花令嬢の華麗なる計画 第1話 あらすじ/ネタバレ

昌隆30年の厳しい冬、縉国と金珀の両国は戦火を交えていました。花家の軍の勇敢な戦いにより、護国将軍である花応庭(はな おうてい)は夫人である長安侯衛明月(えい めいげつ)と共に、金珀の大将であるアヴァを捕らえ、国のために輝かしい勝利をもたらしました。しかし、勝利の余韻が残る中、朝廷では闇流が渦巻いていました。文官たちは花家の権勢が強まりすぎることを懸念し、功績を妬んで弾劾の奏上を繰り返していました。

昌隆帝は朝野の議論を鎮めるため、花家の幼女である花琉璃(かりゅうり)を県主に封じ、玉京への先行入京を命じました。しかし、その真の目的は、花琉璃(かりゅうり)を人質として群臣の心を安定させるという微妙なものでした。

この知らせは玉京に広まり、人々は様々な思いを抱きました。花家の功績を敬う者もいれば、これから玉京にやってくる県主への好奇心や期待に胸を膨らませる者もいました。田尚書(でん しょうしょ)、姚侍郎(ようじろう)、朱御史(しゅ ぎょし)の3人の重臣は、花琉璃(かりゅうり)の入京後に「厄介ごと」を起こそうと密かに計画を立てていました。

太子である姬元溯 (きげんそ)は本来、花琉璃(かりゅうり)を自ら出迎えるはずでしたが、馬車が到著しても姿を見せませんでした。その頃、金珀から派遣された5人の刺客が花琉璃(かりゅうり)に近づき、闇殺を企てていました。しかし、何らかの理由で4人しか現れませんでした。

花琉璃(かりゅうり)は一見、か弱そうな姿で現れ、週囲の人々を驚かせました。皆、彼女が簡単に倒せると考えていました。刺客が襲いかかると、裴済懐(はいせいかい)は太子の密命を受けて群衆の中に潜み、2人の刺客を静かに始末しました。その後、姬元溯 (きげんそ)が駆けつけ、刺客は四散しました。遅れて到著した5人目の刺客は、太子にぶつかってしまい、その場で捕らえられ、ひどい目に遭いました。

花琉璃(かりゅうり)は巧妙に「失神」を装い、風を利用して倒れ込みました。姬元溯 (きげんそ)は自ら馬車に乗り込み、彼女の容体を確かめました。異常は見つかりませんでしたが、彼は進路を変更し、花琉璃(かりゅうり)を花家ではなく、玉京西郊の荒れ果てた屋敷に連れて行きました。侍女の鸢尾(えんび)は、その意図が理解できませんでした。花琉璃(かりゅうり)は、自分と太子である姬元溯 (きげんそ)は以前から手紙をやり取りしており、筆友であると咲って言いました。しかし、今日初めて会った彼の性格は、手紙の内容とは大きく異なっていました。

西郊の屋敷は荒れ果てていましたが、花琉璃(かりゅうり)はすぐにそれが花家の旧宅であることに気づきました。表札の「花府」という文字は、彼女の外祖父が書いたもので、家族の記憶と栄光を刻んでいました。荒涼とした様子に鸢尾(えんび)は不安を覚えますが、花琉璃(かりゅうり)は動じることなく、ここは騒がしい都から離れた静かな場所であり、かえって良い場所だと考えました。

玉京の情勢を探るため、花琉璃(かりゅうり)は鸢尾(えんび)に書物に載っている流行りの服装をさせ、2人で犬の抜け穴から金玲苑へと向かいました。金玲苑で、2人は田尚書(でん しょうしょ)の娘である田嘉敏(でんかびん)とその友人たちが花家を悪く言うのを耳にしました。鸢尾(えんび)は仮論しようとしますが、花琉璃(かりゅうり)は冷静に対応し、数回の仮論の後、小厮の仲裁を受け入れ、無意味な争いを避けました。金玲苑の面々は、ほとんどが姬元溯 (きげんそ)の耳目であり、どんな小さな動きも彼の耳に届くことを知っていたからです。

そのとき、白衣に身を包んだ楽師の雲寒(うんかん)が優雅に登場しました。彼の容姿は美しく、立ち振る舞いは気品に溢れており、会場の女性たちは歓声を上げました。花琉璃(かりゅうり)も思わず見とれてしまいましたが、すぐに我に返りました。彼女は楽師に玉京の官僚たちの動向を尋ねようとしましたが、仮面をつけた楽師に出くわしました。その声はどこか聞き覚えがあり、花琉璃(かりゅうり)は興味津々で彼を追いかけました。未知の都での生活が、静かに幕を開けました。

第1話の感想

花令嬢の華麗なる計画の第1話は、花琉璃(かりゅうり)という魅力的なヒロインと、彼女を取り巻く複雑な政治情勢を巧みに描いた、見応えのあるスタートでした。

花琉璃(かりゅうり)は一見、か弱そうな少女ですが、芯の強さと知恵を兼ね備えた人物です。彼女は刺客の襲撃を巧みにかわし、玉京の政治情勢を探るために大胆な行動に出ます。彼女の機転と勇気には、思わず感心させられました。

一方、太子である姬元溯 (きげんそ)は謎めいた人物です。彼は花琉璃(かりゅうり)を人質として扱う一方で、彼女を気遣うような一面も見せます。彼の真意は一体何なのでしょうか?

第1話では、玉京の官僚たちの思惑も垣間見えました。彼らは花家の権勢を妬み、花琉璃(かりゅうり)を陥れようと企んでいます。花琉璃(かりゅうり)は今後、様々な困難に直面することになるでしょう。

第1話は、今後の展開が気になる終わり方でした。花琉璃(かりゅうり)は玉京でどのような活躍を見せるのでしょうか? 姬元溯 (きげんそ)の真意は明らかになるのでしょうか? そして、花家は無事に危機を乗り越えることができるのでしょうか?

つづく