双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆 第31話 あらすじ/ネタバレ

茉喜(まほろ)と陳文徳

茉喜(まほろ)は陳文徳がまた酒を飲んだことを知り、体のことを心配して、酒を控えるようにと説得する。陳文徳は茉喜(まほろ)の気遣いに喜びを感じる。

一方、萬嘉桂(ばんかげつ)は鍾毓麒(钟毓麒)の支援を得て、10万の兵を率いて磬州城を攻める。陳文徳は戦いを恐れることなく、茉喜(まほろ)に萬嘉桂(ばんかげつ)に期待しないよう諭す。茉喜(まほろ)は兵法には詳しくないが、陳文徳が勝利するのは難しいと判断し、彼の身を案じる。

陳文徳は茉喜(まほろ)に将軍夫人の務めを果たすよう命じ、兵士のために靴下を縫うように頼む。兵士たちは将軍夫人が縫った靴下を履けば、心が温まり、より団結して戦えるだろうと考えたのだ。茉喜(まほろ)は仕方なく、4万人の兵士のために靴下を縫うことに同意する。

萬嘉桂(ばんかげつ)と鳳瑤

翌日、萬嘉桂(ばんかげつ)は軍勢を率いて磬州城を攻めるが、陳文徳は城門から戦いを見守り、兵士たちの勝利を確信する。予想通り、萬嘉桂(ばんかげつ)の軍は初戦で敗北する。

夜、萬嘉桂(ばんかげつ)は陣営を巡回すると、兵士たちが博打や酒に興じているのを見て落胆する。鳳瑤は、萬嘉桂(ばんかげつ)が戦の準備で痩せ細っているのを見て、食事を用意し、茉喜(まほろ)を救出するためには軍を立て直し、規律を正す必要があると説得する。しかし、軍紀を正せば援軍の背後の勢力に恨まれ、萬嘉桂(ばんかげつ)の出世にも影響すると忠告する。萬嘉桂(ばんかげつ)は鳳瑤の言葉に奮起し、出世よりも軍紀の粛正を優先すると決意する。

陳文徳と萬嘉桂(ばんかげつ)の戦い

陳文徳は初戦の勝利を喜び、茉喜(まほろ)に縫製した靴下を持って陣営を巡視させる。兵士たちは将軍夫人が縫った靴下を受け取り、士気を高め、一致団結して戦場に向かう。陳文徳は茉喜(まほろ)に、兵士たちは厳しい戦いを控えているため、靴下で士気を高める必要があると説明する。そして、茉喜(まほろ)に侍女と一緒に靴下を縫い続けるよう命じる。陳文徳は、茉喜(まほろ)が逃げ出すことを防ぐために、彼女に仕事を与えることで気を紛らわせようとしていた。

萬嘉桂(ばんかげつ)は軍紀を正すために、違反した兵士10数人を処刑する。呉吟(くれ・ぎん)は、この行為で多くの勢力を敵に回し、朝廷で立場を失う可能性があると忠告するが、萬嘉桂(ばんかげつ)は反逆者を排除するためには仕方がないと考える。呉吟(くれ・ぎん)は最後に、戦況が膠着状態に陥っており、萬嘉桂(ばんかげつ)に残された時間は少ないと警告する。

陳文徳は自ら戦場に赴き、萬嘉桂(ばんかげつ)も陳文徳と対峙する。両者は互角の戦いを繰り広げるが、萬嘉桂(ばんかげつ)は部下の死傷を目の当たりにして撤退を決意する。しかし、撤退する際に陳文徳に矢を放ち、負傷させる。

茉喜(まほろ)と陳文徳の思い

夜、茉喜(まほろ)は陳文徳が負傷していることに気づき、戦場に赴いたことを責める。萬嘉桂(ばんかげつ)は敗北すれば罷免されるだけだが、陳文徳が敗北すれば命を落とす可能性が高いことを心配する。陳文徳は負傷したものの、敵に大きな打撃を与えたと反論し、萬嘉桂(ばんかげつ)の敗北は鍾毓麒(钟毓麒)の怒りを買う可能性があると指摘する。

呉吟(くれ・ぎん)は萬嘉桂(ばんかげつ)を訪ね、自分の指揮に従うよう求めるが、萬嘉桂(ばんかげつ)は簡単に同意しない。呉吟(くれ・ぎん)は萬嘉桂(ばんかげつ)の命を盾に、朝廷と民衆に害を及ぼすような行動は慎むよう脅迫する。呉吟(くれ・ぎん)は萬嘉桂(ばんかげつ)の協力を得られなかったため、萬嘉桂(ばんかげつ)を退位させるために暗躍することを決意する。

陳文徳の嫉妬

陳文徳は嫉妬心から茉喜(まほろ)に冷たく接するが、茉喜(まほろ)はその理由が分からずに困惑する。小武(しょうぶ)は、陳文徳は茉喜(まほろ)に一途だが、茉喜(まほろ)の気持ちを感じ取れていないと指摘する。茉喜(まほろ)は、陳文徳が自分のことを誰が好きかを気にしていたことに気づく。

陳文徳は鋳造所を訪れると、多くの兵士が病気になっていることを知る。陳文徳はすぐに医師を派遣して治療を開始する。

第31話の感想

第31話は、陳文徳と萬嘉桂(ばんかげつ)の戦いが激化し、両者の思いが交錯する緊迫した展開となった。

陳文徳は茉喜(まほろ)の心配をよそに、戦場に赴き、負傷を負う。茉喜(まほろ)は陳文徳の無謀さを責めるが、同時に彼の勝利を願う複雑な心境を露わにする。一方、萬嘉桂(ばんかげつ)は軍紀を正すために厳しい決断を下し、呉吟(くれ・ぎん)との確執も深まる。

陳文徳と萬嘉桂(ばんかげつ)の戦いは、単なる勢力争いではなく、それぞれの正義と信念がぶつかり合う戦いであることが浮き彫りになった。陳文徳は磬州城の民を守るために戦い、萬嘉桂(ばんかげつ)は朝廷の腐敗を正すために戦っている。両者の正義は相反するものであり、どちらが正しいのかは簡単には判断できない。

つづく