斛珠夫人~真珠の涙~ 第15話 あらすじ/ネタバレ

西平港の危機

西平港は例年穏やかな海域だったが、今年は海流が逆転し、雷州軍が東進する好機となった。方鑑明(ほうかんめい)は月亮湾の地形を把握し、軍情を探っているとの情報を流布。徵軍をわざと敗走させ、敵をおびき寄せて火攻で追い詰める作戦を立てた。

紅薬原の悲劇

海市(かいし)は迦満人を救出するため紅薬原へ向かう。紅薬原は、かつて宗室女である紅薬帝姬にちなんで名付けられた。紅薬帝姬は鵠庫へ嫁ぎ、儀王を支援するために軍を派遣した。しかし、帝旭(ていそく)と方鑑明(ほうかんめい)が鵠庫に攻め込み、4日5夜の激戦の末、紅薬帝姬は戦死し、末子も行方不明となった。

戦場跡は血と肉で覆われ、翌年には異常な暖かさで薄っすらと草が生えた。しかし、家畜は食べず、老人たちはこれを「腐屍草」と呼んだ。清明節には多くの婦女子が供養に訪れる。海市(かいし)は戦いの凄惨さを想像し、当時の情勢を痛感する。

右菩敦王の野望

紅薬原の戦いで国土は分断され、2つの王政権が樹立された。親族でありながら不仲が続く。左菩敦王が死去し、鵠庫右部は異動を起こした。迦満難民を奴隷として奪うだけでなく、海市(かいし)たちを捕らえて部落に連れ去った。

右菩敦王額尔济は海市(かいし)の才能を認め、帰順を迫る。海市(かいし)の提案で勝負を行い、負けたら解放するという約束を取り付けた。しかし、海市(かいし)が辛勝すると、額尔济は約束を破り、捕虜と迦満人を分けて解放すると主張した。

海市(かいし)の危機

方鑑明(ほうかんめい)は海市(かいし)が捕らわれたことを知り、心配する。異変に気づいた時には、修風の襲撃を受けていた。修風は罪を悔いて自害するが、方鑑明(ほうかんめい)は負傷してしまう。鞠典衣は報せを受け、憎悪に満ちた笑みを浮かべる。

海市(かいし)は右菩敦王に気に入られ、部下の鲁尔丹は自分の地位を脅かされると恐れる。食事を運ぶ際に牢の鍵を故意に緩め、弓兵を配置して脱走を図った瞬間に射殺しようと企む。海市(かいし)は毒入りの食事に気づき、獣皮を水で濡らし、火鉢を蹴り倒して牢に火を放つ。

火の手が上がり、右菩敦王が現れる。鲁尔丹の計画は失敗した。海市(かいし)は魯尔丹の謀略を暴き、一命を取り留めた。

奪洛(だつらく)の要求

王位を継いだ奪洛(だつらく)は、右菩敦王に海市(かいし)の引き渡しを要求する。右菩敦王は才能ある海市(かいし)を手放したくないが、両部族は長年の恨みから、互いに併合を望んでいる。

右菩敦王が躊躇していると、鞠典衣から海市(かいし)が女性であるとの情報がもたらされる。彼は喜び、海市(かいし)に女装を命じる。

右菩敦王の脅迫

右菩敦王の脅迫に屈した海市(かいし)は、鵠庫の服を着て城楼に立つ。右菩敦王は海市(かいし)の性格を理解しており、戦が始まれば捕虜と迦満人が最初に犠牲になると警告する。

そして、城門を開けて奪洛(だつらく)に会いに行くことを命じ、海市(かいし)に「缇蒂」という名前を与え、捕らえた人物は目の前にいると主張する。海市(かいし)は女装と面紗で顔を隠しているため、奪洛(だつらく)は真偽を見抜けない。

关键时刻、鲁尔丹は焦げた死体を運び込み、海市(かいし)が火事で死んだと嘘をつく。奪洛(だつらく)はこれ以上理由を見つけられず、憤慨しながら立ち去る。その後、海市(かいし)は右菩敦王がどのようにして自分の正体を知ったのか探るが、右菩敦王は正妃になったら教えてあげると答える。

海市(かいし)の決意

城に戻った海市(かいし)は、右菩敦王に約束通り捕虜の一部を解放するよう迫る。右菩敦王の信頼を得るため、すべての捕虜が解放されるまでは自殺しないと約束する。また、右菩敦王と一緒に牢に食べ物を配ることを提案し、これは変装した捕虜の張承謙にメッセージを送るためだった。

方鑑明(ほうかんめい)の焦り

方鑑明(ほうかんめい)は西平港の処理を終えると、負傷を押して黄泉営へ向かう。途中、海市(かいし)の女性としての正体が明らかになり、右菩敦王の元に囚われていることを知る。奪洛(だつらく)に娶られるのではないかと心配し、一刻も早く助けに行こうとする。

一方、右菩敦王は方鑑明(ほうかんめい)が黄泉関に向かっているとの情報を得て、怒りを抑えきれず、各同盟にランズ城の動向に注意するよう命じる。かつて紅薬帝姬と共に戦い、方鑑明(ほうかんめい)に敗れたが、今は雪辱を果たすために策を練っている。

第15話の感想

第15話は、緊迫感とハラハラドキドキの展開が続く、見応えのある回でした。特に印象に残ったシーンをいくつか挙げて感想を述べていきます。

海市(かいし)の危機

海市(かいし)が右菩敦王に捕らえられ、命の危険にさらされるシーンは、見ていてハラハラドキドキしました。魯尔丹の狡猾な罠に嵌められそうになった時、機転を利かせて脱出できたのはさすが海市(かいし)だと思いました。

右菩敦王の野望

右菩敦王は、海市(かいし)の才能を認めつつも、自分の野望のために利用しようとしているのが見え見えでした。海市(かいし)が女装させられて城楼に立たされるシーンは、彼女の立場がいかに危ういのかを物語っていました。

奪洛(だつらく)の怒り

奪洛(だつらく)は、海市(かいし)が女性であると知って激怒し、立ち去りました。奪洛(だつらく)にとって海市(かいし)は、復讐の対象であり、手に入れたい存在だったのでしょう。奪洛(だつらく)の怒りは、今後どのような行動に出るのか、気になるところです。

方鑑明(ほうかんめい)の焦り

方鑑明(ほうかんめい)は、負傷を押して黄泉営へ向かう姿が印象的でした。海市(かいし)のことを心配するあまり、自分の身体を顧みない様子は、彼の強い愛情を感じさせました。

右菩敦王の策謀

右菩敦王は、方鑑明(ほうかんめい)が黄泉関に向かっているとの情報を得て、策を練り始めました。かつて方鑑明(ほうかんめい)に敗れた屈辱を晴らすために、何か大きな動きがあるのではないかと予想されます。

今後の展開

第15話は、今後の展開がますます気になる終わり方でした。海市(かいし)は右菩敦王の元に囚われたままですが、彼女は果たして無事に脱出できるのでしょうか?奪洛(だつらく)は、海市(かいし)を諦めるのでしょうか?方鑑明(ほうかんめい)は、海市(かいし)を救出することができるのでしょうか?

つづく