想いの温度差~九霄寒夜暖~ 第33話 あらすじ/ネタバレ
蘇玖児と秦湘宜は、阿布叔たちの診察に向かっていた。秦湘宜は、阿布叔の顔を見て、野獣かと驚いた。しかし、脈や舌苔、息を診ると、阿布叔たちは皆正常だった。秦湘宜は困惑する。
そこへ、劉公公が清補涼を届けた。彼は、蘇玖児と寒狰の腰に、情侣の腰牌が下げられていることに気付く。秦湘宜は、2人に安神薬を取りに行かせた。文駿は、秦湘宜が寒狰を「未来の婿」と呼んだことに気付き、同行を希望するが、秦湘宜は寒狰を「未来の婿」と呼び、文駿は落胆する。文駿は、自分が最初に知るべきだったと悔やむが、2人を祝福しようと決意する。
寒狰と蘇玖児が薬を取りに行くと、突然身体が震えだす。克哈も部屋に飛び込んできて、寒狰よりも激しい症状を示した。寒狰は、蘇玖児に近づかないように言うが、蘇玖児は側にいると主張する。叱蘭も駆けつけ、自分には影響がないことに気付く。返祖したのは祺人だけで、乾人には影響がなかったのだ。叱蘭は、朔北に戻って解毒剤を探すと言い、寒狰は克哈と共に閉じこもることを決意する。蘇玖児は、寒狰の看病を申し出る。叱蘭は、自分が影響を受けなかった理由に疑問を抱く。
寒狰の症状は悪化せず、毛も生えてこなかったが、克哈の症状は深刻だった。蘇玖児は皆で解決策を探し、医術書で似たような毒を発見する。猫の鳴き声で毒が強くなるというのだ。叱蘭が猫を連れてくると、寒狰と克哈は発病し、毒キノコを食べたことが判明する。解毒剤は朔北にしかないが、解山龍は成長を止めてしまっていた。寒狰と叱蘭は、文駿に火種の話を打ち明けて協力を求める。文駿は感動し、誰にも言わないと誓う。
解毒剤を探すため、文駿は文嬰に会いに行く。文嬰だけが陛下の決定を左右できるからだ。祺人の帰還を惜しむ市井の人々もいたが、文駿の行動は文嬰に知られてしまう。叱蘭は、文嬰に事情を説明せざるを得なくなる。文嬰は、朔北の状況を把握しており、漁夫の利を狙っていたが、叱蘭は共赢を提案し、文嬰を説得する。
解毒剤を探す最中、克哈が狗尾草を嬉しそうに食べていた。蘇玖児は、寒狰をからかうために狗尾草を手に取る。蘇玖児は、狗尾草を皆に配り、発病前に氷を食べていたかどうかを尋ねる。秦湘宜は、毒は氷に混ぜると無味無臭になり、祺人は氷が好きなので、まさに彼らのための毒だったと結論づける。文駿は、文嬰が乾祺六約を進めていることを伝え、叱蘭と寒狰は皆に感謝する。
叱蘭が朔北に帰る前、彼女は酒を持って文嬰を訪ねる。文嬰も酒を用意していた。叱蘭は、今日は自分の誕生日だと告げ、文嬰は亡き妻の誕生日だと答える。2人は奇妙な縁を感じるのだった。叱蘭は、穆延のことを思い出し、もっと早く気持ちを伝えていれば、結果は違ったかもしれないと語る。文嬰は、叱蘭に贈り物をする。叱蘭は、乾祺六約がうまくいくことを願い、再会した時に文嬰に贈り物をすると約束する。
第33話の感想
まず、毒キノコによる祺人の返祖という危機が描かれました。寒狰と克哈の苦しむ様子は見ていて辛く、蘇玖児の必死な看病には胸を打たれました。
また、文駿の葛藤も印象的でした。彼は、蘇玖児と寒狰の仲を祝福しつつも、複雑な気持ちを抱えていました。しかし、最終的には2人を助けようと決意し、その姿には友情の強さを感じました。
さらに、叱蘭と文嬰のシーンも興味深かったです。2人は、それぞれ亡き人を想いながら、奇妙な縁を感じていました。叱蘭の穆延への想いは切なく、文嬰の亡き妻への愛情は深いものでした。
そして、ラストシーンでは、叱蘭と文嬰の再会が約束され、今後の展開が気になりました。
つづく