双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆 第25話 あらすじ/ネタバレ

府内の喧騒

府内から聞こえる激しい戦いの音に茉喜(まほろ)は驚き、陳文德(ちんぶんとく)は萬嘉桂(ばんかげつ)が人々を救うために来たことを告げます。しかし、陳文德(ちんぶんとく)は萬嘉桂(ばんかげつ)の動きを事前に察知しており、彼を罠に嵌めるためにわざと入城させたことを明かします。

一方、萬嘉桂(ばんかげつ)は自分が策略に嵌められたことに気づき、部下と共に北朔軍に包囲されてしまいます。萬嘉桂(ばんかげつ)の脱出を図るため、部下たちは命を落とす者や負傷する者も出てしまいます。

萬嘉桂(ばんかげつ)はなんとか脱出に成功しますが、陳文德(ちんぶんとく)は捕らえられた捕虜たちを厳しく尋問するよう命じます。茉喜(まほろ)と鳳瑶(ほうよう)は萬嘉桂(ばんかげつ)が捕らえられたと思い込み、陳文德(ちんぶんとく)と交渉を開始します。

茉喜(まほろ)は自分の命と鳳瑶(ほうよう)の命を天秤にかけ、自分と鳳瑶(ほうよう)のどちらかを嫁がせるよう要求します。彼女は簪を自分の首に突きつけ、鳳瑶(ほうよう)と捕虜たちを解放しなければ自害すると脅します。

陳文德(ちんぶんとく)は茉喜(まほろ)が本当に自分を嫁に受け入れるのかを確認し、最終的に彼女の要求を承諾します。そして、茉喜(まほろ)に婚礼の準備をするよう命じます。

偽りの婚礼

花嫁は鳳瑶(ほうよう)から茉喜(まほろ)へと変わりましたが、陳文德(ちんぶんとく)の婚礼は予定通り執り行われます。各州の使節たちも疑うことなく、婚礼は滞りなく進みます。

婚礼後、陳文德(ちんぶんとく)は賓客たちと酒を酌み交わしますが、その中で元気がない茉喜(まほろ)の姿を見かけます。彼は賓客たちに別れを告げ、茉喜(まほろ)を連れて新房へと向かいます。

二人は新房で新婚の儀式を執り行い、使用人が部屋を後にした後、陳文德(ちんぶんとく)は茉喜(まほろ)にキスしようとしますが拒否されてしまいます。茉喜(まほろ)は陳文德(ちんぶんとく)の酒臭さを嫌がり、陳文德(ちんぶんとく)は仕方なく沐浴に向かいます。

茉喜(まほろ)は陳文德(ちんぶんとく)が部屋を空けた隙に、枕の下にハサミを隠します。陳文德(ちんぶんとく)が沐浴から戻ると、茉喜(まほろ)が食事をしている姿を見つけます。彼は茉喜(まほろ)が美味しそうに食事をしている様子を見てからかい、合笄の儀式を終えると強引に洞房へと連れ込もうとします。

それぞれの思い

鳳瑶(ほうよう)は茉喜(まほろ)が陳文德(ちんぶんとく)と結婚したことを知り、茉喜(まほろ)を巻き込んでしまったことを悔やみます。彼女は自分の鎖を使って自害を図りますが、門外の警備兵に発見され、一命をとりとめます。

陳文德(ちんぶんとく)は茉喜(まほろ)が枕の下に隠したハサミを発見し、彼女が自分と洞房に入ることを拒んでいることに気づきます。彼は茉喜(まほろ)を部屋から追い出してしまいます。

茉喜(まほろ)は鳳瑶(ほうよう)にひどい言葉を浴びせてしまったため、すぐに会いに行くことができず、一人寂しく庭に蹲っていました。陳文德(ちんぶんとく)は茉喜(まほろ)を見つけ、寒さに震える彼女を部屋に戻して休ませるように命じます。彼はその夜、別の場所で過ごすことにします。

鳳瑶(ほうよう)は目を覚ますと、小武(しょうぶ)が自分を監視していることに気づきます。彼女は陳文德(ちんぶんとく)が茉喜(まほろ)の結婚を台無しにしたと罵りますが、小武(しょうぶ)は鳳瑶(ほうよう)が茉喜(まほろ)の夫を奪ったと反論します。鳳瑶(ほうよう)はそれを否定せず、自責の念に駆られて再び自害を図ろうとしますが、小武(しょうぶ)に止められます。

小武(しょうぶ)は茉喜(まほろ)が鳳瑶(ほうよう)を救うために自らの意思で結婚したことを明かし、鳳瑶(ほうよう)が自害すれば茉喜(まほろ)の犠牲が無駄になってしまうと諭します。茉喜(まほろ)が自分の幸せを犠牲にしてまで鳳瑶(ほうよう)を救ったのですから、鳳瑶(ほうよう)は生き続けるべきだと説得します。

将軍夫人としての責務

翌朝、陳文德(ちんぶんとく)は眠っている茉喜(まほろ)を起こし、身支度を整えて将軍夫人の務めを果たすように命じます。彼は茉喜(まほろ)に家臣や使用人たちを管理するよう命じ、2日後に開催される答謝宴にも出席するよう告げます。

さらに、陳文德(ちんぶんとく)は茉喜(まほろ)がうまく役割を果たせれば外出を許可することも約束します。

萬嘉桂(ばんかげつ)の部下たちは陳文德(ちんぶんとく)によって解放されます。部下たちから話を聞いた萬嘉桂(ばんかげつ)は、茉喜(まほろ)が人前で自分との愛を認め、鳳瑶(ほうよう)の代わりに陳文德(ちんぶんとく)と結婚し、鳳瑶(ほうよう)の潔白を守ったことを知ります。

激怒した萬嘉桂(ばんかげつ)は茉喜(まほろ)を救うために再び城内に入ろうとしますが、小江(しょうこう)に阻止されます。萬嘉桂(ばんかげつ)は自らを傷つけ、血で手紙を書いて朝廷に援軍を要請します。

陳文德(ちんぶんとく)は茉喜(まほろ)の世話をするために4人の侍女を配置しますが、茉喜(まほろ)は彼女たちが陳文德(ちんぶんとく)のスパイではないかと疑ってしまいます。

第25話の感想

第25話は、茉喜(まほろ)と陳文德(ちんぶんとく)の偽りの婚礼、鳳瑶(ほうよう)の自責の念、萬嘉桂(ばんかげつ)の怒りと悲しみなど、様々な感情が交錯する回でした。

茉喜(まほろ)は、鳳瑶(ほうよう)を救うために陳文德(ちんぶんとく)と結婚することを決意します。彼女は自分の幸せを犠牲にしてまで、鳳瑶(ほうよう)を守ろうとします。陳文德(ちんぶんとく)は、茉喜(まほろ)の決意に驚きながらも、彼女を受け入れます。

鳳瑶(ほうよう)は、茉喜(まほろ)が自分のために犠牲になったことを知り、自責の念に駆られます。彼女は自害しようとするものの、小武(しょうぶ)に止められます。小武(しょうぶ)は、茉喜(まほろ)が自分の幸せを犠牲にしたのは、鳳瑶(ほうよう)が生きていてほしいと願っているからだと説得します。

萬嘉桂(ばんかげつ)は、茉喜(まほろ)が陳文德(ちんぶんとく)と結婚したことを知り、怒りと悲しみに包まれます。彼は茉喜(まほろ)を救うために再び城内に入ろうとするものの、小江(しょうこう)に阻止されます。萬嘉桂(ばんかげつ)は、自らを傷つけ、血で手紙を書いて朝廷に援軍を要請します。

つづく