双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆 第18話 あらすじ/ネタバレ
呉吟(くれ・ぎん)の告白と白鵬鲲(はくほうこん)の死
呉吟(くれ・ぎん)は京州に戻る前に茉喜(まほろ)に別れを告げに来た。茉喜(まほろ)は、陳文德(ちんぶんとく)との関係を明德侯(めいていこう)に告げなかったことに感謝する。さらに、城楼に掛けられていた死体は孫湘南ではなく、呉吟(くれ・ぎん)の計らいだったことを知り、感謝の言葉を述べる。茉喜(まほろ)は、吳朗(ごろう)とは全く違う性格であることを称賛するが、呉吟(くれ・ぎん)は自分が吳朗(ごろう)の私生子であることを告白し、陳文德(ちんぶんとく)とは距離を置くように忠告する。
呉吟(くれ・ぎん)から、白鵬鲲(はくほうこん)が京州を出て岫州に流れ着き、最終的には無一文で餓死したことを知る。鳳瑶(ほうよう)は、兄が当初は自分勝手であったことを恨みながらも、死んだことを知り悲しむ。茉喜(まほろ)は、磬州書苑の門前で突然帰ってきた萬嘉桂(ばんかげつ)の姿を見て、喜びのあまり涙を流す。萬嘉桂(ばんかげつ)は緊急の軍務があるためすぐに立ち去らなければならず、茉喜(まほろ)と明日会う約束をする。
磬州女学の窮地と趙氏の支援
鳳瑶(ほうよう)は、茉喜(まほろ)の足首が捻挫していることに気づき、手当てをする。茉喜(まほろ)は鳳瑶(ほうよう)に申し訳なさを感じながらも、萬嘉桂(ばんかげつ)が生きていることを当面は隠すことに決める。鳳瑶(ほうよう)は、学館が大きな被害を受けたものの、修理費を捻出するのが難しいと話す。鉄鉱山の地図はすでに奪われ、明德侯(めいていこう)も二度とこの地を訪れることはない。馮嫣(ふう・えん)が名簿を売って不正に試験を受けさせたという噂が広まり、学館の評判も落ちてしまった。沈書墨(しんしょぼく)と鳳瑶(ほうよう)は、学館を修復するのが非常に困難な状況に陥っている。鳳瑶(ほうよう)は、茉喜(まほろ)の提案に従って磬州女学を去ろうとしたが、沈書墨(しんしょぼく)が一人で苦しんでいる姿を見て、彼女を見捨てることができなかった。束脩は少ないものの、今は正業であるため、鳳瑶(ほうよう)は当面は去るつもりはない。
茉喜(まほろ)は萬嘉桂(ばんかげつ)に会いに行くため、鳳瑶(ほうよう)が用意してくれた服を着る。彼女は、萬嘉桂(ばんかげつ)に再会できることを心から喜んでいる。萬嘉桂(ばんかげつ)は、茉喜(まほろ)の足首の怪我を見て、屋敷まで抱えて行き、手当てをする。
磬州女学は評判が高く、清流であることから、趙氏が修復のための資金を提供してくれることになった。これは、沈書墨(しんしょぼく)にとって大きな助けとなる。鳳瑶(ほうよう)は、鉄鉱山の地図を巡って磬州城が再び争いの場となり、磬州が兵家の必争之地になるのではないかと心配する。沈書墨(しんしょぼく)は、過度に心配する必要はないと答える。朝廷は、磬州に勇猛な将軍を派遣したのだ。鳳瑶(ほうよう)は、その将軍が萬嘉桂(ばんかげつ)であることを知り、驚く。
萬嘉桂(ばんかげつ)の帰還と出征
萬嘉桂(ばんかげつ)は、茉喜(まほろ)に出征について話す。彼は、関中州を通過中に山賊に襲われ、龍襄軍は大きな被害を受けた。兵士たちは遺書を残して敵と死闘を繰り広げたが、彼は全滅を避けるため、単身で敵を誘い出し、後に崖から落ちて怪我をした。その後、偶然通りかかった遊医に助けられ、半年ほど一緒に旅をしていたという。萬嘉桂(ばんかげつ)は復活し、官職も回復したが、全軍が壊滅したため、磬州に布防して功績を立てるよう命じられた。鉄鉱山の地図をめぐって各州郡が動き出しているため、磬州はすぐに争いが起こる可能性がある。茉喜(まほろ)は萬嘉桂(ばんかげつ)の安否を心配するが、彼はそれが自分の務めだと答える。
萬嘉桂(ばんかげつ)は、磬州に1、2年駐屯する可能性があるため、両親が磬州に屋敷を購入した。茉喜(まほろ)にも時間があれば一緒に食事に来てほしいと誘う。萬嘉桂(ばんかげつ)は、関中州の戦いで九死に一生を得たことから、人生は無常であり、大切に生きるべきだと感じている。彼は、茉喜(まほろ)との約束を果たし、一生を共にしたいと考えている。茉喜(まほろ)は喜びながらも、萬嘉桂(ばんかげつ)と鳳瑶(ほうよう)の婚約のことを思い出す。
婚約の誤解
萬嘉桂(ばんかげつ)は婚約のことを聞いて驚き、茉喜(まほろ)に詳しく聞く。当初の遺書は、茉喜(まほろ)が偽証のために作ったものであり、鳳瑶(ほうよう)を救うためのものだったことを知る。茉喜(まほろ)は、萬嘉桂(ばんかげつ)が死んだと思っていたため、鳳瑶(ほうよう)を未亡人にすることで、吳朗(ごろう)から守ろうとした。彼女は、萬嘉桂(ばんかげつ)を鳳瑶(ほうよう)に譲るつもりはなく、今になっても譲るつもりはない。萬嘉桂(ばんかげつ)は、婚約が誤解であったことを知り、茉喜(まほろ)に鳳瑶(ほうよう)との誤解を解くように言うが、茉喜(まほろ)はどのように説明すればいいのかわからない。
第18話の感想
第18話は、衝撃と感動が入り混じった回でした。呉吟(くれ・ぎん)の告白や白鵬鲲(はくほうこん)の死など、予想外の展開が続きました。特に、萬嘉桂(ばんかげつ)の復活は大きな驚きでした。茉喜(まほろ)の喜びは計り知れませんでしたが、同時に鳳瑶(ほうよう)との婚約という問題が浮上しました。
萬嘉桂(ばんかげつ)と鳳瑶(ほうよう)の婚約は、当初から誤解に基づいていたことが判明しました。茉喜(まほろ)が鳳瑶(ほうよう)を守るために偽証をしたことで、萬嘉桂(ばんかげつ)は死んだと思われていたのです。萬嘉桂(ばんかげつ)の復活により、この誤解が解けることは喜ばしいことですが、同時に茉喜(まほろ)と鳳瑶(ほうよう)の友情に亀裂が入るのではないかと心配になります。
また、磬州女学の窮地も気になるところです。鉄鉱山の地図を巡って、磬州は再び争いの場となる可能性があります。沈書墨(しんしょぼく)と鳳瑶(ほうよう)は、学館を修復するために奔走していますが、果たして無事に乗り越えることができるのでしょうか。
つづく