『花轎喜事』 第5話 あらすじ/ネタバレ

夜が更けていく中、季竟棠(ジー・ジンタン)は斉天磊(チー・ティエンレイ)と李玉湖(リー・ユーフー)を斉(チー)家屋敷の奥深くへと案内し、長年隠されてきた秘密を明かします。屋敷に戻った斉天磊(チー・ティエンレイ)は、李玉湖(リー・ユーフー)に今日見たこと聞いたことは絶対に口外しないよう厳命します。李玉湖(リー・ユーフー)は承諾しますが、心の中では様々な思いが渦巻いていました。

部屋に戻ると、斉天磊(チー・ティエンレイ)は箱の中から西洋の珍宝である「万物鏡」を取り出し、李玉湖(リー・ユーフー)にその不思議な力を披露します。鏡に映し出される景色は瞬時に変化し、まるで世界のあらゆるものを見通しているかのようです。斉天磊(チー・ティエンレイ)は軽く、この鏡を通して揚州の楊威武館が炎上しているのを見たと言います。李玉湖(リー・ユーフー)はそれを聞いて顔色が変わり、真相を知りたがりますが、すぐにそれが斉天磊(チー・ティエンレイ)の冗談であり、同時に自分の正体がばれてしまったことに気づきます。

斉天磊(チー・ティエンレイ)の穏やかな視線に、李玉湖(リー・ユーフー)はついに心を許し、自分が楊威武館の館主の娘であり、杜氷雁(バイ・ビンコー)の身代わりとして斉(チー)家に嫁いだことを告白します。彼女は仲人の言葉を口にしますが、心の中では斉天磊(チー・ティエンレイ)の無事を祈り、時が来たら本当の婚約者である杜氷雁(バイ・ビンコー)のもとへ返すことを願っていました。斉天磊(チー・ティエンレイ)はそれを聞いて複雑な気持ちになり、もし杜氷雁(バイ・ビンコー)と袁不屈(ユエン・ブーチー)に本当に縁があるなら、それぞれが幸せになるべきだと提案します。しかし、そうでない場合は、李玉湖(リー・ユーフー)に心から自分を認めてほしいと願うのでした。

同じ頃、月明かりに照らされた湖畔で、杜氷雁(バイ・ビンコー)は一人で沐浴をしていました。そこに偶然通りかかった袁不屈(ユエン・ブーチー)に見られてしまい、誤解と抵抗の末、杜氷雁(バイ・ビンコー)は麻酔散を使ってその場を逃げ出し、袁不屈(ユエン・ブーチー)を呆然とさせたのでした。二人はまだ深く知り合う前でしたが、運命が交錯することは決まっていたのです。

軍営の中では、袁不屈(ユエン・ブーチー)は偶然出会った女性のことを忘れられず、杜氷雁(バイ・ビンコー)も昨夜の出来事で心が落ち著きませんでした。沙平威は将軍の気持ちを解きほぐそうと、新任の薬童である杜斌(ドゥー・ビン)を紹介しようとしますが、思いがけず戦が起こり、袁不屈(ユエン・ブーチー)は急いで出陣して重傷を負ってしまいます。杜氷雁(バイ・ビンコー)は劉若謙(リュウ・ルオチェン)医師と共に治療に駆けつけ、そこで治療する相手が昨夜の「将軍」であることに気づきます。

柯世昭(クー・シーチャオ)は屋敷に戻り、斉天磊(チー・ティエンレイ)が騒ぎを起こした少年を連れて行ったこと、そして三少奶奶が武術の心得があることを知って、心の中で企みを巡らせます。沙平威は袁不屈(ユエン・ブーチー)を負傷させたことを悔いて、荊を背負って謝罪しますが、劉若謙(リュウ・ルオチェン)に慰められ、治療に向かいます。

袁不屈(ユエン・ブーチー)が目を覚ますと、杜斌(実は杜氷雁(バイ・ビンコー)の変装)が側にいましたが、面識があるような気がしてもすぐに思い出せません。杜斌(ドゥー・ビン)が兄を探していることを知ると、彼は協力を約束しますが、目の前の人が未来の伴侶であるとは知りませんでした。劉若謙(リュウ・ルオチェン)は矢傷に毒があることを告げ、長期の療養が必要だと判断し、杜氷雁(バイ・ビンコー)を側に置いて世話をするように手配します。

柯世昭(クー・シーチャオ)は方小巧(シャオチャオ)と密かに話し合い、方小巧(シャオチャオ)の嫉妬を一咲に付し、三少奶奶に近づいたのは彼女を試すためだったと説明し、方小巧(シャオチャオ)に協力して彼女の素性を調べ上げようと頼みます。屋敷の内外で、身分と感情をめぐる霧がゆっくりと晴れていく中、それぞれの心も静かに変化していくのでした。

第5話 感想

第5話は、物語が大きく動き出し、登場人物たちの関係性にも変化が見られる重要な回でした。

まず、李玉湖(リー・ユーフー)の正体が明らかになり、彼女が楊威武館の館主の娘であり、杜氷雁(バイ・ビンコー)の身代わりとして斉(チー)家に嫁いだことがわかりました。また、斉天磊(チー・ティエンレイ)が西洋の珍宝「万物鏡」を使って李玉湖(リー・ユーフー)をからかうシーンは、コミカルでありながらも、二人の関係が少しずつ近づいていることを感じさせます。

一方、袁不屈(ユエン・ブーチー)と杜氷雁(バイ・ビンコー)の出会いも描かれました。偶然の出会いから始まった二人の関係は、まだぎこちないながらも、運命的なものを感じさせます。また、袁不屈(ユエン・ブーチー)が負傷し、杜氷雁(バイ・ビンコー)が治療に駆けつけるシーンは、二人の絆が深まっていくことを予感させます。

つづく