双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆 第34話 あらすじ/ネタバレ

鳳瑶(ほうよう)は茉喜(まほろ)の安否を心配するが、呉吟(くれ・ぎん)への憎しみは募る一方。呉吟(くれ・ぎん)も茉喜(まほろ)の身を案じ、呉家の私兵の経路を萬嘉桂(ばんかげつ)に伝え、茉喜(まほろ)の救出を依頼する。

吳朗(ごろう)は呉吟(くれ・ぎん)に、呉家の家宝を送り届ける。そして、もし呉吟(くれ・ぎん)が茉喜(まほろ)のために大局を無視し続けるなら、二度と母親に会えなくなると告げる。萬嘉桂(ばんかげつ)は陳文徳軍を襲撃した者を捕らえるが、誰が指示したのかを聞き出すことができず、斬首刑に処す。呉吟(くれ・ぎん)は萬嘉桂(ばんかげつ)を止めようとするが、萬嘉桂(ばんかげつ)はこれ以上の戦乱を避け、呉吟(くれ・ぎん)の脅しにも屈しない。

陳文徳は、鍾毓麒(钟毓麒)が吳朗(ごろう)に自分を殺させようとしていることを悟る。しかし、茉喜(まほろ)は陳文徳に逃げるように説得し、生き延びることが重要だと訴える。茉喜(まほろ)は陳文徳と平穏に暮らすことを望み、家が欲しいと願う。陳文徳は軍が壊滅し、清君側の役目を果たせなくなったことを知る。茉喜(まほろ)は陳文徳を絶対に諦めないと約束する。

翌日、陳文徳は小武(しょうぶ)に警備の交代時間を調べさせ、深夜に脱出することを決意する。陳文徳は小武(しょうぶ)に磬州城に潜入し、事前に隠した金銭を取り出すように指示する。そして、陳文徳が敵軍をおびき寄せた後、小武(しょうぶ)は茉喜(まほろ)たちを連れて逃げるように命じる。陳文徳は一軍の将として、先に逃げる資格はないと自覚し、唯一の願いは小武(しょうぶ)が茉喜(まほろ)と皆を無事に逃がすことだと告げる。

夜、茉喜(まほろ)は陳文徳の姿が見つからず、陣営の外に出ると、自分の服を着た立春を見つける。茉喜(まほろ)は立春が自分を庇うために、自分のふりをしてくれたことを悟る。

陳文徳は逃走せずに陽動作戦を行い、萬嘉桂(ばんかげつ)もそれに気づかず、陳文徳を追撃する。萬嘉桂(ばんかげつ)は部下に陣営の周りを射撃させて陳文徳の降伏を迫るが、呉吟(くれ・ぎん)は密かに陣営への射撃を命じる。呉吟(くれ・ぎん)は三軍の令牌を掲げ、軍令は絶対であることを示す。萬嘉桂(ばんかげつ)はもはや命令を変えることはできない。

陳文徳は急いで陣営に戻ると、無数の兵士が死んでいるのを見て、茉喜(まほろ)の名前を大声で呼ぶ。茉喜(まほろ)は声に気づいて陣営から出て陳文徳を探す。陳文徳は山から転がり落ちてきた大きな石を見て、慌てて茉喜(まほろ)を庇うが、石に直撃されて気を失ってしまう。茉喜(まほろ)が意識を取り戻すと、自分の上に覆いかぶさる陳文徳の姿を見て、皆が死んだと思い、悲しみに暮れる。

萬嘉桂(ばんかげつ)は部下に戦場を片付けるように命じ、瓦礫や死体を慎重に処理するよう指示する。呉吟(くれ・ぎん)は萬嘉桂(ばんかげつ)のもとを訪れ、茉喜(まほろ)の消息を尋ねるが、萬嘉桂(ばんかげつ)は呉吟(くれ・ぎん)の偽善を責める。呉吟(くれ・ぎん)は自分の罪を認め、茉喜(まほろ)の捜索に協力すると言い、見つけたら萬嘉桂(ばんかげつ)に返すことを約束する。萬嘉桂(ばんかげつ)は呉吟(くれ・ぎん)の申し出を拒否しない。

鳳瑶(ほうよう)は一人で戦場を訪れ、茉喜(まほろ)を探す。萬嘉桂(ばんかげつ)は鳳瑶(ほうよう)を心配するが、茉喜(まほろ)を諦めるように説得できないため、一緒に捜索することにする。茉喜(まほろ)は瓦礫の中に倒れていると、鳳瑶(ほうよう)の声を聞くが、返事をしない。そして、萬嘉桂(ばんかげつ)が鳳瑶(ほうよう)を連れて行く様子をただ見守る。茉喜(まほろ)は鳳瑶(ほうよう)と萬嘉桂(ばんかげつ)が自分を気にかけていることを知るが、陳文徳には自分しかいないと思い、陳文徳のそばを離れるつもりはない。

翌日、鳳瑶(ほうよう)は目を覚まし、再び茉喜(まほろ)を探そうとするが、風邪をひいてしまう。萬嘉桂(ばんかげつ)は鳳瑶(ほうよう)を説得し、茉喜(まほろ)は逃げ延びたかもしれないと告げる。萬嘉桂(ばんかげつ)は密かに部下に茉喜(まほろ)の捜索を命じ、鳳瑶(ほうよう)を心配させないようにする。しかし、その後、萬嘉桂(ばんかげつ)は部下から衝撃的な報告を受ける。驛の近くで女性の遺体が発見されたが、顔は焼け爛れていたという。

第34話感想

第34話は、緊張感と悲しみが交錯する展開で、ドラマチックな内容でした。

特に、陳文徳と茉喜(まほろ)の別れは、見ていて胸が締め付けられる思いでした。陳文徳は茉喜(まほろ)を守るためにすべてを犠牲にし、茉喜(まほろ)は陳文徳への愛を貫く決意をしました。二人の強い絆が感動的でした。

また、呉吟(くれ・ぎん)の葛藤も描かれていました。呉吟(くれ・ぎん)は茉喜(まほろ)への想いと呉家の立場の間で苦悩し、決断を迫られました。呉吟(くれ・ぎん)の複雑な心情が伝わってきました。

そして、鳳瑶(ほうよう)の悲しみも印象的でした。鳳瑶(ほうよう)は茉喜(まほろ)を必死に探しますが、見つからず、絶望に陥ります。鳳瑶(ほうよう)の無力感が伝わってきました。

つづく