花の告発~煙雨に仇討つ九義人~ 第16話 あらすじ/ネタバレ
孟宛(もうえん)は落梅図を眺めながら、過ぎ去った日々を振り返っていた。一方、李春風(りしゅんふう)は落梅図の中に田小玲(でんしょうれい)の名前を見つけ、複雑な表情を浮かべる。孟宛(もうえん)は彼の変化に気づき、田小玲(でんしょうれい)を知っているのかと尋ねる。李春風(りしゅんふう)は沈黙した後、7年前の乞巧節に田小玲(でんしょうれい)に精巧な兎の提灯を贈り、彼女が煙雨繍楼に入っていくのを見送ったことを明かす。しかし、その後田小玲(でんしょうれい)は消息を絶ってしまった。李春風(りしゅんふう)は兎の提灯を手に、彼女を探す旅に出たが、ついに手がかりは見つからなかった。そして今、落梅図で田小玲(でんしょうれい)の名前を見つけたことで、彼の心は再び揺れ動く。
孟宛(もうえん)たちは協力して田小玲(でんしょうれい)の両親を探し出し、田家の引っ越しの真相を知る。7年前、如蘭(じょらん)が呉廉(ごれん)を告発した事件が世間を騒がせたことで、田小玲の両親は娘が巻き込まれることを恐れ、彼女を家に連れ戻そうとしたが、田小玲は拒否した。その後、陳嬷嬷(ちんまおまお)が田小玲の私徳を理由に田家に連れ戻すよう要求し、田父が急いで駆けつけた時には、田小玲はすでに精神錯乱を起こし、生きる気力を失っていた。娘を守るため、田家は騒動から逃れるために京へ引っ越したのだ。
しかし、田小玲の心は淮州(わいしゅう)城外の清水(せいすい)庵に残されていた。孟宛はそれを知り、清水(せいすい)庵を訪れて田小玲に自分の過去と復讐計画を打ち明けるが、「もう田小玲はいない」と告げられる。清水(せいすい)庵の住職は孟宛の執念に感銘を受けるが、誰もが過去と向き合うことを望んでいるわけではないと忠告する。孟宛は黙り、住職に李春風(りしゅんふう)が訪ねてきたら寛容に接してほしいとだけ頼む。
夜になり、李春風(りしゅんふう)は思い出の詰まった兎の提灯を手に、清水(せいすい)庵に忍び込む。しかし、田小玲は彼と対面する勇気が出ず、彼の姿が遠ざかるまで庵から出られなかった。そして、依然として明るく輝く兎の提灯を見つめ、複雑な表情を浮かべる。
一方、呉廉(ごれん)は徐府を訪れ、徐夫人に新しい刺繍(ししゅう)見本を贈る。しかし、それは孟宛の過去をほのめかし、徐之旸(じょしように)の心に疑念の種を植えようとする策略だった。しかし、徐之旸(じょしように)は孟宛の過去をすべて知っており、気にも留めない。2人の仲睦(むつ)まじい様子を見て、呉廉(ごれん)の企みは失敗に終わる。呉廉は悔しさのあまり、孟宛に危害を加えようとするが、孟宛の忠実な友人たちが駆けつけ、彼の陰謀を阻止する。
この夜は、すべての人にとって心の洗濯となった。孟宛は自分の信念をより強く持ち、李春風(りしゅんふう)は手放すことも愛の一種であることを理解し、田小玲は清水(せいすい)庵で心の平安を見つける。一方、呉廉は挑発するたびに孤立を深め、人々の咲いものとなる。
第16話感想
第16話は、切ない展開が続いた回でした。李春風が7年ぶりに田小玲と再会を果たしたものの、田小玲は精神錯乱を起こしており、彼を認識できませんでした。一方、孟宛は田小玲の両親と再会し、田家が京へ引っ越した理由を知ります。また、呉廉は徐之旸(じょしように)に孟宛の過去をほのめかしますが、徐之旸は孟宛を信じ、呉廉の企みは失敗に終わります。
第16話は、登場人物たちの心の葛藤が描かれた回でした。李春風は田小玲への想いを断ち切れず、孟宛は復讐への決意を新たにします。また、田小玲は過去と向き合うことができず、苦しんでいます。
つづく