花の告発~煙雨に仇討つ九義人~ 第11話 あらすじ/ネタバレ

7年後、黄記(こうき)繡坊はかつての小さな糸店から大きく成長した。黄嬌嬌(こうきょうきょう)の巧みな手仕事と優れた眼光により、呉廉(ごれん)の煙雨繡楼に独占的に糸を供給するだけでなく、紫色の糸の難題にも見事に取り組み、呉廉(ごれん)を満足させる逸品を染め上げ、両者の協力関係を固めた。しかし、この功績の裏には、黄嬌嬌(こうきょうきょう)の幾度にもわたる実験とたゆまぬ努力が隠されていた。

一方、呉家は再び重礼を持って藺(りん)家を訪れ、如蘭(じょらん)との縁談を申し込んだ。今回は、藺(りん)家の態度に微妙な変化が見られた。如蘭(じょらん)を最も支持していた兄でさえ、心が揺らいでいる様子だった。如蘭(じょらん)は怒りに任せて、宝石箱を床に叩(たた)きつけ、涙を浮かべながら家から飛び出した。彼女の婚姻の自由を守ると誓った。親友の孟宛(もうえん)は、確たる証拠と訟師(しょうし)の助けがあれば、この望まぬ縁談を阻止できると、優しくも力強く告げた。

夜が訪れると、丁母が密かに訪ねてきた。彼女の手には、涙で濡れたハンカチが握られていた。そこには、丁茹(ていじょ)が煙雨繡楼で受けた屈辱が記されていた。丁母は、このハンカチが世間に知られれば、丁家の名誉だけでなく、無辜の女性たちにも被害が及ぶことを知っていた。しかし、彼女は如蘭(じょらん)が丁茹(ていじょ)の二の舞になることを望まず、証拠を如蘭(じょらん)に渡し、闘い続けるよう励ました。

翌日、如蘭は再び知府(ちふ)衙門を訪れ、再審を申し立てた。京城的国公夫人は、この事件の真相を知りつつも、静観を決め込んだ。彼女は、煙雨繡楼が朝廷への返礼品に選ばれる可能性があることを知っており、呉廉(ごれん)に大きな打撃を与えないようにしつつ、淮州(わいしゅう)城の真の力を見せつける機会を狙っていた。

しかし、開廷前夜、孟宛(もうえん)の身に異変が起きた。母親が「補薬」と称して飲ませたスープには、実は堕胎薬が混入していたのだ。孟宛(もうえん)はそれを飲んで腹痛に襲われ、大量出血を起こし、命を落としかけた。この突然の出来事により、孟宛(もうえん)は家族内部の複雑さと危険さを痛感した。

公堂では、如蘭の訟師(しょうし)である趙玉誠(ちょうぎょくせい)が、陳之遠(ちんしえん)の追及に対して、落ち著いて論理的に仮論した。しかし、事件が進むにつれて、巧妙に張り巡らされた嘘の網が明らかになってきた。煙雨繡楼の刺繍(ししゅう)娘と嬷嬷が証言台に立ち、丁茹(ていじょ)の私生活が乱れていたと証言した。さらに、小厮が現れて証言し、状況は一転した。黄嬌嬌(こうきょうきょう)は、趙玉誠(ちょうぎょくせい)と呉廉(ごれん)の結託を目の当たりにして、如蘭の置かれた状況を痛切に感じた。

如蘭は絶望の中、ハンカチに偽造の痕跡を発見し、趙玉誠(ちょうぎょくせい)にも裏切られたことに気づいた。さらに、親友の高程程(こうていてい)も彼女の告発に加わったことで、彼女の心は冷え切った。如蘭が絶望に沈んだその時、孟宛(もうえん)は病を押して衙門に駆けつけた。しかし、そこには誰もいなかった。静寂と荒涼とした空間が残るのみだった。この瞬間、二人は運命の波に翻弄されながら、現実の残酷さと無情さに直面せざるを得なかった。

第11話の感想

第11話は、怒涛の展開と衝撃的な事実が明らかになり、非常に緊迫感のある回でした。特に、如蘭と孟宛の強い絆と、彼女たちが直面する困難と裏切りが描かれたシーンは、視聴者の心を揺さぶりました。

如蘭は、家族の圧力と煙雨繡楼の陰謀に苦しめられながらも、自分の意誌を貫こうとする姿が印象的でした。また、孟宛は如蘭を支え、命を懸けて真実を明らかにしようとする姿に勇気をもらいました。

一方、趙玉誠(ちょうぎょくせい)と高程程(こうていてい)の裏切りは、視聴者に大きな衝撃を与えました。特に、趙玉誠(ちょうぎょくせい)は如蘭の信頼する訟師(しょうし)だっただけに、その裏切りはより一層残酷に感じられました。

つづく