酒の席での会話から、前世代の執刃と少主が殺害された夜の真相を掴む。月(ユエ)長老の姿が再び疑念の対象となる。

第16話の感想

第16話は、宮子羽と雲為衫の複雑な愛の物語に大きな進展をもたらしました。試言草の効果で明らかになった雲為衫の拒絶は、宮子羽に大きな衝撃を与えましたが、彼は解毒剤の開発に没頭することで現実から逃避しようとします。しかし、解毒剤の調合に必要な薬草が不足していることから、二人の愛は試練に直面します。

雲為衫は宮子羽のために解毒剤を諦め、自らを犠牲にしようとする姿は感動的でした。しかし、彼女は突然倒れてしまい、宮子羽は再び不安に駆られます。幸いなことに、出雲重蓮という神薬によって雲為衫は救われ、二人の愛は真の絆で結ばれることになりました。

月(ユエ)長老の登場で、蝕心之月は心の試練だったことが明らかになり、宮子羽と雲為衫はそれを乗り越えたことで認められます。また、月(ユエ)長老は宮子羽に斬月三式を伝授し、彼の武術の道をさらに高めていきます。

つづく