『想いの温度差~九霄寒夜暖~』第8話 あらすじ/ネタバレ

文駿は太医を呼んで蘇玖兒を診察させた。幸い彼女は疲労が溜まっていただけで、休めば回復するとのことだった。太医は寒狰の傷も手当てした。蘇玖兒は目を覚ますと、文駿と寒狰に氷室で女性の遺体を発見したことを告げた。彼女はそれが張御厨の夫人だと考え、張御厨が四人の大人と扎木克の死に関与しているのではないかと推測した。文駿は陛下に状況を説明するため、彼らを連れて行くことにした。

陛下の前で、寒狰は張御厨を童謠事件の犯人だと直接指摘した。しかし、張御厨は狡猾に弁明し、否認した。氷室からは遺体も見つからなかった。蘇玖兒は焦燥に駆られたが、寒狰は彼女を信じていた。すぐに彼らは張御厨が夫人の遺体を氷車で運び出そうとしているのを発見し、蘇玖兒の推測が正しかったことが証明された。しかし、真犯人を捕らえたにも関わらず、陛下は寒狰を投獄した。蘇玖兒は非常に心配した。

蘇玖兒は不安と疲労を抱えて帰宅した。母親の秦湘宜は彼女の顔色が悪いことに気づき、心配した。蘇玖兒は寒狰が自分のために連累されたのではないかと、心に罪悪感を抱いていた。督查衛で文駿に偶然出会うと、彼はすでに問題を解決してくれたと知り、少し安心した。しかし、寒狰が自分のために危険を冒して投獄されたことを考えると、ますます自責の念に駆られた。文駿は彼女を慰め、文嬰が調査を終えれば良い知らせがあると伝えた。

寒狰は大牢に閉じ込められた。彼は文嬰が自分の五感を封じ、この牢獄が祺人用に作られたもので、逃げることは不可能であることに気づいた。仕方なく、寒狰は自分の正体を明かすことにした。彼は雪祺王の息子であり、祺国の殿下である。この事実を知った蘇玖兒は驚愕した。彼女は二人の殿下に会っても気づかなかったのだ。

文嬰は寒狰の正体を陛下に報告し、この機会を利用して祺国に「乾祺六約」の締結を迫ることを提案した。蘇玖兒は自分が大惨事を引き起こしたのではないかと考え、寒狰の安否を心配した。同時に、彼女は克哈に捕らえられ、寒狰が投獄されていることを知った。二人は寒狰に会いに行くため、大牢に忍び込むことにしたが、警備が厳重で中に入ることはできなかった。そこで、克哈は狼の遠吠えを使って寒狰にメッセージを伝え、彼らの決意と忠誠を示した。牢の中の祺人は蘇玖兒の狼の遠吠えを聞いて、興味津々の表情を浮かべた。克ハは蘇玖兒に間違った内容を遠吠えしていることを伝えるべきかどうか悩んだが、最終的には黙っていることにした。蘇玖兒は自分が間違ったことを遠吠えしていることに気づかず、毎日遠吠えをして寒狰に自分の力を感じてもらうことにした。克ハは呆れながらも、彼女を見守っていた。

一方、雪祺王は四部の代表者たちを招いて、寒狰の救出方法を話し合っていた。しかし、祺国内部にも雪祺王に敵意を持つ者がいた。そんな中、乾国の使臣が国境で殺害されたという知らせが入った。このニュースは状況をさらに複雑化させ、緊張を高めた。

第8話の感想

第8話は、緊迫感と衝撃的な展開が続く、とても見応えのある回でした。特に印象に残ったポイントをいくつか挙げます。

1. 寒狰の正体が明らかになった

寒狰が祺国の殿下であることが明らかになり、物語が大きく動きました。彼はなぜ乾国に潜入していたのか、その目的は何なのか、今後の展開が気になります。

2. 蘇玖兒の決意

蘇玖兒は寒狰を救うため、克哈と共に大牢に忍び込もうとします。彼女の勇気と決意には感動しました。

3. 克哈の葛藤

克哈知道蘇玖兒遠吠えの内容が間違っていることに気づき、伝えるべきかどうか悩んでいました。彼の葛藤がリアルに描かれていて、共感できました。

4. 緊迫したラスト

乾国の使臣が殺害されたというニュースは、今後の展開をさらに複雑なものにするでしょう。果たして、この事件の真相は明らかになるのでしょうか。

つづく