双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆 第22話 あらすじ/ネタバレ
陳文徳は堯州の陰謀を知り、磬州を占領するために軍を率いることを決意する。万府では、万母(ばんぼ)が画家を招いて新郎新婦の肖像画を描かせようとするが、鳳瑶(ほうよう)が一人ぼっちだったので、茉喜(まほろ)を一緒に絵に入れてもらう。陳文徳が攻城を開始すると、民衆は恐怖に駆られて逃げ出す。萬嘉桂(ばんかげつ)はそれを目撃し、州府に急いで対応し、家族には避難するように告げる。彼は茉喜(まほろ)に身を守るための匕首を与え、無理をしないようにと忠告する。
肖像画が完成し、鳳瑶(ほうよう)は茉喜(まほろ)の暗い表情を見て、結婚式のことで心を痛めていることを知る。万府は急報を受け、万夫妻は鳳瑶(ほうよう)と茉喜(まほろ)を連れて洛州へ向けて出発する。途中、北爍軍が現れて姉妹を連れ去り、小江(しょうこう)は負傷して逃げ出す。呉吟(くれ・ぎん)は茉喜(まほろ)を探そうとするが、部下に制圧されてしまう。
陳文徳は知略を駆使して磬州を陥落させ、鉄鉱を手に入れ、無益な殺戮を避けることを目指す。萬嘉桂(ばんかげつ)は残った兵士を率いて包囲を突破しようとするが、茉喜(まほろ)と鳳瑶(ほうよう)は万家に囚われてしまう。陳文徳は茉喜(まほろ)を見舞い、責められる。彼は朝廷に訴えても誰も聞いてくれないため、この下策に出たと語る。鳳瑶(ほうよう)は文先生(せんせい)が陳文徳であることを知るが、彼の威圧に屈しない。茉喜(まほろ)は鳳瑶(ほうよう)と同じ部屋で過ごそうとするが拒否され、柴房で付き添うことにする。
小江(しょうこう)が逃げ出したことに怒った陳文徳は、彼を捕まえることを誓う。萬嘉桂(ばんかげつ)をおびき出すため、陳文徳は断水断食の計略を用いる。萬嘉桂(ばんかげつ)はそれに気づき、脱出を計画する。茉喜(まほろ)は鳳瑶(ほうよう)に柴房から出るように説得するが、鳳瑶(ほうよう)は気節を守り、ついに倒れてしまう。茉喜(まほろ)は焦って看守に陳文徳への伝言を頼む。
堯州の使者が訪れ、陳文徳は彼らの真意を見抜き、誠意ある同盟と鉄器の鍛造の秘伝を要求する。城内の井戸が毒で汚染され、陳文徳は急いで駆けつけるが、茉喜(まほろ)からの手紙は届かなかった。鳳瑶(ほうよう)は逃れられないことを悟り、茉喜(まほろ)に自分の遺言を託し、自分を大切にするように言う。
陳文徳は解毒に追われ、茉喜(まほろ)のことは後回しになってしまう。鳳瑶(ほうよう)は危篤状態になり、茉喜(まほろ)に後事を託し、自分の骨を京州に持ち帰ってほしいと願い、強く生き抜くようにと告げる。
第22話の感想
第22話は、緊張感と感動が入り混じった、非常にドラマチックな回でした。陳文徳の知略と萬嘉桂(ばんかげつ)の勇猛さがぶつかり合い、それぞれの思惑が交錯する中で、茉喜(まほろ)と鳳瑶(ほうよう)の絆がさらに深まっていく様子が描かれました。
特に印象的だったのは、鳳瑶(ほうよう)の芯の強さです。彼女はどんな状況に置かれても、自分の信念を曲げず、気高く振る舞います。茉喜(まほろ)もまた、鳳瑶(ほうよう)を支えようと必死に努力する姿が健気で、二人の友情に胸を打たれました。
また、陳文徳の苦悩も描かれ、彼の複雑な心情が垣間見えました。彼は目的を達成するためには手段を選ばない冷酷な人物として描かれることが多いですが、この回では彼の葛藤や苦悩が描かれており、より人間味のある人物として描かれていました。
ラストシーンで鳳瑶(ほうよう)が亡くなってしまうのは、非常に悲しい出来事でしたが、彼女の遺言は茉喜(まほろ)に大きな影響を与え、今後の展開に大きな影響を与えるものと思われます。
つづく