春家(しゅんけ)はトキメキざかり~四つ葉に咲く恋~ 第13話 あらすじ/ネタバレ

王府の資金が底をつき、世子(せし)が残した財産も尽きかけてきたことで、杜如玉(とじょぎょく)の家はかつてない苦境に陥る。 日々の出費は百両にも達し、使用人は次々と去り、広々とした屋敷は空虚な雰囲気に包まれていた。杜如玉(とじょぎょく)はこの広い空間を見て、実用的菜園に作り変えることを思いつき、家計の足しにしようと考える。

杜如玉(とじょぎょく)が菜園の計画を立てていると、春錦栄(しゅんきんえい)がのんびりとした様子で庭に現れ、友人である小小(しょうしょう)との会合を約束したことを告げる。 春錦栄(しゅんきんえい)の悠々自適な態度に杜如玉(とじょぎょく)は不満を感じ、彼は何もしないでいると非難する。しかし春錦栄(しゅんきんえい)は、杜如玉(とじょぎょく)もよく外出に誘われているが、本人が参加を拒否しているだけだと仮論する。春錦栄(しゅんきんえい)は、今は世子(せし)の屋敷に住んでいるのだから、以前のように質素な生活にこだわるのではなく、生活の質を向上させるべきだと杜如玉(とじょぎょく)に忠告する。

一方、路不平(ろふへい)は庭で剣の練習に励むが、技量が未熟なため、剣を落としてしまう。 春佩蘭(しゅんはいらん)は物音を聞いて駆けつけ、家族の迷惑にならないように注意するようそっと諭す。同じ頃、春錦栄(しゅんきんえい)と小小(しょうしょう)の会合も別の思惑が隠されていた。春錦栄(しゅんきんえい)は世子(せし)の屋敷でしか手に入らないというお菓子を小小(しょうしょう)にプレゼントし、世子(せし)との関係を曖昧にすることで、世子(せし)が小小(しょうしょう)に気があると思わせる。春錦栄(しゅんきんえい)は、世子(せし)の屋敷の豪華さを小小(しょうしょう)に自慢げに語るが、屋敷に直接案内することを巧みに避け、屋敷の改装を理由に延期する。

杜如玉(とじょぎょく)は、娘に良い縁談を見つけるために、友人や仲人と一緒に集まっていた。 席の間、かつて杜如玉(とじょぎょく)に冷たい言葉を浴びせた使用人が果物を届けに来る。杜如玉(とじょぎょく)は、そのことを気にすることなく、寛大な心で気まずさを解消する。三姉妹は、それぞれの家の使用人の問題について話し合い、辛管事(しんかんじ)の管理能力を絶賛し、世子(せし)の屋敷を訪ねてみたいと口々に言う。杜如玉(とじょぎょく)は内心不安を感じながらも、辛管事(しんかんじ)はすでに辞任したと強引に咲顔で答える。

家に帰ると、杜如玉(とじょぎょく)と春錦栄(しゅんきんえい)は、これから来る訪問客について頭を悩ます。 世子(せし)の屋敷には誰もいないため、その事実をどのように隠すかが問題だった。杜如玉(とじょぎょく)は病気だと偽って客を避けることを提案するが、春錦栄(しゅんきんえい)はそれがすぐにばれてしまうと仮対する。最終的に春錦栄(しゅんきんえい)は、三姉妹に直接説明することを決意する。

一方、牢獄の中では、王の命令で李騰雲(りとううん)と世子(せし)が同じ部屋に閉じ込められていた。 長時間の飢餓と誰も見向きもしない状況に、李騰雲(りとううん)は焦燥感を募らせる。世子(せし)は体力が弱いため、意識を失ってしまう。その時、李騰雲(りとううん)は機転を利かせて牢の窓を開け、世子(せし)と一緒に脱獄する。

外界では、春家(しゅんけ)が世子(せし)の屋敷に住むことで評判となり、各方面から贈り物が絶え間なく届く。 春錦栄(しゅんきんえい)は喜びを隠せないが、杜如玉は、すべてが泡のようなもので、いずれ消えてしまうことを心配する。表面的には華やかに見せるために、春錦栄(しゅんきんえい)は路不平(ろふへい)に一時的に家令を代行させ、急場をしのぐことを提案する。

同時に、春可霊(しゅんかれい)も外で奔走し、世子の屋敷の人手不足を補うために臨時の人員を募集していた。 路不平(ろふへい)は家令の責任を引き受け、寄せ集めの「家族」たちを前に複雑な気持ちを抱えながらも、世子の屋敷の体面と秩序を維持するために奮闘する。身分、尊厳、嘘にまつわる騒動が、世子の屋敷の中で静かに幕を開ける。

第13話の感想

第13話は、春家(しゅんけ)はトキメキざかり~四つ葉に咲く恋~の物語が大きく転換する重要なエピソードでした。

杜如玉の家の経済状況が逼迫し、世子の屋敷の空虚さが露呈する一方で、春錦栄(しゅんきんえい)の虚栄心が垣間見える展開となりました。また、李騰雲(りとううん)と世子の脱獄という衝撃的な出来事も描かれ、今後のストーリー展開が気になります。

特に印象に残ったのは、杜如玉の寛容さと春錦栄(しゅんきんえい)の狡猾さの対比です。杜如玉はかつて自分を冷遇した使用人にも優しく接する一方で、春錦栄(しゅんきんえい)は世子の屋敷の権威を利用して小小(しょうしょう)を欺こうとします。この対照的な行動が、二人の人物像を鮮明に描き出していました。

また、路不平(ろふへい)が家令を代行することになったのも興味深い展開です。彼は本来、剣の修行に専念すべき立場ですが、家族のために責任を負うことになりました。この経験が彼にどのような影響を与えるのか、今後の成長が楽しみです。

つづく