花の告発~煙雨に仇討つ九義人~ 第1話 あらすじ/ネタバレ
七年前の春のある午後、煙雨楼では、若い娘たちが集まって、一年に一度の画家による肖像画の製作に期待と興奮に満ちていた。彼女たちの憧れの的は、煙雨楼の主人、容姿端麗で温厚な呉廉(ごれん)であった。
中でも、孟宛(もうえん)と彼女の親友である藺如蘭(りんじょらん)(じょらん)は、優れた刺繍(ししゅう)の腕前で注目を集めていた。しかし、彼女たちの才能は、嫉妬と嫌がらせを招くことにもなった。ある日、高程程(こうていてい)は孟宛(もうえん)の刺繍(ししゅう)針を故意に倒し、完成間近だった刺繍(ししゅう)に瑕疵を作ってしまう。藺如蘭(りんじょらん)(じょらん)は孟宛(もうえん)をかばって高程程(こうていてい)に立ち向かい、謝罪させることに成功した。
夕暮れ時、呉廉(ごれん)が刺繍(ししゅう)楼に入室すると、娘たちの視線は一斉に彼に注がれた。慣例に従い、陳嬷嬷(ちんまおまお)が肖像画の準備を始めるが、丁茹(ていじょ)の不在が静寂を破る。丁茹(ていじょ)の姿を探していると、後院から悲鳴が聞こえてきた。井戸に浮かぶ丁茹(ていじょ)の顔は恐怖に満ちており、井戸のそばには彼女の履物が落ちていた。
藺如蘭(りんじょらん)(じょらん)は、前夜に見た丁茹(ていじょ)の異様な行動と謎の影を思い出し、不吉な予感が頭をよぎる。彼女はすぐに官憲に報告しようとするが、孟宛(もうえん)の説得により、まずは様子を見ることにした。
夜が更けると、藺如蘭(りんじょらん)(じょらん)は丁茹(ていじょ)の部屋に忍び込み、堕胎薬を発見する。これは、丁茹の死が何らかの秘密と関連していることを確信させた。煙雨楼の娘たちは、外界との接触がほとんどなく、丁茹の死は不可解な事件であった。
事件は淮州(わいしゅう)府知州の陳之遠(ちんしえん)の耳に入り、彼は煙雨楼と寧国公(ねいこくこう)府の密接な関係を知っていたため、軽視することはできなかった。彼は押司の高長青(こうちょうせい)を寧国公(ねいこくこう)府に派遣し、陳氏夫人に事件を報告した。陳氏は京を離れて久しいが、煙雨繡で太后的寵愛を取り戻しており、刺繍(ししゅう)楼の娘の死には関心を示さず、府衙に早急に事件を解決するよう指示した。
丁茹の両親は駆けつけ、疑問を抱えたまま去っていった。丁茹の母は、娘が誰かに強要されたことを涙ながらに藺如蘭(りんじょらん)(じょらん)に告げた。この言葉は、藺如蘭(りんじょらん)の真相究明の決意をさらに強めた。丁茹の部屋で、自分の絹の寝具が麻布にすり替えられていることに気づいた彼女は、呉廉(ごれん)との親密な接触を思い出し、疑念を抱く。
翌日、呉廉(ごれん)は刺繍楼を訪れ、孟宛(もうえん)に練習に励むよう促した。夜、孟宛が一人で練習していると、呉廉(ごれん)が突然部屋に侵入し、不適切な行為をしようとする。孟宛は抵抗し、呉廉に藺如蘭(りんじょらん)に危害を加えないよう警告する。その瞬間、不安を感じて刺繍楼に戻ってきた藺如蘭(りんじょらん)が、この場面を目撃してしまう。慌てた彼女は通りかかった娘の絹の寝具を倒してしまい、通りかかった嬷嬷に目撃されてしまう。
部屋に戻った藺如蘭(りんじょらん)は、自分の寝具も絹から麻にすり替えられていることに気づき、前代未聞の寒気を感じた。彼女は、この事件の背後に、より複雑で闇い真実が隠されているのではないかと疑い始める。
第1話の感想
第1話は、緊迫感と謎に満ちた展開で、視聴者を一気に物語の世界に引き込むことに成功しています。煙雨楼という閉ざされた空間で起こる不可解な事件と、それを追うヒロインたちの姿は、サスペンスフルな雰囲気を醸し出しています。
特に、丁茹の死と、孟宛への呉廉の不適切な行為は、物語の序盤から衝撃的な展開となっています。また、藺如蘭(りんじょらん)の勇敢さと正義感、そして真相究明への強い意誌は、視聴者を応援したくなるような魅力的なキャラクターです。
第1話では、謎が謎を呼ぶような展開が続き、真相が気になるところで終わっています。今後の展開が楽しみな作品です。
つづく