花の告発~煙雨に仇討つ九義人~ 第13話 あらすじ/ネタバレ

日が経つにつれ、李春風(りしゅんふう)の粘り強さは、劉薪(りゅうしん)の心の守りを打ち破ることはできないように見えた。彼は毎日欠かさず劉薪(りゅうしん)に様々な品物を届け、煙雨繡楼の内幕に関する情報を聞き出そうとしていた。しかし、劉薪(りゅうしん)はいつも「関わるな」と一言で軽くあしらっていた。その口調には、疑う余地のない決意が込められていた。彼は、藺如蘭(りんじょらん)(じょらん)がどんなに抵抗しても、この権力闘争では彼女の敗北は最初から決まっていたことを知っていた。結局、如蘭(じょらん)の努力は泡となり、彼女は惨敗し、敗北の理由さえも曖昧なままだった。

一方、孟宛(もうえん)は心の奥底に溜め込んだ怒りがついに爆発した。彼女は母親を避け、趙玉誠(ちょうぎょくせい)のもとを訪ねて、真相を明らかにしようと決意した。記憶の中の趙玉誠(ちょうぎょくせい)は、公正を信条とする訟師(しょうし)だったが、今では孟宛(もうえん)の目には最も皮肉な存在に映っていた。彼女の問いかけに対し、趙玉誠(ちょうぎょくせい)は少しも悔いる様子を見せることなく、呉廉(ごれん)との共謀を白状し、孟宛(もうえん)に暴言を吐くまでに至った。これにより、二人の従兄妹の関係は完全に断絶された。

怒りに満ちた孟宛(もうえん)は、如蘭(じょらん)のもとを訪ねて、当日約束をキャンセルせざるを得なかった事情を説明しようとした。しかし、口を開く前に、高程程(こうていてい)が突然現れ、孟宛(もうえん)を責め立てた。感情を抑えきれなくなった高程程(こうていてい)は、孟宛に手を上げた。如蘭(じょらん)はそれを見て、すぐに孟宛を庇い、高程程(こうていてい)を追い払った。二人の友情は、この瞬間、かけがえのないものとなった。

夜が更け、静寂が訪れると、孟宛の涙が音もなく頬を伝った。身体の痛み、高程程(こうていてい)の行動に対する怒り、そして自分の無力さに対する自責の念が混ざり合っていた。如蘭(じょらん)は優しく彼女を慰め、二人でこのすべてから逃れ、自分たちの自由を求めることを決意した。

しかし、運命は彼女たちを簡単には解放してくれなかった。孟宛が出発の準備をしていると、母親が突然重病を患い、彼女は一時的に荷物を降ろして薬を取りに行かざるを得なくなった。しかし、それは母親が彼女を淮州(わいしゅう)府に留めておくために仕組んだ策略だった。孟母は、一旦淮州(わいしゅう)府を離れれば、未知で困難な亡命生活が待っていることを知っており、娘にその苦しみを味わわせたくなかったのだ。

一方、如蘭も決意を固めた。彼女は煙雨繡楼に押し入り、元凶である呉廉(ごれん)と直接対峙した。呉廉(ごれん)の挑発と傲慢な態度に、如蘭は怒りを抑えきれず、彼の犯した悪行の数々を列挙した。しかし、呉廉(ごれん)の冷酷さは、武力では現状を変えることはできないことを悟らせた。心の絶望はまるで奈落の底のように、彼女を少しずつ飲み込んでいった。

家に帰った如蘭は、まるで生気を失ったように、空虚な目と機械的な動作だけが残っていた。彼女は母親に赤い布を買ってきてもらい、自分で嫁衣を縫い始めた。この行動は、週囲の人々を驚かせた。しかし、彼女にとっては、それは一種の解放、運命への無力な受け入れ、そして希望のない未来への別れだったのかもしれない。

孟宛がようやく約束の場所に到著したとき、そこには空っぽの街並みと降り続く細かい雨だけが残っていた。彼女はそこに立ち尽くし、昼から夜まで、希望から絶望までを待ち続けたが、如蘭の姿はついに現れなかった。その瞬間、彼女は悟った。一度踏み出した道は、二度と引き返すことはできない。そして、如蘭は、彼女なりの方法で、この物語に終止符を打ったのかもしれない。

第13話感想

第13話は、怒りと絶望が渦巻く展開でした。李春風(りしゅんふう)の粘り強い努力も劉薪(りゅうしん)の心を動かすことができず、孟宛の怒りは趙玉誠(ちょうぎょくせい)への糾弾という形で爆発。さらに、高程程(こうていてい)の乱入によって如蘭との友情が試されるなど、登場人物たちの感情が激しく揺れ動きました。

特に印象的だったのは、如蘭の決意です。彼女は呉廉(ごれん)に直接対峙し、彼の悪行を糾弾しましたが、その冷酷な態度に絶望し、自ら命を絶つ道を選びました。この決断は、彼女の置かれた状況の過酷さを物語っており、視聴者に深い衝撃を与えました。

また、孟宛の母親の策略も注目すべき点です。彼女は娘の幸せを願って、彼女を淮州(わいしゅう)府に留めようとしました。この策略は、親子の絆の深さを示す一方で、孟宛の自由を奪うという残酷な側面も持ち合わせています。

つづく