花令嬢の華麗なる計画 第19話 あらすじ/ネタバレ
京の片隅で、謝臨川(しゃりんせん)の言葉は寒風の中の鋭い刃のように、雲寒(うんかん)の心の奥底に突き刺さり、真の忠誠がどこに向けられているのかを思い起こさせた。一方、賀遠亭(がえんてい)は様々な困難を乗り越え、ついに誘拐された阿瓦(あわ)を見つけ出し、雲寒(うんかん)の背後にいる主人を偶然発見する。謝臨川(しゃりんせん)は機に乗じて策を献じ、大胆な計画が密かに形作られていく。それは、花應庭(はな ようてい)が辺防図を携えて帰京する際に、それを密かに盗み出すというものだ。そうすれば、和談の切り札は賀遠亭(がえんてい)の手にしっかりと握られることになる。
和談について懸念を抱いていた賀遠亭(がえんてい)は、自ら皇帝に謁見し、金珀二皇子の身分で花家と婚姻を結び、両国の友好関係を固め、世代を超えて友好関係を築くことを提案する。朝廷では、謝臨川(しゃりんせん)を筆頭とする大臣たちが口々に賛同し、この方がメリットが大きいと考える。皇帝は花琉璃(かりゅうり)の意思を尋ね、一同は息を呑んで見守る。すると、花琉璃(かりゅうり)は意外にも和親を受け入れると表明し、一瞬にして満座が騒然となる。
しかし、花琉璃(かりゅうり)の承諾は無条件ではなく、彼女は巧みに和談の具体的な条項や結納品について言及し、賀遠亭(がえんてい)は措手不及となり、言葉を失う。姬元溯 (きげんそ)は傍らで密かに喜び、花琉璃(かりゅうり)のこの行動は機転を利かせた仮撃であることを悟る。皇帝はこれを聞いて、恩科試験を理由に和親を一時的に保留し、賀遠亭(がえんてい)に体面を保たせると同時に、挽回の余地を残した。
その後、阿瓦(あわ)は賀遠亭(がえんてい)と共に花府を訪れるが、花琉璃(かりゅうり)に冷たくあしらわれる。諦めきれない賀遠亭(がえんてい)は、阿瓦(あわ)に花府を探らせて、辺防図の隠し場所を見つけ出すよう命じる。一方、姬元溯 (きげんそ)と裴済懐(はいせいかい)は情報を得て、密かに花府に潜入する。阿瓦(あわ)は偶然裴済懐(はいせいかい)を発見し、感情が高ぶって追いかけっこが始まる。二人の因縁は一時的に棚上げされる。
花琉璃(かりゅうり)と二哥の長空は、姬元溯 (きげんそ)と賀遠亭(がえんてい)を迎え入れる。一見普通の宴会の中で、花琉璃(かりゅうり)はスープに細工をし、賀遠亭(がえんてい)に懲らしめようとするが、姬元溯 (きげんそ)も一緒に飲んでしまう。事後、花琉璃(かりゅうり)は慌てて解毒剤を姬元溯 (きげんそ)に渡し、賀遠亭(がえんてい)は解毒剤がないために、大きな咲いものになる。府内は一時的に咲い声に包まれる。
夜が更けると、姬元溯 (きげんそ)はロマンチックなデートを計画する。提灯が高く掲げられ、花琉璃(かりゅうり)が来るたびに照らされる。雨が軽く降り、二人は傘を一緒にさして雨の中に立ち、情が満ち溢れる。姬元溯 (きげんそ)は千言万語を語りたいが、花琉璃(かりゅうり)はキスで封じ込め、すべては言葉にできない。この情景は、傍らにいる鸢尾(えんび)を羨ましくさせ、裴済懐(はいせいかい)はそれを察して、提灯を贈り、黙って自分の気持ちを伝える。
一方、賀遠亭は自演で火事を起こし、その隙に家財道具を持ち出して花府に逃げ込む。花琉璃(かりゅうり)は気が進まないが、鴻臚寺卿の立場上、とりあえず彼を一時的に落ち著かせるしかない。賀遠亭が何か企んでいるのを防ぐため、花琉璃(かりゅうり)は宋光(そうこう)に密かに監視させる。賀遠亭は花府内で勤勉に振舞い、日常の雑事を通じて花府の配置を把握しようとし、辺防図を探すための道を切り開こうとする。
裴済懐(はいせいかい)はすぐに姬元溯 (きげんそ)に賀遠亭の動向を報告する。当初、姬元溯 (きげんそ)は気にかけていなかったが、賀遠亭がすでに花府に入っていることを知ると、事態の深刻さを認識し、急いで花府に向かい、花琉璃(かりゅうり)と辺防図の安全を守ることを誓う。辺防図と和談をめぐる闇流が、花府内外で静かに渦巻いており、花琉璃(かりゅうり)と姬元溯 (きげんそ)の感情も、この一連の波乱の中でますます強固なものとなっている。
第19話 感想
第19話は、緊張感とロマンスが絶妙に絡み合った、見応えのあるエピソードでした。特に印象に残ったポイントは以下です。
- 謝臨川(しゃりんせん)の策謀: 謝臨川(しゃりんせん)の鋭い洞察力と大胆な策謀は、物語を大きく前進させました。彼の存在は、賀遠亭と花琉璃(かりゅうり)の両陣営にとって脅威となり、今後の展開がますます楽しみです。
- 花琉璃(かりゅうり)の機転: 花琉璃(かりゅうり)は、賀遠亭の提案を巧みに受け流し、和親の条件を有利に導きました。彼女の知性と胆力は、まさに令嬢の名にふさわしいものでした。
- 姬元溯 (きげんそ)と花琉璃(かりゅうり)のロマンス: 雨の中のデートシーンは、ロマンチックで胸キュン必至でした。二人が困難を乗り越えて結ばれることを願わずにはいられません。