双燕秘抄 乱世を舞う二羽の絆 第8話 あらすじ/ネタバレ

白にふじんは息子と娘を連れて獄中の白文泰(はくぶんたい)を訪ねる。獄中で質素な生活を送る白文泰(はくぶんたい)は、娘に縁談を受け入れ、自分を獄から出して欲しいと懇願する。家族が自分を見捨てる様子を見て、鳳瑶(ほうよう)はついに失望し、両親の命に従って呉郎君に嫁ぐことを承諾する。

陳文徳に協力を求めるため、茉喜(まほろ)は白家(はくけ)への復讐のために鳳瑶(ほうよう)の許嫁を奪ったことを認める。今、鳳瑶(ほうよう)は呉家の愚かな息子に嫁ぐことを余儀なくされており、彼女は鳳瑶(ほうよう)に深く申し訳なく思っているため、功を償いたいと考えている。茉喜(まほろ)は陳文徳と吳朗(ごろう)が宿敵であることを聞き、陳文徳に鳳瑶(ほうよう)の縁談を破棄するよう説得する。陳文徳は最終的に鳳瑶(ほうよう)の縁談を破棄するのを手伝うことに同意し、鳳瑶(ほうよう)にはすでに良い縁談を見つけたことを告げる。

茉喜(まほろ)が家に帰ると、鳳瑶(ほうよう)が小さな庭で自分のために食事を用意しているのを目にする。鳳瑶(ほうよう)が呉相の縁談を受け入れたと聞いた茉喜(まほろ)は、鳳瑶(ほうよう)に縁談を数日延期するよう説得する。数日後にはきっと好転するだろうと。鳳瑶(ほうよう)が縁談を受け入れたことで、吳朗(ごろう)は白文泰(はくぶんたい)を家に帰すだけでなく、五箱の結納品を贈ってきた。鳳瑶(ほうよう)は両親が喜んでいる隙に、縁起の良い日取りを占ってもらうことを提案する。これは、相府に軽んじられないようにするためと、婚期を延ばすための一石二鳥の策である。

茉喜(まほろ)と鳳瑶(ほうよう)は転機が訪れるのを待っていた。ある日、龍襄軍の使者が鳳瑶(ほうよう)に会いたいとやってくる。使者は、左朗が萬嘉桂(ばんかげつ)を率いて関中を通過中に流寇の襲撃を受けて死亡したと伝える。関中の刺史はこの知らせを受けて現場に赴き、その後、萬嘉桂(ばんかげつ)の遺書を持ち帰った。萬嘉桂(ばんかげつ)の遺書には、白鳳瑶(ほうよう)に深い思いを寄せていること、当初は軍務で鳳瑶(ほうよう)の幸せを邪魔したくなかったため、苦渋の決断で婚約を破棄したこと、龍襄軍にはその後、鳳瑶(ほうよう)の面倒をみるように頼んだことなどが書かれていた。鳳瑶(ほうよう)はこれを機に、萬嘉桂(ばんかげつ)のために3年間の喪に服することを申し出る。しかし、以前呉相は彼女を呉郎君に嫁がせようとしていたので、龍襄軍の総帥である儲威(チューウェイ)に呉相への縁談の断りを手伝って欲しいと頼む。

吳朗(ごろう)は白文泰(はくぶんたい)に会いに行き、儲威(チューウェイ)が鳳瑶(ほうよう)と萬嘉桂(ばんかげつ)の婚約について話したことを伝える。吳朗(ごろう)は萬嘉桂(ばんかげつ)の遺書の真偽を確かめるため、萬嘉桂(ばんかげつ)の両親を呼んで手紙の内容を確認してもらう。万父(ワン・フー)は、この手紙は息子が書いたものではないと断言する。吳朗(ごろう)は遺書が偽物であることを確認し、白家(はくけ)との婚約を簡単に諦めるつもりはない。

鳳瑶(ほうよう)の婚約を解消するため、茉喜(まほろ)は万家に万父(ワン・フー)と万母(ばんぼ)を訪ねる。茉喜(まほろ)は、萬嘉桂(ばんかげつ)が本当に白鳳瑶(ほうよう)に心を寄せていたことを伝え、その証拠として、鳳瑶(ほうよう)が白家(はくけ)の家宝である玉牌を萬嘉桂(ばんかげつ)に贈り、萬嘉桂(ばんかげつ)が常に身につけていたことを明かす。万家の両親は、息子が本当に白鳳瑶(ほうよう)に心を寄せていたことを信じ、朝廷に白鳳瑶(ほうよう)が萬嘉桂(ばんかげつ)の未亡人であることを証明する意思を示す。未婚の男女が私的に物を贈り合うのは評判が悪いので、茉喜(まほろ)は万家の両親にこのことを他言しないように頼む。鳳瑶(ほうよう)は今は悲しみに暮れているので、このことも伝えないで欲しいと。

万家の両親の証言により、皇帝は鳳瑶(ほうよう)を誥命夫人に封じる。鳳瑶(ほうよう)は萬嘉桂(ばんかげつ)のために3年間の喪に服するだけで済み、3年後には安心して再婚できるようになる。3年後、吳朗(ごろう)が再び絡んでくるのを避けるため、鳳瑶(ほうよう)は今日から万家の一員であり、夫である萬嘉桂(ばんかげつ)のために生涯貞節を守ることを公言する。

白にふじんは娘の決断に腹を立てる。彼女は娘がこのような人生を送ることを忍びないが、鳳瑶(ほうよう)はそんな人生を恐れないどころか、自分の力で生きていくことができると言う。それ以降、鳳瑶(ほうよう)は萬嘉桂(ばんかげつ)の正妻となり、茉喜(まほろ)は表面上は平然としているものの、心の中では苦々しい思いを抱いている。

皇帝は鳳瑶(ほうよう)の決断を聞き、その気高さに感心し、白文泰(はくぶんたい)に戸部の空席を用意する。また、白鵬鲲(はくほうこん)も国子監の入学許可を得る。陳文徳は京州を離れる前に茉喜(まほろ)に会いに行く。小武(しょうぶ)でさえ、陳文徳が茉喜(まほろ)を大切に思っていることに気づく。

第8話の感想

第8話は、鳳瑶(ほうよう)の運命が大きく動く重要な回だった。彼女は当初、呉家の愚かな息子に嫁ぐことを余儀なくされていたが、萬嘉桂(ばんかげつ)の死と遺書によって、呉家との縁談を破棄し、萬嘉桂(ばんかげつ)の未亡人として3年間の喪に服することになった。これは、彼女にとって辛い決断であったろうが、同時に、自分の意志で人生を切り開いていく強さも感じさせた。

茉喜(まほろ)は、鳳瑶(ほうよう)を助けるために奔走し、万家の両親に白鳳瑶(ほうよう)が萬嘉桂(ばんかげつ)に心を寄せていたことを証明してもらうなど、重要な役割を果たした。しかし、鳳瑶(ほうよう)が萬嘉桂(ばんかげつ)の未亡人になることで、自分の想いは叶わなくなってしまった。茉喜(まほろ)の複雑な心情が垣間見える回だった。

陳文徳は、鳳瑶(ほうよう)と茉喜(まほろ)の両方に好意を抱いているようだが、最終的にどちらを選ぶのかはまだ明らかになっていない。今後の展開が気になる。

つづく