花の告発~煙雨に仇討つ九義人~ 第3話 あらすじ/ネタバレ

7年の歳月が経ちましたが、淮州(わいしゅう)府衙の捕頭・劉薪(りゅうしん)の記憶には、丁茹(ていじょ)事件が深く刻み込まれています。彼は、正義を剣として振るっていた捕頭であり、世の中の不条理に対して天性の鋭さと許容できない思いを持っています。国公府の権力を笠に著て、横暴に振る舞う呉廉(ごれん)は、劉薪(りゅうしん)と初めて出会った時に皮肉を言われ、二人の間に溝ができてしまいます。

突然の豪雨が、より深い秘密が明らかになることを予感させます。如蘭(じょらん)は悲しみに暮れ、雨の中へ駆け込みます。孟宛(もうえん)は後を追いかけ、誤解を解こうとします。実は、孟宛(もうえん)と呉廉(ごれん)の確執は、どちらも仕方なく行動していたことがわかります。井戸のそばで見つかった男性の玉佩が、丁茹(ていじょ)の不自然な死の謎を解き明かす鍵となります。丁茹(ていじょ)の死は、世間で噂されているような事故ではなく、実際には自殺に追い込まれたものでした。

刺繍(ししゅう)楼の中では、秘密が渦巻いています。刺繍(ししゅう)女たちは、初めて入るときに絹のベッドシーツを贈られます。これは、純潔と敬意の象徴です。しかし、孟宛(もうえん)が呉廉(ごれん)と関係を持った後、ベッドシーツは粗雑な麻布にすり替えられてしまいました。藺如蘭(りんじょらん)は一人一人調べてみると、これは単なる偶然ではないことに気づきます。刺繍(ししゅう)楼の女性たちは、誰もがこの仕打ちを受けていました。怒りに駆られた如蘭(じょらん)は、呉廉(ごれん)に直接真相を問い詰めますが、彼はあっさりと認め、あざけりさえします。その瞬間、怒り、恥、恐怖が入り混じり、如蘭(じょらん)はほとんど立ち上がれなくなり、慌てて逃げ出します。しかし、門口で呉大娘子の章榕児(しょうようじ)と鉢合わせしてしまい、気まずさと恥ずかしさで彼女は居場所がなくなってしまいます。

時を遡ると、呉廉(ごれん)は如蘭(じょらん)に対して、最初は厳しく接しながらも、次第に刺繍(ししゅう)の技術を直接指導し、梨の花の咲く林の中でロマンチックに教えるなど、段階的に情感の渦に巻き込んでいきます。彼の優しい罠によって、如蘭(じょらん)は彼に恋心を抱きます。突然の抱擁に抵抗したものの、彼の掌中から逃れることはできませんでした。

しかし、丁茹(ていじょ)の葬儀は、如蘭にとって警鍾となりました。街の噂話から、丁茹(ていじょ)の悲劇の背後には、より大きな陰謀と悪があることに気づきます。偶然出会った豆花売りの宋初柳(そう しょりゅう)との突然の騒動で、劉薪(りゅうしん)が再び彼女の前に現れます。彼の勇敢な行動は、宋初柳(そう しょりゅう)を救っただけでなく、如蘭の心にも希望の火を灯します。彼女は、劉薪(りゅうしん)の力を借りて、自分と丁茹のために正義を取り戻すことを決意します。

劉薪(りゅうしん)は訴状を受け取り、府衙に入ります。一方、孟宛(もうえん)は焦燥に駆られます。如蘭からのお礼として使われた簪は、彼女にとって手放すことのできない大切なものでした。彼女は取り戻そうとしますが、劉薪(りゅうしん)に冷たく拒否されてしまいます。夜が更けて如蘭が目を覚ますと、孟宛(もうえん)が寄り添っていました。彼女の存在は、久々に感じる温もりを与えてくれます。二人は協力して、過去の出来事を丹念に整理し、呉廉の狡猾な本性が明らかになっていきます。女性にとって清白は、何よりも大切なものです。彼女たちは、その偽りの姿を暴き、真実を世間に明らかにしようと誓います。

劉薪(りゅうしん)は訴状を受け取りましたが、前途は多難です。未知の挑戦が彼らを待ち受けています。如蘭と孟宛の姉妹は、どんなに困難な道であっても、正義のために戦い、自分自身とすべての被害を受けた女性のために、正義を取り戻す決意を固めます。

第3話の感想

第3話は、怒り、悲しみ、希望が入り混じった、非常に感情的なエピソードでした。如蘭と孟宛の友情が深まり、呉廉の邪悪さが明らかになるにつれて、彼女たちの正義を求める闘いにますます引き込まれていきます。

特に印象に残ったのは、如蘭が刺繍(ししゅう)楼の真実を知ったシーンです。怒りと絶望が入り混じった彼女の表情は、見ていて胸が痛みました。また、孟宛が如蘭を慰めるシーンは、彼女たちの強い絆を感じさせてくれました。

つづく