氷雨火(ひょううか)~BEING A HERO~ 第10話 あらすじ/ネタバレ

警察の監視室で、陳宇(チェン·ユー)は藍安然(ラン·アンラン)が持ち込んだカメラの映像を食い入るように見つめていた。その映像には、3年前に彼と呉振鋒(ウー・ジェンフォン)が壮絶な追跡劇を繰り広げた際に遭遇した重要な人物、阿鼠(アー・シュー)の姿が映っていた。

一方、カジノでは呉振鋒(ウー・ジェンフォン)が藍安然(ラン·アンラン)のバッグをさりげなく取り、中に隠されたカメラの存在を察知していた。彼はこの機会を巧みに利用し、テーブル上の賭博の証拠と阿鼠(アー・シュー)の顔を鮮明に撮影、今後の捜査の布石を打った。

劉愷華(リウ·カイホワ)は機が熟したと判断し、一斉検挙を指示。迅速かつ効率的な行動で阿鼠(アー・シュー)は逮捕され、呉振鋒(ウー・ジェンフォン)も自発的に捜査に協力し、警察と共に去っていった。

この知らせを受けた東哥(ドングー)は内心焦燥を募らせていた。呉剛(ウー・ガン)の死が明るみになれば、すべてが崩れ落ち、阿鼠(アー・シュー)の裏切りは王毅坤(ワン・イーコン)の安全を脅かすことになると彼は感じていた。王毅坤(ワン・イーコン)は阿鼠(アー・シュー)の母親への愛著を利用することを提案し、東哥(ドングー)はそれを黙認しつつも、余計なトラブルを避けるよう注意を促した。

取り調べ室では、阿鼠(アー・シュー)は警官の質問に百般言い訳し、自分は利用されただけだと主張した。一方、呉振鋒(ウー・ジェンフォン)は阿鼠(アー・シュー)が父親の死に関与していることを確信し、陳宇(チェン·ユー)に徹底的な捜査を要請した。しかし、陳宇(チェン·ユー)は呉振鋒(ウー・ジェンフォン)の真の目的にもっと関心を寄せているようで、二人の間に摩擦が生じた。

一方、万路通物流会社の社長である万賀達は深夜に林徳賛(リン·ドーザン)を訪れ、娘の万萌萌(ワン・モンモン)の命を担保に自分の潔白を主張し、病院の証明書を提示した。林徳賛(リン·ドーザン)は状況を確認後、万萌萌(ワン・モンモン)の釈放を決定した。藍安然(ラン·アンラン)はこれに異議を唱え、万萌萌(ワン・モンモン)が事件に深く関わっている可能性があると指摘したが、万萌萌(ワン・モンモン)の健康状態を考慮し、警察は一時的に見送るしかなかった。

捜査が進むにつれて、警察は阿鼠(アー・シュー)の正体が呉剛(ウー・ガン)の玉器店の従業員だった何家樹であることを突き止めた。彼はギャンブルで多額の借金を抱え、最終的に道を誤ってしまった。呉剛(ウー・ガン)は同情して彼を助けようとしたが、裏切られてしまったのだ。陳宇(チェン·ユー)は呉剛(ウー・ガン)の生前の同僚である劉軍に話を聞くことで、何家樹が買収された真相と、呉剛(ウー・ガン)を陥れる計画への関与を知った。これらの事実により、呉振鋒(ウー・ジェンフォン)の復讐への道はより鮮明かつ揺るぎないものとなった。

林徳賛(リン·ドーザン)は呉振鋒(ウー・ジェンフォン)に対して複雑な感情を抱いていた。彼の勇気と知恵には感心しつつも、彼がもたらすかもしれない危険を懸念していた。彼は陳宇(チェン·ユー)に、呉振鋒(ウー・ジェンフォン)は諸刃の剣であり、慎重に扱う必要があると忠告した。

また、王毅坤(ワン・イーコン)と万萌萌(ワン・モンモン)の関係も徐々に明らかになり、万賀達は仕方なくその関係を認め、それを利用して警察の視線を逸らそうとした。

夜が更け、陳宇(チェン·ユー)と藍安然(ラン·アンラン)は再び何家樹を取り調べ、彼の母親が誘拐された真相を明らかにした。この行動は、何家樹の心理的な防線を完全に崩壊させ、事件のさらなる解決への新たな突破口を開いた。正義と悪の戦いのなかで、警察は真実の中心に一歩一歩近づいていく。

第10話感想記事

第10話は、物語が大きく動き出す重要な回でした。阿鼠(アー・シュー)の逮捕、呉振鋒(ウー・ジェンフォン)の協力、そして何家樹の母親誘拐の真相など、多くの衝撃的な展開が描かれました。

特に印象的だったのは、呉振鋒(ウー・ジェンフォン)の父親の死に関わる真実が明らかになったシーンです。阿鼠(アー・シュー)が父親の死に関与していることを確信する呉振鋒(ウー・ジェンフォン)の姿は、復讐に燃える彼の強い意誌を感じさせました。また、陳宇(チェン·ユー)と呉振鋒(ウー・ジェンフォン)の対立も興味深いものでした。陳宇(チェン·ユー)は呉振鋒の真の目的を疑い、二人の間に緊張感が漂っていました。

一方、万萌萌(ワン・モンモン)の釈放や王毅坤(ワン・イーコン)と万萌萌(ワン・モンモン)の関係など、新たな謎も浮上しました。今後、これらの謎がどのように解き明かされていくのか楽しみです。

つづく