双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆 第1話 あらすじ/ネタバレ

安平元年、幼い皇帝が即位したばかりの荊国は、煙雲の乱の終結後も混乱が続いていました。国土は分裂し、諸侯は蠢蠢欲動、民衆は苦しんでいます。

そんな中、寒風吹きすさぶ川辺で洗濯をしているのは、六品官?白文泰(はくぶんたい)の庶女である茉喜(まほろ)です。青楼の女を母に持つ彼女は、冷遇され、にふじんからも蔑ろにされています。両親を亡くした後は、養馬人の王大光(おうたいこう)に嫁がせられそうになり、必死に抵抗するも、逆に罰を受けそうになります。しかし、新帝に任命された京兆尹が突然現れて茉喜(まほろ)を娶りたいと言い出し、彼女は驚きながらも喜びます。この結婚は、長年彼女を虐げてきたにふじんへの反撃のチャンスにもなるのです。

一方、白家(はくけ)ではにふじんの息子?白鵬鲲(はくほうこん)が放蕩三昧、にふじんは溺愛のあまり何も言えません。白文泰(はくぶんたい)も頭を抱えています。そんな中、白文泰(はくぶんたい)の娘である白鳳瑶(ほうよう)は学費を懇願しますが、「女子無才便是徳」と拒否されてしまいます。茉喜(まほろ)は鳳瑶(ほうよう)の昔からの恩に報いるため、彼女に金を贈り、さらに白鵬鲲(はくほうこん)の借金を肩代わりし、白家(はくけ)最大の債権者となります。白家(はくけ)は茉喜(まほろ)に頭を下げざるを得なくなりました。

夢から覚めた茉喜(まほろ)は、先ほどの出来事が夢であったことに気づきます。しかし、彼女の意志は変わりません。彼女は自分の望みを叶えることを誓います。

ある日、物乞いに出会った茉喜(まほろ)は、自分の経験を語り、自立を促します。その後、仕事で得たお金で羊肉を買った茉喜(まほろ)は、人目を避けるために台所の箱に隠れますが、誤って相府に運ばれてしまいます。

白文泰(はくぶんたい)は家族と共に相府の祝いに出席します。相爷(太政大臣と同じ)ふじんは白鳳瑶(ほうよう)を気に入り、宴会の席で詩を詠むことを求めます。鳳瑶(ほうよう)は見事な詩を披露し、相爷夫人は大喜びして彼女に装飾品を贈ります。その隙に、茉喜(まほろ)は相府の台所に忍び込み、相爷夫人が錦曦(きんき)と密談しているのを聞いてしまいます。相爷は、北朔大将軍?陳文德(ちんぶんとく)の勢力を牽制するために、鳳瑶(ほうよう)を彼と結婚させようとしているのです。驚愕した茉喜(まほろ)は、急いで手紙を書いて黒衣の者に託し、鳳瑶(ほうよう)に届けさせます。

宴会中、相爷夫人は鳳瑶(ほうよう)を養女に迎えたいと提案します。白家(はくけ)は快諾しますが、鳳瑶(ほうよう)は疑念を抱きます。その瞬間、矢が飛んできて宴会場は騒然となります。鳳瑶(ほうよう)は混乱に乗じて手紙を受け取り、真相を知ります。彼女は体調不良を理由に、両親と共に席を立ちます。

帰路、鳳瑶(ほうよう)は母親に結婚を拒否するように説得しますが、受け入れられません。家に帰った後、鳳瑶(ほうよう)は茉喜(まほろ)に助けを求めます。茉喜(まほろ)は病気のふりをして時間を稼ぐことを提案し、医師を買収してにふじんが鳳瑶(ほうよう)を相府に送るのを一時的に阻止します。

白文泰(はくぶんたい)は真相を知って相府に謝罪に行きます。彼は鳳瑶(ほうよう)との結婚の背後にある真実を憂慮しています。にふじんは娘を手放したくありませんが、家族の利益と息子の将来のために、まだ希望を捨てていません。

白相の密書が盗まれ、陳文德(ちんぶんとく)はそれを盾に脅迫してきます。侯爷は、陳文德(ちんぶんとく)の「謀反」の罪を着せて彼を排除しようと画策します。

結婚問題に悩む鳳瑶(ほうよう)に、茉喜(まほろ)は逃げることを勧めますが、彼女は家族のことを考えて躊躇します。夜になると、街中で戦いが勃発します。明德侯(めいていこう)と吳朗(ごろう)らは陳文德(ちんぶんとく)に罪を着せようとしますが、彼の軍によって撃退されます。罪を隠蔽するため、彼らは皇帝と百官を連れて京州から逃亡します。忠誠心のある陳文德(ちんぶんとく)は、反逆者として濡れ衣を着せられてしまいます。

こうして、茉喜(まほろ)と鳳瑶(ほうよう)は乱世の渦に巻き込まれていきます。家族の運命と個人の感情が交錯する中、彼女たちは茨の道を切り開き、乱世を生き抜こうと決意します。

第1話の感想

第1話は、乱世の始まりと、茉喜(まほろ)と鳳瑶(ほうよう)という二人の女性の運命が交錯する様子が描かれていました。

茉喜(まほろ)は、庶子という立場でありながら、たくましく生きる女性です。彼女は、青楼の女を母に持つという出自のために冷遇されてきましたが、決して諦めず、自分の力で道を切り開いていこうとする姿が印象的でした。

一方、鳳瑶(ほうよう)は、学問を志す才女です。しかし、彼女は女性であるという理由で学費を拒否され、夢を諦めざるを得ない状況に置かれていました。そんな彼女を助けたのが茉喜(まほろ)でした。茉喜(まほろ)は、鳳瑶(ほうよう)の才能を認め、彼女を支えることを決意します。

二人は、乱世という厳しい状況の中でも、互いに支え合いながら生きていくことを誓います。彼女たちの強い意志と絆は、見る者に勇気を与えてくれるものでした。

つづく