氷雨火(ひょううか)~BEING A HERO~ 第24話 あらすじ/ネタバレ

夜が深まるにつれ、楊玲(ャン·リン)は茶工場からコピーしてきた帳簿を手に、重くも確かな足取りで陳宇(チェン·ユー)と楊熠(ャン·イー)のもとへ。帳簿を差し出す彼女の瞳には、陳宇(チェン·ユー)への心配と、父である楊興権(ヤン・シンチュエン)には何も明かしていないという事実が映し出されていた。二人の間には、言葉を超えた信頼と共感が静かに広がっていく。

一方、劉愷華(リウ·カイホワ)の家では、壁一面に飾られた賞状が彼の栄光と努力を物語っていた。しかし、今は家族への情と職務への責任の板挟みで心を痛めていた。電話の向こうで姉が訴える言葉に、彼の心は揺れ動く。そして、全ての感情は痛切な泣き声となって溢れ出し、床に散らばる栄誉は、彼の心を映し出すかのようだった。姜磊(ジアン·レイ)は静かに部屋に入り、その光景を複雑な思いで見つめていた。

陳宇(チェン·ユー)、楊熠(ャン·イー)、藍安然(ラン·アンラン)は徹夜でデータ照合を行い、帳簿の異常を確認。驚愕の事実を前に、彼らの心には疑問と不安が渦巻いていた。林徳賛(リン·ドーザン)は知っていたのか?報告すれば、彼はどのような決断を下すのか?姜磊(ジアン·レイ)への疑惑は、重くのしかかり、前例のない苦境に陥った3人。雲河の空は、闇雲に覆われているかのようだった。

楊玲(ャン·リン)はアパートの廊下で音楽に耳を傾けながら、思いにふけっていた。そこに陳宇(チェン·ユー)が現れ、彼の告白に衝撃を受ける。父親がそんな闇の世界に関わっているとは信じられなかったが、陳宇(チェン·ユー)の真剣な表情は、その可能性を無視できないことを示していた。二人の会話は、仕事の電話で中断されるが、言葉にできなかった信頼はより深まっていた。

警察署内には、陳力文の声が響き渡り、大黄カプセル事件の解決が宣言された。しかし、その栄光の背後には、人事異動という現実が待っていた。林徳賛(リン·ドーザン)は倉南省偵察副処長に昇進し、劉愷華(リウ·カイホワ)は3ヶ月の研修を受けることになり、梁浩(リャン・ハオ)が代理を務める。麻薬捜査班の解散は、別れを惜しむ気持ちを募らせていた。

陳宇(チェン·ユー)は劉愷華(リウ·カイホワ)の将来を案じ、姜磊(ジアン·レイ)の問題に執著していた。彼は林徳賛(リン·ドーザン)を訪ね、答えを求める。林徳賛(リン·ドーザン)の返答は、劉愷華(リウ·カイホワ)の人柄を信じつつも、警察官としての葛藤を理解するという複雑なものだった。光芒山茶工場と万賀達公司の取引については、確たる証拠がない限り憶測に過ぎないと忠告する。

陳宇(チェン·ユー)の追及は止まらず、彼は再び呉振峰(ウー·ジェンフォン)の名前を口にする。林徳賛(リン·ドーザン)の冷静な分析は、陳宇(チェン·ユー)の衝動と軽率さを自覚させ、自分の行動が本当に正義と純粋さを貫いているのかを振り返る。林徳賛(リン·ドーザン)の退職は、陳宇(チェン·ユー)にとって師を失うだけでなく、大きな試練でもあった。

警察の発表は、万賀達らを更なる疑念に陥れた。呉振峰(ウー·ジェンフォン)の電話は彼らの唯一の希望だったが、陳宇(チェン·ユー)の複雑な感情が電話をためらわせていた。呉振峰(ウー·ジェンフォン)の再三の確認で、ようやく全員が安堵する。陳宇(チェン·ユー)の怒りと叱責は、友情の裏返しだった。

陳宇(チェン·ユー)が電話を切ると、林徳賛(リン·ドーザン)が現れる。二人の会話は簡潔ながらも深いもので、林徳賛(リン·ドーザン)の満足そうな咲顔と陳宇(チェン·ユー)の敬礼は、互いへの敬意と理解の表れだった。一方、遠く離れた二両(アーリャン)は万賀達に早急な行動を促し、新たな嵐が近づいていることを予感させる。

第24話の感想

第24話は、緊張感と感動が交錯する、とても見応えのあるエピソードでした。特に印象に残った点は以下の3つです。

楊玲(ャン·リン)、劉愷華(リウ·カイホワ)、陳宇(チェン·ユー)、それぞれのキャラクターが、自分の信念と現実の板挟みになり苦悩する姿がリアルに描かれていました。特に劉愷華(リウ·カイホワ)の家族への思いと警察官としての責務の葛藤は、胸を打つものでした。

光芒山茶工場と万賀達公司の取引の真相が明らかになりつつあり、今後の展開がますます気になります。陳宇(チェン·ユー)と姜磊(ジアン·レイ)の関係にも目が離せません。

林徳賛(リン·ドーザン)は、陳宇(チェン·ユー)にとって頼れる上司であり、時には厳しく時には優しく導いてくれました。彼の退職は寂しいですが、今後の活躍にも期待したいです。

つづく